新潟豪雪町移住とほほ①

この地に移住してきたのは、豪雪の真っただ中の1月中旬。
以前は東京でイベント関連の仕事をしていた。
コロナの煽りを真っ先に喰らう業界で、以前から友人宅があり度々訪れていたこの町に移住を決めたのが引っ越しの約1ヵ月前にあたる12月上旬。

友人のつてを頼りに紹介された家は築150年ほどの明治時代に建てられた大きな古民家だ。
3~4年人が住んでおらずに獣の足跡や糞や埃にまみれた廃墟のような家だったが、150年近くこの豪雪地帯で雪に耐え、地震に耐えてきた重みと重厚さに惚れこみ移住する前提で持ち主と面談。

その際に
・賃貸期限は1年間
・気に入ったら購入か退去するかの選択(12月まで)
・購入の場合は家賃のように2年~3年分割で支払えばいい
・畑と駐車場の小屋付き
という条件を聞き、購入前提で引っ越しを決めた。

そして入居予定を聞かれ、仕事や家を引き払うので1月中旬になることを伝えた。

東京に戻りさっそく、引っ越しの準備をはじめた。
賃貸の解約届を出し、個人事業の移転手続きや取引先への挨拶などをしているうちに師走をむかえた。

師走の時期に大家さんから連絡があり、屋根の雪下ろしに来いという。
私は引っ越し準備もあり、費用も掛かるので行けないと伝えると
1月から貸したのだから1月中の雪下ろしや雪かきはあなたの責任だと大家は言った。
私は最初から1月中旬に引っ越しになることを告げていたので、食い下がったのだが、大家の機嫌を損ねて貸さないという事になると、住む場所が無くなるのでしぶしぶ東京から雪下ろしに向かった。

雪下ろしにつき、作業をしていると大家さんがやってきた。
屋根には大きな梯子がかけられており、豪雪地帯の為雪は2階の窓まで
積もっていて、梯子が埋まっていた。

大家はその梯子を使ったら元に戻せと言ってきた。

続く

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