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Ⅰ 魔術師

ただいま、
タロットの魅力を知ってほしいという気持ちから、
タロットの意味をブログで書いています。

【登場人物の行動】

準備を整え、目的をもって、何かをしようとしている
今なすべきことに集中している

【絵の描写】

白い服に赤いローブを身にまとった男性が、
右手に白い棒(ワンド)をもって、
左手は地面を指さし、
何かの儀式を行おうとしています。
テーブルには儀式に必要な道具と思われる
4大元素のシンボルである
棒(ワンド)、盃(カップ)、
剣(ソード)、五芒星(ペンタクルス)が
並べられています。
男性は一転を見つめ集中し、
周りのことなど気にしていない様子です。
頭上にはメビウスの輪、
腰にはウロボロスの蛇が描かれており、
どちらも無限を表すシンボルです。
背景は黄色く、
周りにはバラとユリが咲いています。

【解説】

このカードに描けれている男性は、
活動的な男性原理の元型(アーキタイプ)です。
白い服と赤いローブは
彼の純真さと情熱を表していて、
彼は自分が欲しい物が何かを分かっており、
それを形にするために
エネルギーを注げる人物です。
また、
彼は、なぜそれを行うのかを
はっきりとわかっている人物でもあります。
天に向けられてワンドを持つ右手と、
地上を指さす左手は、
避雷針のような役割をしており、
天から降ってくるインスピレーションを、
現実世界に形にしていくことを表しています。
目に見えない状態にあるものを、
私たちが行動を起こして、
現実世界に存在するものへと
創造することを表しています。
「○○になりたいな。」と思っているだけでは、
実現化しないように、
なりたいものがあるなら、
実現化するための行動が大事
ということをカードは教えてくれています。
また、
机に並べられた
棒、盃、剣、五芒星は、
彼が「やりたい」という気持ちを持つことで、
ただの物から、
儀式に必要な道具
という意味を持つことを表しています。 
例えば、
目の前にペンがあるとします。
私が「メモを取りたい。」と思った時、
ペンは物を書く道具としての意味を持ちます。
つまり、
自分自身のやりたいことができると、
この世の物質は意味を持つようになり、
人生が意味あるものに動き出すのです。
よく
「人生がつまらない。」
という悩みを耳にします。
でもそれは、
魔術師のカードからすると
「あなたが、
やりたいことを見つけられなくて、
人生に意味を見出してないだけだよ。」
と言われてしまうかもしれません。
つまり、人生は自分次第だよと。
それでも、
「そんなこと言われても、
やりたいことなんて、別にないよ。」
と反論したくなるかもしれません。
その反論に、
魔術師のカードはさらに問いかけます。
「本当にないの?本当はあるのに、
どうせできないって、
自分でやりたい気持ちを打ち消していない?」と。

「どうせできないから、やらない」
という気持ちは、どこから来るのか。
それは、
「これをして、失敗したらどうしよう。」
「これって、儲かるのかなぁ?」など、
あれこれ思考を巡らせて、
やりたい気持ちに集中しないからです。
絶対に失敗したくない、
人生で損したくないという恐れの気持ちが
強すぎることの現れでもあります。
魔術師の彼は
行動することを恐れていません。
なぜなら、
結果がどうなるかなどを気にしておらず、
今、
目の前のやりたいことに集中しているからです。

魔術師は、なぜ恐れがないのか。
それは
やってみて
初めてわかることもあることを知っていて、
たとえ、失敗したとしても、
それも経験として、
自分の糧にできることを
知っているからかもしれません。
自分自身を信頼し、
自らの信念に向かって進むことをいとわない、
それが魔術師のカードです。

【意味】

【正位置】
行動を起こす、自覚する、集中する、
創造する
有言実行、才能を生かす、
目的をはっきりさせる、
自分の動機を明確にする
専念する、ゴールに焦点を絞る

【逆位置】

実力不足
計画性がない
技術不足
うわべだけの理解、小手先の技術、浅知恵
口先だけで人を欺く、ごまかす
狡さ、裏切り




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