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産婦人科実習での思い出

今こうして、不妊治療の最中にいると、産婦人科での実習を時々思い出すことがあります。沐浴の指導や実際に出産に立ち合わせてもらったり、貴重な経験をしました。

特に印象に残っているシーンがあります。

ひとつ目は、40代のご夫婦の話。私が沐浴指導をさせてもらうことになりました。
私が自信を持って堂々と実践しなければという思いで、赤ちゃん人形で沐浴をすごく練習しました。本当に恐れ多くて、早口で指導してしまったような、、滝汗を噴き出しながら可愛い赤ちゃんに沐浴させてもらいました。上手くできたと自己評価しました。今はもちろんできませんよ。赤ちゃんの発達段階も忘れました。でも言いたい。あの時初めて沐浴したのは私だよ?と。
そう言えば、授業で肌が黒い赤ちゃん人形がいて、私は色黒なので、あんたの赤ちゃんだと言って散々いじられましたが、ゲラゲラ笑っていたのが懐かしいです。

ふたつ目は、出産の話。病棟にいたところ、実習担当の先生に「お産が始まるわよ!集まって!各自なんの担当する!?」と言われ、私は出産される間ずっと右手を握らせてもらいました。
旦那様は水分補給・汗拭きをされて、小さいお子さんたちはどうしたらいいのか心配そうに見ていました。
出産のいきみと同時に、私の手を想像を絶する力で握り締めてくれました。無事に産まれてくれて、母体も無事で、涙が溢れてきたのを思い出します。
休憩室に戻り、自分の手を見たところ、圧迫されたかためか、ところどころ真っ赤っかでした。
家に帰ってもなんとなく手の感覚が残っている、一大事の時に私の手を握ってくれていきんでくれて、私の手が役に立ったのかしらと思うと嬉しくなったものです。

3つ目は、NICUでの看取りを遠くから見たこと。小さな小さな赤ちゃんを夫婦が抱きしめて、3人での時間を過ごされていました。
実際に関わることはありませんでしたが、このシーンを思い出すたびにいろんな感情が溢れ出てきます。

このようにして、とても濃い経験をさせてもらえた私ですが、一度だけ助産師になるか迷っていた時期がありました。
きっかけは、学校の先生の「あなた手が大きいから助産師向いてるわよ!」という一言でした。
私は、はて?まじ?いける?と一瞬調子に乗り、助産師いいかもなんて考えました。
よくよく考えたら、まず私の時代は大学4年間の間に助産師になるために、試験を受けて助産師のコースを取得する必要がありました。
その狭き門を通るまでに、ものすごい勉強量が必要です。周りの助産師志望の子を見て、圧倒的な差を感じ、自分もなれるかもなんていう安易な考えは無くなりました。

そんなこんなで私は産婦人科とは全く縁のない、呼吸器内科外科に勤めていました。
時々空床利用で、産婦人科の患者さんがいましたが、赤ちゃんに必要な母乳をシリンジで吸って保管するという方法を初めて知り、それも衝撃でした。

当時の学校の先生に言いたいことがあります。
授業で言ってたのかもしれない、教科書に載ってたのかもしれないけど言います。
卵子凍結の話は知ってたけど、卵子の在庫数も重要だって教えてくれよ!!!!!
まじで知らんかったがな!!!!!
まじでそれだけは知らんかったがな!!!!!
不妊治療のこともっと言っといてくれよ!!!
つわりの話、水中での出産の話を熱く語ってくれた先生でした。

産婦人科実習の話は以上です。

先日友達が家に遊びに来てくれました。溜めていたネタを次から次へと話し、ウケて大爆笑して、大満足でした。なんて楽しくて気持ちのいい日だったんでしょう。
私は人と話す時、この話ウケるかどうか?と考えながら話しています。
数々の事件簿を抱えていますから、全てをネタにして話しています。ウケるのが嬉しくて仕方ないのです。あと、かなりの引き笑いをするタイプです。声は大きく、店員さんにオーダーが通りやすいです。ゲラです。笑い声で居場所がわかるそうです。


ではまた。


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