3年後、転職する人、起業する人、会社に残る人

転職を考えているそこのあなた
ビジネスマインドチャンネルです

今回は、これからの人生をどのように考えていけば良いかが分かる
3年後、転職する人、起業する人、会社に残る人
について解説していきます。

それではさっそく本書の要点を4つお伝えしていきます!

要点1
転職は目先だけでなく、40代、50代をイメージした上で行う。

要点2
起業を考えているなら、自分が起業に向いているタイプかどうかを検証する。特に「リーダーシップ」と「人望」は重要なポイントだ。

要点3
会社に残る人は、「最終的には社長や役員、エクゼクティブ・スペシャリスト(専門家)」を目指し、年齢に応じてどうしたいかをイメージする。

要点4
仕事で成功するために、「転職」「起業」「会社に残る」のそれぞれに必要なスキルを認識し、選ぶ道に必要なスキルを自分のものにしたい。

まずは自分の将来設計がどのパターンなのか、自分の目標はなんなのかを
考えることが大切ですね!

チャプター1!転職する人の人生戦略

転職で自分がどういうステージに上がるか

「転職で階段を昇る」というプラスの意味がないと転職は成功しない。
転職で専門性を高めるか、マネジメントに近づくか、どういったステージに上がるのかを考える。
30代で転職するなら、「その転職によってある程度、人生戦略の方向性が決まる」という認識を持つべきだろう。

転職を考える際は、「職種」「業種」「勤務地」「種類」の4つを考えて方向性を固めていく。「職種」に関しては、今営業をしている人であれば、引き続き営業を続けたいのか、マーケティングに移りたいのか、あるいは商品開発をしたいのか、等を検討した上で転職を考えるべきである。
「業種」に関しても、今いる業種に留まるのか、別の業種にチャレンジするのか慎重に考えよう。
「勤務地」は地方・海外も含めて考えたい。
企業の「種類」は、思い切ってベンチャーに飛び込むのか、外資系企業にチャレンジするのか等、幅広い選択肢を検討すべきである。

転職活動に際しては、半年から1年はじっくりと考え、転職のキャリアアップ戦略を練ることが理想的である。

20代、30代の転職においては、40代、50代をイメージしておくことが必要だ。つまり、できるだけ計画的に、自分がどういう人生を歩んでいくかで戦略を組むことが肝要である。
周囲に転職を経験した人がいれば、「転職はどんなものだった?」「どういう風にして転職活動をした?」というように、具体的に話を聞いてみると参考になるだろう。

転職回数は、20代でMAX1回、30代でのべ回数MAX3回を目安に考えると良い。在籍期間が3年未満だと、本当に成果のある仕事をしたのかを疑われることもあるだろう。
3年未満の短い転職、いわゆる「細切れ転職」を繰り返していると、「ジョブホッパー」に見なされがちである。
若いうちに短期間で転職を繰り返して履歴書を汚すことは避けておくべきだろう。

チャプター2!起業する人の人生戦略

「起業向きかどうか」が重要

「0から1をつくる」起業は、雇われ社長とは異なる次元の仕事である。
日本では起業に対する世間の評価は一般的には低いように感じられる。

また、万一失敗したら家や財産も差し押さえられ、再起できないというイメージも定着している。そのため、日本では起業家がなかなか出てこない結果になってしまっている。できれば起業に対して、欧米のような高い評価や積極的なマインド、社会制度が浸透してほしいと願っている。
起業したいなら自分が起業に向いているかをじっくり考えることが重要である。成功する人は、その人の周りに人を自然に集めるような人望があり、一緒に仕事をする仲間とうまく人間関係を構築する傾向がある。
学生時代も含めて、クラブ活動などでみんなをまとめ、引っ張った経験が重要となる。

自分が会社を興す場合に、「一緒に仕事をしたい」と何人の仲間がついてきてくれるかを確認することも良いだろう。友人があまり多くない人は、その時点で起業するのは慎重に考えるべきだろう。もし、友人が多くない場合には、会社は大きくせず、マネージャー兼プレーヤーとして個人商店のような形式で起業することを考えてみてはいかがだろうか。

起業する際は、財務経理の知識、特にキャッシュフローや資金繰りに関する知識は必須と言える。起業当初の資金繰りのために、どの程度お金の準備が必要なのかも考えておくべきだろう。急がば回れという考えで、ビジネススクールに通うことも悪くない。

財務経理の知識に加え、ビジネスモデルの構築、コアメンバーの選定も大切である。社内のコアメンバーの他にも、税理士、公認会計士、社会保険労務士といったプロフェッショナルとともに、アドバイザーとしての起業経験者とのネットワークがあれば、積極的にコミュニケーションを取って支援してもらうと良いだろう。

一緒に起業するコアメンバー、起業を支援してくれるプロフェッショナルやアドバイザー、お金を支援してくれるエンジェルの協力等を見極めながら、起業に踏み切れるかどうかを検証したい。

1人で起業するケースと、ある程度の人数で起業するケースが存在する。特に1人で起業する場合には、自分に厳しい人でないといけない。
起業後はやるべきことが山積し、長時間勤務になることも多い。従って、自己管理できない人は起業しない方が良いだろう。

規律を生むために、自宅で仕事をするのではなく、事務所あるいはレンタルスペースをアレンジして外で仕事をすることが望ましい。社員を雇った際には、自分が一番最初に出社するくらいの心がけが必要だ。
また、社員に対しての良い意味での厳しさも必要となるため、人を叱ることができない人は注意すべきである。

このように、起業に対しては明確に向き不向きがあるものだ。起業に向いているのは、会社勤めをしていたとしても、朝から前向きに仕事に取り組めるような人である。様々な観点でチェックを行った上で、問題なく自分にOKを出せるのであれば、起業に向けての準備を始めてもいいだろう。

チャプター3!会社に残る人の人生戦略

キャリアアップは「転職」や「起業」だけではない

著者が一貫して述べてきたことに、「みんながみんな転職をするべきではない」という言葉がある。当然、会社に残る人、つまり生涯一社で定年まで勤め上げることも貴重であると言える。50代になると、東証一部上場企業において、執行役員や取締役に就任する人が散見されるようになる。新卒で入社し、苦労を重ね、最終的に役員に上り詰めていくことは意義深いことである。

会社に残る人としては、最終的に社長や役員、あるいはエグゼクティブ・スペシャリスト(専門家)を目指すべきだろう。50代でそのような役職に就くことをイメージして、そこを起点に40代、30代とブレイクダウンしてイメージを描いてみよう。そして、目標を実現するために、各年代でどう過ごすのかを広い視野で考える。海外駐在経験も有用だろう。

出世する人は、次のような習慣を身につけていることが多い。自身のキャリアを考える際に参考にされると良いだろう。

・出勤した時に1日のスケジュールが組めている

朝起きて、会社のデスクに座った時に、今日すべきことが把握できているだろうか。電車の中でもスマホでゲームをするのではなく、1日の時間計画を立てておく。そのような事前の準備こそが、その日の仕事の出来を左右するのだ。

・自分のスキルアップのために投資をしている

仕事を通じた講習会だけでなく、読書やセミナー、勉強会、ビジネススクールなど、仕事以外のところで、身銭を切って自己投資をするべきだ。成功した経営者・著名人による講演会や、勉強会など、一見目の前の仕事と関係ない内容のものが、意外なところで貴重な人脈につながったりするものである。自分で足を運び、身銭を切って行ってこそ学びがあると心得よう。

・1年後、3年後、5年後の目標を決めている

出世する人は、「出世のシナリオ」を持ち、例えば「3年後には○○部門で仕事に幅をつける」「5年後にはMBA留学にチャレンジする」という具体的な目標を設定している。

・社内と社外、両方のネットワークを築けている

社内の人脈は、社内派閥などを意識して政治的に動くのではなく、より自然な形で築き上げるのが良い。社内サークルや研修、プロジェクトを通じた出会いを大切にすべきだ。

チャプター4!すべては人間関係

同じ業種であっても、会社が変われば働いている人の価値観やカルチャーは違ってくるものである。転職したら、異国に飛び込んだ気分にもなるものだ。その会社のやり方、物事の進め方、会議の進行の仕方など、細かいところまで含めて素直に受け入れていく力が重要になる。

転職においては、「ゼロクリアボタンを押せるかどうか」が大切である。転職してうまくやっていく人は謙虚である。

転職後、最初に職場で人間関係がうまくいかないと、取り返すのが難しいということに留意すべきだろう。出だしで失敗すると復旧が困難であるため、最初の人間関係は慎重に築くことが肝要だ。

起業する中でも、一番重要なことはコミュニケーションだろう。一緒に仕事をするメンバーに対して、自ら話しかけていくことで、信頼関係を構築していくことが基盤となる。そして密なコミュニケーションを通じて、夢を共有できるようにする。厳しい環境下で、メンバーが我慢して歯を食いしばっていると、なかなか本音が出てこない状況になる。そのような事態を放っておくのではく、先手を取ってメンバーに話しかけるようにしよう。

夢を共有することに加え、実際に実績(売上)を出していくことと、人間関係が求められる。会社経営において、「夢」「実績」「人間関係」の3つを三位一体と考え、それらをしっかりと構築していくことが重要である。

上司から可愛がってもらうこととともに、部下から尊敬されるかは大切な要素である。これは、片方だけではダメであり、出世してマネジメントをするにしろ、スペシャリストになるにしろ、両輪を持っていることが重要となる。上から目をかけてもらえれば、世界が広がる。そして下から尊敬を受ければ、仕事で緊急対応が必要な時やトラブルを抱えた時に、助けてもらえる。

そうした人間関係の構築を目指す上では、まず自分がいる部署からスタートすることが良いだろう。今、所属している部署で好かれる力は、人間関係の基本となる。あいさつ、言葉遣い、言動、気配りといった能力が求められるのである。

総評

本書では「転職」「起業」「会社に残る人」それぞれの戦略が示されています。
今自分はどの方向性で人生を歩んでいるのかを確認するためにも、今後のキャリアを考える際には是非一読したい一冊です。

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