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子宮内膜症#2_女じゃなくなるような悲しみ

子宮内膜症が確定して、治療方針は「進行を抑えるために服薬すること」に決まった。

この病気を患っている人なら知っている「ジエノゲスト」という薬。

ホルモンに作用して、排卵が起きないようにする(黄体ホルモンには排卵を抑制し、エストロゲンの分泌を抑える効果がある)薬だ。

結局のところ、子宮内膜症は生理周期に合わせて憎悪するので、生理を止めるのが手っ取り早い治療法ってところなのだ。

ちなみに当時の私の進行状況は中程度。卵巣の腫れは3~4㎝程度、子宮筋腫は小さい筋腫がちょこちょこ子宮内にある・・というところで、薬での治療になった。

正直手術になると思っていたから、少し肩すかし。

ほっとする一方で、この薬も高い!(笑)

後発薬が出ているけど、それでも3か月で1万円くらい…。

それを閉経まで飲み続けなければならないなんて!!

慢性疾患になんてなるもんじゃない。笑

薬代はともかく、私が一番ショックだったのは「生理を止める」ということだった。

そこにショックを受ける人は少ないと思いますが、、、

病気が発覚する3か月ほど前、一瞬だけ婚活を考えたタイミングがありました(笑)

それまで長いこと彼氏がおらず…30代も中ごろに差し掛かってきたので、3か月婚活をして巡り会えなかったら今世は結婚をあきらめよう!なんて思っていました。

結局、偶然そのタイミングで彼ができたので婚活はすることもなかったのですが、年齢的に子どものことは少し頭をよぎりました。

仕事は十分頑張ってきたし、このまま頑張った先の未来は想像ができる。想像もできない未来が来るとすれば、それは子どもが生まれた時。

20代はうっかりできてしまったらどうしよう…と思っていたけど、もう30代だし、お付き合いの延長で授かれたらいいなって思っていました。

それに、私は結婚・妊娠に対して少し特殊な考えがあり、自分の性格的にも妊娠してようやく結婚するタイプだろうとも感じていたし。

だから、当時のパートナー(今のパートナーでもある)と付き合い始めた当初、子どもができたら結婚しようなんてことを漠然と考えていた。

年齢も33歳だし、自然に授かったらそれがタイミングだと思っていた。

でも、その可能性は0になった。

自分で明確に妊娠を望まない限り、子どもができることはない。

神様が、「人(神)任せにしてないで、自分で選びなさい」って言っているのかなって考えたりもした。

ちょうどそのころ、仲の良い友人の妊娠が分かったり、妊活を始めた友人夫婦がいたりと、妊娠が身近な人たちが周りに多くいた。

(ありがたいことに)私は人の幸せに嫉妬しないタイプなんだけど、この時ばかりはさすがに落ち込んだ。

友人の妊娠や妊活はもちろん心の底から喜べるし応援してる。

けど、「私は妊娠に至ることすらできない」という事実が胸に重くのしかかった。

まるで「女としての機能不全」って言われているみたい(誰も言ってないけど)で、悲しくなった。

別に薬で生理を止めているだけなので、そんなに悲観することじゃないのはわかってるし、私と同程度の症状の多くの人はそんなに悲観していないだろうと思う。

でも、それくらい「自分の意志とは関係なく生理を止める」ということに抵抗があり、悲しかったのだ。

あれから2年経った今はもうあたりまえのように受け容れているけど。

でも、心の奥底で、チクッと今もその感情は刺さっている。

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