私は違う

私は違う。
そうは言いながらも、この時期になると認めないといけない。
いや、周りがこの私を巻き込もうとしているのだ。

幼少の子供を持つ親が、世の中を知らない子に自らの正当性を植え付けるように。

「君はもうそうなんだ。認めてしまった方が楽だよ。」などと周りと同種になれば楽になれると甘い言葉で誘ってくる。

確かにそうだ。
「私は君たちとは違う。」と無理に言い聞かせている自分も認識している。
でも認めてしまったらもう、あの頃の不思議な無敵感という名の免疫を失うことになるのだ。

さあ、花粉よ、今年も私の敵として立ちはだかるのだな。

ただ私も馬鹿ではない。
毎年毎年、同じ手を食らうわけではない。

もう抗うのはやめよう。
今年からは共存だ。

私は君たちを受け入れるために今年から薬剤に頼る。
どうか手を取り合おうじゃないか。

これが私の片思いにならないことを祈っている。


今年は花粉の量がすごい気がするため、普段と違う牽制するように強気になってみた。
慣れないことはするのものではない。

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