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フランスが理解できないというお話

なんだかオリンピックでフランスの本性(笑)を世界に知らしめてるみたいですね。
フランスという国の人々は、大なり小なりフランク王国(その後のフランス王国も)の文化を引き摺っているので、他国に対して高慢になってしまったりします。フランス人はプライドが高いから英語を話さない、なんて言われたりもします。中国も、東アジアの覇権国家だったことで中華思想をひねり出してしまったり、この辺は誰が悪いってわけではないのでしょうがないんでしょうね。歴史上。日本だって他人ごとではありませんし。

日本の方は、花の都パリなんて言っちゃってるくらいですから、パリが実際にどんな街だったのか知らなかったんですよね。今は綺麗な街ですけども、過去の歴史上では汚物と差別の都だったわけです。歴史やってる人間からすれば、フランスが他国の人に優しくないのなんて当たり前で、アジア人に対してなんか人間として扱ってくれてるだけで100点ですよ。マジで。

UBIsoftという会社が作っている人気ゲーム「アサシンクリード」の続編が、日本を超絶馬鹿にしている、なんて記事を見ましたけども、さもありなんという感じですね。驚きません。ジャパニーズサブカルチャーがフランスで流行っている事実だけで、フランス人が日本人に対して寛容な心を持っていると決めつけるのは全くナンセンスな話です。

フランスはヨーロッパの中で突出してアレですが、アジア蔑視の根っこは宗教だと私は考えています。キリスト教徒が持つアミニズムに対する文化差別ですね。アミニズムって、山に神が宿る、石に神が宿る、自然に対する尊敬と畏怖が信仰になっているのですが、キリスト教徒からするとそれは「原始的」な「未開民族」の文化なんですね。まだキリスト教に目覚めていない、可哀そうな後進国であると。だからキリスト教を教えてあげて、救ってあげないといけない。

日本国は信教の自由が保障されていますが、世界を見渡すと結構自由じゃないんですね。アメリカは、大統領になるセレモニーの途中で「聖書に手を置いて神に宣誓」します。日本の政教分離って世界じゃ通用しないですね。イスラム教の国に行くと、観光客であっても色々注文が付いたりします。ユダヤ教の国でもそうです。自分たちの宗教が唯一絶対であり、それ以外の人たちは「真理を知らない無知蒙昧な人間の形をした動物たち」みたいに扱います。

ヨーロッパの民俗学の教科書みたいに扱われているフレーザーの「金枝篇」ですが、やはり上記と同じです。自然信仰は、キリスト教に至るまでの未熟な状態と考えるのが普通だったようです。こういった考え方が欧米では土台になっているわけですから。そりゃアジア人を差別するのも納得です。
金枝篇を読んでみると、キリスト教以前のヨーロッパで自然信仰が行われていたことが詳細に研究されています。アーサー王の伝説にも、古ヨーロッパの自然信仰の要素がふんだんに盛り込まれています。なんと古ヨーロッパには、男根信仰があったんですよ。キリスト教はひた隠しにしてますがね。

といった感じで、フランスのオリンピックが変な事ばっかりやってる!って感じる方がいらっしゃるかもしれませんが、結構予想通りです。
国を超えた、文化を超えた向こう側の人たちとお付き合いしていくときは、よくよく調べた方がいいです。

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