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登場人物には、脳みそと口がある

 「おおきなかぶ」の授業があった。1年生の国語である。息子の参観日だった。

 息子を連れて帰る道すがら、息子と事後検討会をした。

 音読は、楽しいらしい。人に聴いてもらうのは、うれしいという。本文に書いていない、おじいさんの気持ちを想像するのは、つまらないという。興味がないらしい。友だちの発表も、「ああ、そうなんだ」と聴いていたという。音読を求められたときは、手を挙げていたが、おじいさんの気持ちを聴かれたときは手を挙げなかった。正直な人である。

 登場人物は、何人と聴くと、6人と言う。「3人と思う人もいるけど、どうしてだと思う?」と聴くと、「人間だけ?」と回答する。「7人という人は?」と聴くと、「かぶが入る?」と怪訝そうに回答する。「かぶはなんで登場人物に入らないの?」と聴くと、「脳みそがないから」と言う。おもしろい回答だ。「考えないということ?」と読み替えると、「口もない」というので、「話さないということ?」と読み替えた。

 登場人物はどんな順番に出てくる?と聴くと、質問の意味がわからないという。年齢順?と聴くと、いぬ、ねこ、ねずみは年齢はわからないと答える。力が強い順?と聴くと、おじいさんよりまごの方が力は強いと思うという。若いからだそうだ。身体が大きい順かな?と聴くと、おばあさんは太っているから、おじいさんより身体は大きいという。

 質問が間違っていましたね。

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