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不妊症の周期療法(8) ―基礎体温の見方について(4)―

今回は基礎体温の見方の最後になりますが、高温期についてお話します。高温期は低温期の平均体温から0.3℃〜0.5℃上昇して、12日〜14日間安定することが望ましいといわれています。よって高温期の日数は低温期の平均温度0.3℃のところに線を引いて、その線の上の日数を数えると良いことになります。

 周期療法の考えでは高温期は陽の時期と考えています。黄体ホルモンが十分に分泌されることにより一定の体温を維持することができ、受精卵が着床しやすい状態になります。黄体ホルモン(陽)は低温期のエストロゲン(陰)が十分に分泌されて、良い排卵があると安定すると考えられています。よって高温の安定には低温期〜排卵期に良い受精卵が育ちきれいに排卵することも大切です。

 高温期によく見られる病態としては、(1)高温期が短い(2)高温期の体温が低い(3)高温期の真ん中で体温が落ち込む(4)高温期に凹凸が多い(5)高温期が高すぎるなどがあります。

 (1)(2)(3)タイプは冷えて陽気が不足している方や胃腸が弱い方によく見られます。このような場合は脾腎の陽気を補う参茸補血丸、海馬補腎丸、補中益気湯、参苓白朮散、帰脾湯、マカなどから体質に合わせて選択します

上記のほかにも病院の検査で免疫に異常があり、着床しにくいケースも見られます。このような場合は衛益顆粒、ルミンなどを服用すると効果的です。

 病名別漢方治療法「不妊症周期療法」も参照してください

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