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「ティーチング・カード」 200618 日記

・仕事の息抜きにするハースストーンは罪悪感が無いから気持ち良い。


・ハースストーンはデジタルカードゲームなんですが、そのカードデザインで好きなポイントがある。

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・これは《ブーティ・ベイのボディガード》というカードで、5コスト(青いアイコン)支払うと召喚できる、攻撃力5守備力4を持ったミニオン(モンスターみたいなもの)。

・ハースストーンは、開始直後で無課金でもすぐに始められるように「基本カード」として何枚か持っていて、このカードもその内の1枚。親切〜!



 ・しかし、新しい拡張パックを購入すると、こういうカードが手に入る。

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《邪悪なる野次馬》というカードで、4コスト支払うと召喚できる、攻撃力5守備力4を持ったミニオン。

《ブーティ・ベイのボディガード》とまったく同じ攻撃力・守備力なのに、コストが1少ない。コストは少ないに越したことはない。

・こういうカードの比較をする際、同じ特長を持ちながらも、一部の性能が上回っていることを、カードゲーム用語で「上位互換」と言う(さらに今回のような、1つも元のカードに軍配が上がらないパターンは「完全上位互換」とも言う)。



・いやいや。

・じゃあ《ブーティ・ベイのボディガード》の立つ瀬ないじゃん・・・・。こんなカード作るなら他の強いカード入れたり、このカードを強くしたらいいじゃん・・・・。


・と思うんですけど、これはハースストーン開発チームのカードデザインに意図が込められている。

・その意図とは、新しくカードを手に入れた時「あれ?このカードより今手に入れたこのカードの方が強くない?」という発見を自らしてもらうため。

・この自ら発見してもらうところがポイント。誰かに教わるのではなく、自分で学んだことは定着しやすいし、どんどんハマっていくきっかけになる。

・レベルデザインのためのカードデザインが素晴らしい・・・天才・・・。


・というような内容のことを、以前の開発チームのプロデューサーが語っている。




・このようなプレイヤーに自ら使い方や攻略方法を学んでもらうカードのことを「ティーチング・カード」と言う。

・これはハースストーンだけに限らずさまざまなカードゲームで使われている。

・特にトレーディングカードゲームの原点、マジック:ザ・ギャザリングのカードデザインは見事というほかない。

 最初にゲームを始める前にルールブックを端から端まで読むことを好む人もいます。すぐにゲームを初めてプレイしながら学ぶほうが好きな人もいます(私もそうです)。そういうプレイヤーのために、我々は『基本セット2019』に何枚か「ティーチング・カード」を入れました。マジックの例外ベースのルールのシステムとは、つまりカードが通常のルールの例外を作るということです。

・自分もルール読まずに始めちゃう人間なので気持ちが分かる!!!


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警戒を持つクリーチャーは、プレイヤーにクリーチャーが攻撃するときに普通はタップされることを知らせます。

・例外を記すことで普通を一緒に表現してしまうという鮮やかな手段。



・ルールなんて読まずに遊べた方が良いんだから、できる限り読まずに遊べるようなデザインって素晴らしいなあ、と思ったのでした。

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