答案用紙

ずっと考えていた
どうするのが正解だろうか
きっと君は怒るかもしれないけど
それでも僕は君のそばにいたくて
結局僕は臆病なままで
君はずっと歳を取らないから

こんな感情が生まれる世界で僕はどう死んだらいい?
失いたくない人がいることが幸せなんて
僕はどうかしてる
傷ついて、その傷を絆創膏で誤魔化す前に
また僕は新しく傷を作ろうとする
また明日ね、って言えてた日々が
過去へと変わっていくように
かさぶたを剥がしては痛みに殺される

夢と現実の狭間に君がいる
梅雨に濡れる駐車場を
僕らは全速力で駆け抜ける
弱々しいありがとうですら
寂しく思えた
君はいっつもそうやって
自分を殺して僕を守ろうとする
僕だってもう子供じゃないんだよ
だって僕は21歳になろうというのに
君は永遠に18歳のまま

一緒にお酒を飲もうと言ったじゃないか
そう言った君の顔がやけに印象的で
まだ15歳の僕らに違いなど分からなかった
それでも君の未来に僕がいる事は
それだけは絶対だと思っていたのに
絶対を知らないまま大人になったわたしは
いつでも戦いに出かけている
傷だらけでもいい、と許してくれる歌
素直に受け入れられないわたしは馬鹿だね
あなたはその歌で仲間を呼べただろうけど
わたしのこの傷は同情しか呼ばないのよ

傷だらけの鎧にまた傷がついて
それがまた鎧を強くさせていく
脱ぐこともなくなった今では
どれだけ強くなったのかも分からない
僕の裸を知るものは君だけになった今では
僕自身でさえ呼吸の仕方が分からない

ねえ、僕が本当に男の子だったら
僕は君を救えた?
僕が女だったから
僕はスーパーマンになれなかったの?

わたしは今日も君を困らせる



草稿:2017年11月
完成:2020年8月4日日付変わったくらい

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