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日々読書-教育実践に深く測りあえるために

 先週(8月26日~8月30日)に読んだ本は、以下のとおりである。

(1)為末大編著『ぼくたちには「体育」がこう見える』大修館書店、2024年。
 体育は、自分の扱い方を学ぶ学問だ。「子どもたちのため」は、子どもへのアプローチが変わっても、社会が変わっていかなければ、同じことの繰り返しになる。できるようになることにこだわりすぎずに、一つのきっかけととらえる。ルールをつくるを学校の先生が独り占めしすぎている。さまざまな示唆が得られた本だった。

(2)野口芳宏ほか『ICTに負けてたまるか人間教師としてのプライド』学芸みらい社、2024年。

(3)長田弘・詩、いでひでこ・絵『最初の質問』講談社、2013年。
 詩であり、絵本である。「あなたにとって、あるいはあなたの知らない人びと、あなたを知らない人びとにとって、幸福って何だとおもいますか。」というフレーズが、今回は響いた。前回は、「今日、あなたは空を見上げましたか。空は遠かったですか、近かったですか。」だったと思う。

(4)工藤勇一編著『自立と尊重を育む学校』事実通信社、2022年。
 どの子も排除することなく、問題あれば生徒たちと一緒に考えて解決する道を探る。規律を守らせることは最上位の目標ではない。
 文化祭も体育祭も、生徒たちが考える。学級委員は、学年主任の先生と「1日の予定表」をもとに、たとえば、「5校時の学活は体育館に集合」だとしたら、「授業開始時に全員が着席してスタートするためにはどんな工夫ができる?」と質問し、一歩先の見通しを考えさせ、クラスメイトへのかかわり方を決定させる。清掃も給食も、そのことに前向きな3年生が下級生と取り組みながら、「どのようにするのか、なんのためにそうするのか」を考えて、自分たちで方法を決めていく。教師は「どうしたの?」「どうしたいの?」「先生には何が支援できる?」と尋ね、生徒の自己決定を促していくのである。

(5)辻直美『レスキューナースが教える』プチプラ防災、扶桑社、2019年。
・本棚も滑り止めシートを敷き、ピタリとはまるように本を敷き詰める
・生きるのに必要なものを詰めた非常用持ち出し袋を靴箱にしまえるよう、靴を捨て玄関に靴を出しっぱなしにしないようにする。
・新聞足袋をつくってみる、災害用伝言ダイヤルの体験利用日を利用してマスターしておく、災害用トイレをつくってみる。
 生活のあり方を見直すきっかけとなった。

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