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私の好きな旅行

私は好きなことが色々あるのですが、一番は旅行です。
旅行の目的は「食」です。
もちろん観光地も行きますし、街並みや自然の風景なんてのも良いと思います。一切行かない見ないというわけではありません。
しかし、その土地に行ったからには、その土地の「食」と酒をやらないわけにはいきません。
なぜか。
それは、土地の「食」とは土地の歴史だからです。
お蕎麦が有名な土地であれば、おそらく1,000年前には麦や米がとれない土地だったのでしょう。過去の人たちの苦難を感じます。京都のシメ鯖なんかもそうです。日本海から、アシの速い鯖を京都までどうやって運ぶか。過去の人たちの創意工夫が詰まった食べ物と言えるでしょう。関東の人たちは、酢が軽い半生シメ鯖しか食べたことがありませんが、関西の人たちはシメ鯖といえば真っ白くなるまで酢でシメた状態が普通です。土地の名物は、土地の歴史なのです。

それと同時に、酒も土地の歴史を伝えています。
ワイン、ブランデー、ビール、ウイスキー、日本酒、焼酎、泡盛、ウォッカテキーラアラックラムジン・・・まぁ他にもたくさんありますが。
狭い日本だって、東北の日本酒と四国の日本酒じゃ味が違います。全然違います。同じように、ワインの味だって星の数ほどあります。ビールなんて世界中の全ての種類のビールを飲んだことのある人間なんていないんじゃないかってくらい無数にあります。
酒の話をし始めると三日三晩では足りないので終了。

旅行先で、その土地の「食」を味わって、その土地の酒を飲む。こんな贅沢が他にあるでしょうか。もちろんお酒が飲めない体質の方もいると思うので、そういう方は「食」だけでも十分でしょう。うちのかみさんもお酒は飲めないのでそんな感じです。
広島に行ったときは、みんなお好み焼きと牡蠣食ってると思ってました(失礼なやつですね。でも余所者なんてだいたいこんな感じですよ)。でも、街中の古い居酒屋で、現地の人たちに色々と教えてもらったら小魚焼いて食べてるんですね。私も小イワシを頂きました。あと、山口では普通に食べられてるよって薦められてクジラの脂を湯引きしたもの?おばいけなるモノも頂きました。いつも旅行は出会いと発見がいっぱいです。

その土地の「食」と酒を合わせるのが私の歴史の食べ方なのですが、パスタを食べるときはイタリアワインを、白身魚のポワレとかヴァプールのときはブルゴーニュを、腸詰を焼いたときにはベルギービールを、なんてことを言うと「カッコつけてるバカみたいなおじさんダッサ!」って扱いをされるんですよね。バブルを謳歌した一発屋の能無しみたいにみられるのはものすごく腹立たしいのですが、見聞の狭い若者には伝わらないんだなと思って聞き流しています。狭いのは私の心ですね。

ニューカレドニアに行って、名物は何か現地の人に聞いたら「鹿の肉の腸詰だよ」って言われたのもいい思い出です。ガイドブックにはンなこと書いてなかったよ・・・

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