バーティミアス・フォーラムでの質疑応答を素人翻訳しました

この記事は、「バーティミアス・フォーラム」というサイト上で、バーティミアスシリーズについて読者が原作者のジョナサン・ストラウドに質問し、原作者がそれに答えたQ&Aの一部を訳したものです。

原作者の方は非常にまめに返信をされていて、その内容も興味深いものが多く、英語圏の読者たちは幸せだなーと感じます。そのやりとりの一部でも日本の読者にシェアできれば、と思いこの記事を作成しました。

※翻訳の専門家ではない、素人が訳しています。直訳すると意味が通らないところは意訳し、英語力がなくて訳せない単語はそのままにしています。翻訳の専門家ではないため、文章の意味を間違って解釈している可能性がありますが、ご容赦ください。

※バーティミアス三部作のネタバレを含みます。未読の方はスルーをおすすめします。 

※以下ではQが読者、Aが原作者のストラウド氏の投稿です。

1 「児童書」の分類について

https://bartiforums.com/the-trilogy-t400.html
Q:バーティミアスシリーズはなぜ分類が「児童書」なのでしょうか?年齢を問わない、素晴らしい読み物であると思います。このシリーズは「ファンタジー/SF」に分類されることで、より多くの人に読んでもらえるような気がします。
A:そうですね、全く同感です!私はバーティミアスシリーズは若い読者(例えば12歳以上)向けのものとして作りましたが、同時に大人にも好かれ、素晴らしいと思ってもらえる作品を作ろうとしました。私は常に読者層の幅を広げたいと思っていました。

バーティミアスの出版社の中には、特定の非常に若い読者のみに向けて出版しているところがあるので、私はかなりイライラしています。イギリスでは、バーティミアスシリーズはしばしば9-12歳の棚に置かれています。これでは大人の目に入りませんし、ティーンエイジャーの読者を疎外しています。バーティミアスは、理想的には(少なくとも)ティーン向けの棚とファンタジー/SFのセクションにあるべきです。私はこうなるように抗議を続けていますが、それが実現するまでの間は、口コミで作品をシェアしていただくしか方法がありません。

2 映画化について

https://bartiforums.com/about-the-film-t432.html
Q 映画化についてどんな意見をお持ちですか?映画に出演してくれませんか?
A 今のところ、映画の方はかなり静かです。とはいえ、急に動くこともあるので、期待はしていません。映画製作者との初期の話し合いでは、脚本を見させてくれたり、アイデアを話し合ってくれたりと、とても良い人たちでした。原作者が映画に関わりすぎるのは間違いだと思うのですが、それは結局のところルールが違うので、傍観者でいられるのはいいことだと思います。様子見です。

私が映画に参加するとしたら、インプのひとりとしてカメオ出演とかできるかもしれませんね......。
(※2007年時点のやりとりです)

3 首相はどうやって決まる?

https://bartiforums.com/accepted-several-random-questions-t503.html
Q:作中のイギリスでは、首相はどうやって決まっている?選挙ではないでしょう?
A:首相は、言ってみれば戦国武将のような存在です。弟子に地位を譲るか、殺されて地位を奪われます。

4 ジンの性別は?

https://bartiforums.com/accepted-how-do-djinn-reproduce-t500.html
Q:ジンに性別はあるの?
A:性別はないが、召喚されて地球にいるうちに、男女どちらかの性別を好むようになり、だんだんと男女の性別が固定化されていきます。

5 本を書くのは楽しかった?作家になる方法は?

https://bartiforums.com/rosetta-stone-in-ge-writing-the-books-t469.html
Q:本を書くのは楽しかったですか?
私は作家になりたいと思っています......何かアドバイスをもらえませんか?

A:本を書くのはとても楽しかったです。 言葉が出てこなくて嫌気がさしてあきらめてしまうこともあるけど、ほとんどの時間は本当に楽しかった。最高だったのは、バーティミアスが活躍する章を書いていた時です。

書き方のアドバイス...。まあ、一番のアドバイスは、ある意味では一番わかりやすいアドバイスでもあります。できるだけ広く本を読んで技術やスタイルを吸収し、できるだけ頻繁に書き続けること。何を書くかは問題ではありません - 物語、詩、演劇、日記、漫画、スケッチ、ゲームなど - すべてが良い練習になるからです。そして、多くの作品がうまくいかなかったり、未完成のままであっても、あまり気にしないでください。試行錯誤すればするほど、自分が得意とする分野の感覚が早くつかめるようになります。頑張ってください。

6 妖霊の分類は?

https://bartiforums.com/questions-t470.html
Q:作中では、5種類の妖霊(マリッド、アフリート、ジン、フォリオット、インプ)が紹介されていますが、その分類に含まれない妖霊はいるの?

A:マリッドの上にはもっと強力なタイプの悪魔がたくさんいるが、滅多にお目にかかることはありません。ヌーダとラムスラは、そのカテゴリに分類されます。
バーティミアスは敵に遭遇すると、敵を素早く観察して、
1相手が自分よりタフなら、逃げ出す。
2相手が自分より弱ければ、ぶちのめす。
3相手が自分と同じくらいの強さなら、警戒する。

7 作品の政治的な意味

https://bartiforums.com/accepted-political-references-t463.html
Q バーティミアスシリーズには、政治的な意味がありますか?
A 確かに政治的な言及やヒント、実際の出来事の影響はありますが、寓話やそのようなものを作ろうとしているわけではありません。この本には、世界中で見られる、人々と政治家の間のある種の溝が反映されています。それ以外にも、本と現実の生活をどう結びつけるかは、それぞれの読者次第です。

8 二人の関係性

https://bartiforums.com/nathaniel-39-s-death-t452.html
Q ナサニエルとバーティミアスは本当にお互いを憎んでいたのか、それとも演技をしていただけなのか?
A ふたりは、極端な嫌悪感と憎しみの両方を織り交ぜた、かなり複雑な関係性を持っていますが、それ以上に深く、強く、そして最終的にはより充実した絆を持っています。

9 本名を教えた理由

https://bartiforums.com/viewtopic.php?p=64982#p64982
Q ナサニエルはなぜキティに自分の本名を教えたのか?
A ラッチェンズ先生との再会や、その他の理由が影響して、ナサニエルは自分の魔術師としての名前を投げ捨てています。本名を教える場面は、ナサニエルが自分自身を再発見する象徴的なシーンになっています。

10 魔術師になる適性は?

https://bartiforums.com/inquiries-t448.html
Q 魔術師の適性を持った子供を見分けるテストはどのように行われたのでしょうか?力を持っている子は誰でも合格したのか、それともある程度の適性が必要だったのか。
A 十分に賢く、勤勉で、勇敢で、ある程度の体力と持久力があり、優れた記憶力があり、教えてくれる人がいれば、誰でも魔術師になれます。魔術師たちは、社会の任意の階層から、上記の資質を持っている子供たちを選択します。それは男の子であっても、女の子であっても、金持ちの子供であっても、貧しい子供であっても、あまり問題ではありません。しかし、幼少期に選ばれなければ、後になってから学ぶ機会を得ることはできません。キティが魔術を学んだのは、その意味で例外的なケースです。

11 ナサニエルの両親は?

https://bartiforums.com/viewtopic.php?p=36001#p36001
Q ナサニエルの両親はどこにいますか?亡くなったのでしょうか?
A ナサニエルの両親がどうなったかはわかりませんが、死んではいません。ナサニエルが小さい時に家を売ってしまって、そこからお金を稼いだり、いい仕事に就いたりしたのかもしれない。他にも子供がいたのかもしれない。ナサニエルがどう生きているかわからないことを、後悔しているのかもしれない...。ナサニエルの両親は選択をして、それ以来、それを背負って生きてきました。

11 魔法の元ネタは?

https://bartiforums.com/viewtopic.php?p=53569#p53569
Q バーティミアスを書いている時や書く前に、魔法や精霊についてどのくらい調べたの?魔法や精霊を研究すると、ほとんどの場合、宗教的な悪魔や天使に行き着いてしまうと思います。
A 興味深い質問ですね。バーティミアスの中の魔法と妖霊は、私が発明したものと、私が民俗学、神話、伝説からつまんだもののミックスです。

全く新しい魔法のシステムを発明することは可能だと思いますが、それは驚くほど難しいでしょう。例えば、トールキンは世界観の完全性と独創性で尊敬されていますが、特に北方の神話や伝説から大量のものを盗んでいます。実際には、ファンタジーの作家は誰でも、口承の伝統から、そして最近の文学作品から受け継いだある種の概念を使うことになるでしょう。

重要なのは、それらをオリジナルの何かと融合させることができるかどうか、ということです。もしそうでなければ、その物語は陳腐なものにしか見えないでしょう。だから、作家は微妙な線を歩かなければなりません - 適切にテーマを借りますが、何か新しいものを加えます。

私は長年にわたってこのテーマについて多くの書物を読んでいますが、研究しすぎないように注意していました。研究しすぎは、自発性を失うリスクにつながります。私の本の中の魔法を見ても、魔法の仕組みについてはあまり詳しく書かれていません。私が興味を持っているのは、登場人物や、マスターとサーヴァントの関係の意味合いです。

でも、どんなファンタジーでも、あなたが使う魔法が内部的な意味を持つかどうかは非常に重要です。ルールや法則は守る必要があります。

12 クロスオーバー?

https://bartiforums.com/have-you-ever-thought-of-a-t442.html
Q クロスオーバーを考えたことはありますか?例えば別シリーズの本のキャラクターが、偶然ナサニエルやバーティミアスに出くわすとか?
A 興味をそそられます。作家が連続した物語の弧を作り、あるシリーズや本の主要なキャラクターが別のシリーズや本に登場するのは好きです。

バーティミアスは非常に多くの歴史的場面に登場しているため、他の作品にも登場できる可能性があります。その場合、相当魅力的な強いキャラクターを考える必要がありますね。そうでなければ、ゲスト出演したバーティミアスがすべての人気をさらってしまうでしょう。

13 免疫について

https://bartiforums.com/a-couple-of-intruiging-que-t435.html
Q 魔術師は最終的に免疫力を身につけるのでしょうか?ご存知のように(もちろんそうでしょうね、あなたが書いたのですから!)、平民はある程度、免疫力を持って生まれてきています。
A 答えはイエスです。魔術師も普通の人間ですから、遅かれ早かれ免疫力のある魔術師が生まれます。一番近いのはあごひげ男で、彼は高い回復力を持っていて、それを悪用していますが、もしナサニエルが免疫を持っていたらどうでしょうか...。免疫を持つ魔術師はさすがに強力でしょう。もしまたバーティミアスの本をやることがあったら、免疫について詳しく探求する必要があるかもしれませんね...。

14 ジンの成分?

https://bartiforums.com/the-problem-of-essence-t437.html
Q ジンは成分でできているのだから、もし成分を残したり、腕を切り落として瓶に入れたりしたら、その塊は意識があるのだろうか?あるジンを四分の一に均等に分けたとしたら、そのジンは死ぬのか、それとも意識が四分割されるのか、それとも一つに保存されるのか。

ジンがナメクジの粘液のような 痕跡を残したとしたら... そのエッセンスはジンの思考の一部を 残すのだろうか?それはますます首尾一貫性を失っていくのだろうか?

A 難しい質問ですが、いい質問です。一度召喚された成分の塊(ジン)は、その後、生き延びるためにはその程度を維持する必要があります。第一部には、成分が二つに裂けたときに破壊されたジンについての脚注がありますが、それが基本です。ジンは、あちこちで成分を失っても、後で異世界に戻れば元通りになることがあります。しかし、あまりにも多くの成分が失われたら、彼らは終わりです。だから、理論的には、分割されたジンの成分は意識を持っていますが、それは機能することができないほど急速に崩壊します。ギロチンのカゴに落ちた時の人の頭のようなものです。

15 キティの行動原理?

https://bartiforums.com/three-questions-t438.html
Q キティの考え方や行動についてどう思いますか?キティは、敵視している魔術師と同じように、頑固で間違ったことをしているように見えます。例えばレジスタンスは、魔術師と戦うという大義を掲げて、躊躇なく盗みや放火を行います。キティもそれに参加していて、犯罪を行っています。作中で彼女自身の問題として取り上げられることはありませんが、彼女がやっていることは全て正しいと思いますか?

A  あなたの言う通り、キティは第二巻ではかなり怪しい活動に巻き込まれています。レジスタンスは、彼女が最初に信じていたほど高貴なものではない。本が進むにつれて、彼女は暴力的なレジスタンスという概念に幻滅していくのですが、それはおもにグラッドストーンの墓で、ペニーフェザーの裸の強欲を間近で見たからです。

『ゴーレムの眼』の終わり頃には、キティは自分のモラルを犠牲にしない別の方法を見つけなければならないことに気付いています。彼女が頑固なのはあなたの言う通りですが、彼女は常により良い世界を作ることができるという理想主義を持ち続けています。その理想が彼女をレジスタンスの戦士にしていますが、彼女は堕落していません。彼女の理想主義はそのまま生き残っているし、進路を変更するのに十分な柔軟性を持っています。

ナサニエルと比べてみてください。ナサニエルは第一部では理想主義者ですが、第三部の初めには、間違いなく権力に堕落しています。キティは主要なキャラのなかで最も英雄的で、道徳的な妥協をしません。

16 不仲の理由

https://bartiforums.com/just-a-few-questions-t429.html
Q バーティミアスとフェイキアールはなぜあんなにいがみあっていたのか?
A ある意味では、ふたりは非常に似ていたから、何百年もかけて徐々にお互いを嫌うようになりました。互いに神経質になってしまうのです。彼らは両方とも回復力があり、賢いので、仕事を早く終わらせようと懸命に努力しています - そして、多くの場合、彼らの利害は一致しません。友情がうまくいかなくなったようなものだと思います。

17 クィーズルの死

https://bartiforums.com/questions-t430.html
Q クィーズルの死後、バーティミアスがあまり動揺していなかったのには驚いた。彼は感情を隠していたのか?
A バーティミアスはクィーズルに親しみを持っていました。こうした絆は、生き残るうえでときに邪魔になりますが、バーティミアスは絆が邪魔にならない方法を懸命に学んできました。クィーズルの死でバーティミアスは怒って動揺していると思いますが、彼は感情を隠しています。ここ数千年で、多くの立派なジンが彼の周りで死んでいます。

18 信用できない語り手

https://bartiforums.com/questions-t430.html
Q 語り手としてのバーティミアスは信用できるか?彼は過去の話を誇張する傾向がある。
A 彼が言ったことをすべて絶対的に正確なものとして受け止めるのは愚かなことでしょう。確かに大げさなところがある。

19 キティの変化

https://bartiforums.com/accepted-kitty-is-a-unique-hybrid-and-the-word-lov-t504.html
Q 3巻の終盤でキティが銀の円盤を拾うとき、気分が悪くなるシーンがある。これは、キティが異世界にいったことにより、人間と妖霊のハイブリッド的存在になったということか?
A そのとおりです。キティは、レベルの高い眼で見ると明るく輝くオーラに包まれています。キティは異世界に行った影響で、ハイブリッドとまでは行かなくとも、妖霊に近い、他の人間とは違う人間になりました。

20 言葉にせずとも…

https://bartiforums.com/accepted-kitty-is-a-unique-hybrid-and-the-word-lov-t504.html
Q:バーティミアスやナサニエルやキティがLoveという言葉を使わず、自分の根底にある感情を行動や表情、皮肉で表すのはなぜか?
A:Loveを口で不器用に表すより、一瞬の行動や表情で表現したほうがpowerfulだと思ったからです。もしそれがキャラクターに合っていて、美学として適切であれば、私は喜んでその言葉を使っていたでしょう。

https://bartiforums.com/last-thoughts-t439.html
Q 第三部のラストシーンで、バーティミアスのナサニエルに対する思いは?
A バーティミアスは教えてくれませんし、綴られるべきではないと思います。でも、感謝していたのは間違いないと思います。

21 本心

https://bartiforums.com/nathaniel-39-s-last-words-t456.html
Q 第三部のラストで、マンドレイクの心には、ナサニエルが戻ってきた。ナサニエルは心の底ではバーティミアスを大切に思っていて、彼の命を救うことを選んだ。なぜ彼はバーティミアスに「お前には感謝している、二人が運命をともにする必要はない」とは言わず「お前を解放して杖を壊すのが一番だ」などと嘘をついたのか?

A ここで重要なのは、ナサニエルが自分の本心を行動によってバーティミアスに示していて、そのことを私達も、ナサニエルも、バーティミアスも理解していることです。実際にそれを言葉にする必要はありません。ナサニエルの言葉は、言葉とおりの意味だけでなく、別の意味も持っています。嘘をついたわけではありません。

22 鉄は不愉快?

https://bartiforums.com/accepted-just-some-questions-t507.html
Q:妖霊が人間と合体すると痛みが消えるという描写があったが、人間には少量の鉄分が含まれているので、少なくとも不快感を感じるのではないでしょうか?
A:その指摘は原理的には正しいと思いますが、妖霊にとっては、人間の体内の鉄分が与える苦痛よりも、鈍痛の99%が消える快適さのほうが勝っています。

23 嫉妬?

https://bartiforums.com/accepted-just-another-note-t497.html
Q:キティはプトレマイオスに嫉妬していたのか?
A:キティがプトレマイオスに嫉妬していたとは思えません。しかし、キティは先見の明がありました。キティは、プトレマイオスとmatchする唯一の方法は、彼と同じことをすることだと気づきました。作者個人としては、プトレマイオスよりキティのほうが好きです。

24 ラッチェンズ先生は知っていた?

https://bartiforums.com/accepted-just-a-few-t464.html
Q ラッチェンズ先生は、ナサニエルの大胆で英雄的な行為を知っているのでしょうか?
A わかりません。ただ、私は彼の犠牲がかなり有名になると思っています。その場合、彼女は間違いなく知ることになるでしょう。

25 主人公を死なせた後悔は?

https://bartiforums.com/did-you-like-it-t457.html
Q 作中でナサニエルを死なせて、著者としては後悔している?
A ナサニエルに悪いとは思っていません。もし物語のラストで、私がナサニエルにmoral get-out clauseを与えて彼を裏切ったら、後悔したでしょう。ナサニエルは、自分を贖罪しなければならなかったのだと思います。

26 友情以上?

https://bartiforums.com/auras-and-cats-t391.html
Q:もしナサニエルが死ななかったら、キティとの関係は友情以上のものになっていたのでしょうか?
A:難しい質問ですね。ナサニエルがそういうことを考えていたのは間違いないと思います。しかし、キティがそうだったかどうかは疑問です。ただし、彼女の彼に対する見方は、ラストの数時間の間に急速に修正されていました......。判断はあなたにお任せします。

27 一人称の理由

https://bartiforums.com/about-bartimaeus-t387.html
Q:バーティミアスの章だけが一人称で描かれているのはなぜでしょうか?
A:シリーズを書き始める時点で、妖霊の視点で物語を進めたいと思っていました。書き始めてすぐに、これはうまくいくと思いました。バーティミアスは生き生きとしていて、脚注や無礼な言動などが楽しいキャラクターです。でもだんだんと、本全体がバーティミアスによるものになってしまうと、退屈になってしまうことに気がついたんです。そこで私は、ナサニエル(とキティ)の視点も書き始めました。これでバランスがよくなりました。

28 脚注を使う着想は?

https://bartiforums.com/footnote-origins-and-bt-ideas-t378.html
Q:脚注を使うアイデアはどうやって思いついた?
A:大学で英文学を勉強していた頃、脚注が好きでした。脚注の一番良い点は、読者に別の方向性を提示してくれることだと思うのですが、これは私が若い頃から好きだったことで、『ファイティング・ファンタジー』のように、本に複数のルートが提示されているものをよく読んでいました。脚注は他の本でも時々見たことがありますが、バーティミアスを書き始めたとき、私は突然、脚注が最適な方法であるかもしれないと思いました。バーティミアスは自分が人間よりも優れていると思っているし、自分の知識をすべて披露するのを待ちきれない。脚注はそれを行うのに最適な方法です。脚注がこのように使われるのは初めてだと思います。


(翻訳ここまで)

最後までお読み頂きありがとうございました!