「俺が魔王であいつが勇者」企画書

キャッチコピー:醜いのは魔物か、それとも人間か。

あらすじ:佐久間桜助は、その強面とぶっきらぼうな性格故に、クラスで孤立していた。唯一の友人は、幼なじみの槍田勇次のみ。そんな彼の元に、転校生のラス・リーズが現れる。彼女の美貌に惹かれていく桜助。だが、桜助はクラスカースト上位の優華優華、遊佐剣次の二人に、容姿の事をからかわれてしまう。情けなく屈する桜助だが、リーズは桜助をかばい、二人に屈することなく物申す。そして桜助は放課後、リーズに屋上へ呼び出される。告白を期待した桜助だったが、リーズは桜助を屋上から突き落とした。目覚めると、桜助は異世界の魔王に転生していた。そして、同じ日に、勇斗と剣次、そして優華が、異世界に勇者として召喚される。

第一話のストーリー。

 高校三年生の少年、佐久間桜助はある日死に、魔王に転生した。彼のクラスメイトである槍田勇斗と優華優華、遊佐剣次の三人は、勇者として異世界に召喚される。
 勇者として転生した3人は、人類の脅威である魔王を倒すべく、魔物の村に火を放った。魔王は、魔物達が焼かれていく姿に激怒する。桜助は、人間との決別を決め、魔王として生きることを受け入れる。
 時は遡り、魔王と勇者が異世界に転生する前。桜助はその強面とぶっきらぼうな性格故に、クラスで孤立していた。唯一の友人は、幼なじみである槍田勇斗のみ。そんな彼の元に転校してきた少女、ラス・リーズ。彼女の美貌に桜助は徐々に惹かれていく。
 だが、クラスカースト上位のカップルである、優華と剣次が現れ、桜助の容姿をリーズの前で馬鹿にする。が、リーズは桜助を擁護し、剣次と優華の方が心が醜いと言い放つ。単純な桜助は、リーズに惚れる。
 放課後、リーズから学校の屋上に呼び出された桜助。告白かと期待したが突然、リーズは桜助を学校の屋上から突き落とした。「いつまでも待っています」最期に、リーズはそう桜助に語りかける。桜助は命を落とし、異世界で目覚める。
 異世界での新たな人生に、桜助は心を躍らせていた直後。桜助はリーズが倒れているのを発見する。自分を殺したリーズに、この状況の説明を求めるが、リーズは瀕死の状態だった。
 桜助はリーズを背負い近くの町へ走り出す。その途中、フードを着た怪しい集団に囲まれ、リーズを渡せと迫られる。桜助は魔法を放ち、フードの男達を倒す。だが、桜助が放った魔法は、奥にあった町を跡形も無く破壊してしまう。唖然とする桜助。突如、瀕死だったはずのリーズが目を覚まし、悪魔の姿に変貌する。驚いた桜助に、リーズは告げた。桜助が魔王として転生したことを。
 同刻、異世界屈指の軍事国家であるユーシア帝国が、勇斗、優華、剣次の三人を勇者として召喚する。魔王討伐という名目で召喚された三人だったが、その裏でユーシア帝国は、魔王討伐の名の下に世界の国と同盟を結ぶ事で、実質的な世界の実権を握ろうとしていた。

第二話以降、最期までの大まかなストーリー。

 魔王こと桜助は、リーズに学校の屋上の件や、この世界に転生したことに対してリーズに問い詰める。だが、リーズはそのことを覚えていなかった。その時、強大なプラスの魔力が発生。未来の全てが記載されたラプラスの書に書かれていた通り、人間が魔王に対抗するべく、転生魔法を使って勇者を召喚したと、リーズは説明する。そして、先日魔王と会った際に人間に追われていたのは、ラプラスの書のページを盗んだからだったと語る。このままでは、いずれ魔物は勇者によって滅ぼされると、リーズは魔王に告げる。
 魔王とリーズは勇者に対抗するため、四天王を集めるべく旅を始める。死神。ドラゴンと徐々に仲間を集めていく魔王。だが、ラプラスの書を手にしているユーシア帝国は、行く先々に先回りし、魔王達を妨害しようと企む。    ユーシア帝国は、魔王達を倒すためならばいかなる犠牲も払う。そのやり方に、魔王は人間に対する不信感を覚える。
 一方その頃、異世界へと転生した三人の勇者は、魔王を倒すべく、レベルを上げる為に魔物を狩っていた。レベルという概念は、勇者にしか存在しない。恐ろしいスピードで成長を止めていく勇者達。その裏で、帝国は着々と魔王討伐の指揮を執る名目で、実質的な世界の支配国へと準備を進めていく。そして、帝国は世界を支配するべく、もう一つの計画を企てる。
 ある時、魔王は魔人達が作った村に訪れる。魔人とは、基本プラスの魔力を体内に宿す人間。そのプラスの魔力がマイナスの魔力になった姿。本来マイナスの魔力に体を蝕まれた魔人は、我を失い欲望のままに生きる怪物と化してしまうのだが、その周りにある豊かな自然。その自然が持つプラスの魔力と調和することによって、自我を保つことが出来ていた。
 人間に不信感を抱いていた魔王は、人間よりも自然と調和し、平和に生きる魔人達の姿を見て、人間のあるべき姿を思い出す。人と、自然と、全て調和する。愛ある生物。魔王が四天王を探す度でおってきた心の傷は、彼らの営みを見ていく仲で癒やされていく。
 だが突如、村の上空に巨大な魔方陣が現れる。それと同時に、魔王の元へ三人の勇者がやって来る。そして、ユーシア帝国の軍も現れ、魔人達の村に火を放った。自然も、魔物も、全てを焼き尽くす人間達の所業に、魔王は怒る。勇次は必死に魔王、桜助に降参するよう説得する。だが桜助、魔王は覚悟を決めた。人類と戦う覚悟を。そして、魔王は覚醒する。その直後、魔王の覚醒によって世界中にマイナスの魔力が広がった。勇者と魔王の強大なプラスとマイナスの魔力。上空に浮かんだ魔方陣はそれらを全て吸収し、リーズへと注ぎ込む。そこで、リーズの正体が明かされる。リーズは、ラプラスの悪魔だった。ラプラスの悪魔として目覚めたリーズから、ユーシア帝国は魔力を全て奪い取り、一冊の本に写し出し、魔王覚醒以降の出来事が記されていなかったラプラスの書の続きを作成した。未来すらも自分たちが支配する。これが、ユーシア帝国のもう一つの計画だった。
 魔力を全て奪われたリーズことラプラスの悪魔は、最期に魔王の役目と、一つの知識を魔王に託す。それは、魂を異世界へと転移させる魔法だった。  魔王は死にゆくリーズの魂を、異世界へと転移させる。その後、覚醒した魔王は勇者達を軽くあしらうと、ユーシア帝国からラプラスの書を奪い取り、人類を滅ぼすために、本格的に動き出す。
 七年後。主人公は魔王から、勇者である三人に変る。世界にマイナスの魔力が増えたことで、魔物の量も増加。人類はラプラスの書が魔王に取られた事で後手に回っていた。
 魔物達によって日々人が殺されていく。三人の勇者は、魔王を討伐するべく日々戦っていた。だが、一向に戦況は好転しない。戦況が好転しない原因は、人間達だった。魔物によって侵略されて土地がなくなった人間達が、争そい続けた。三人の勇者は、人も殺さなければならなくなり、地獄のような日々を送っていた彼らは、戦いの仲で人間と同じように、戦いに苦しむ魔物達を見て、自らの過ちに気づいていく。そして、世界中に溢れる魔物や魔王を利用してまで、未だに世界を支配しようとしているユーシア帝国のやり方に疑問を抱く。 
そして三人は、これからの世界で血を流さないために、ユーシア帝国の国民を見捨て、命をなげうってでも魔王城に乗り込む事を決心する。魔王城での戦いは熾烈を極めながらも、四天王を倒していく勇者達。だが、犠牲も大きく。三人の内二人の勇者が死亡してしまう。生き残る勇者を勇斗にするか剣次にするかは未定。魔王と一体一になる勇者。お互いが全ての力を出し合って戦い、二人とも死亡。魔王と勇者壮絶な戦いと、死によって生まれたプラスとマイナスの魔力は、世界の魔力を安定させる。
 そして、勇者と魔王は、元いた日本で目覚める。魔王は、魔王城に結界を張っていた。この城で死んだ者の魂を、日本に送るという結界を。
 日本で再会した魔王と勇者は、元の普通の人間としてたくましく生きていく。桜助の隣には、人間となった四天王の魔物達。そして、リーズがいた。 リーズは桜助が魔王になる前の世界に転生していた。その彼女によって、桜助は異世界に転生させられていた。久しぶりに再会したリーズに、桜助は言う。
「待たせたな」


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