#4 AI活用「まずは使ってみよう」2
みなさん、こんにちは。毎日プロンプトやってますか。
なんていうと、ちょっと面倒な気分になる人もいらっしゃるかもしれませんが、今回は前回の朝礼テーマを題材にプロンプトについてもう少し踏み込んで解説してみたいと思います。
ChatGPTに役割を与えてみるとは
ChatGPTやClaudeなどのLLM(大規模言語モデル)は気が遠くなるほど大量のデータで事前学習していますので、様々な「役割を演じる」ことができます。たとえば、スティーブ・ジョブスになりきってスピーチ文案を作成してくださいなどといった使い方も可能です。
ただ、事前に学習するためのデータが必要になりますので、いわばデータが少ない人物を演じることはできません(それっぽくでっち上げてしまうことはありますが)。つまりスティーブ・ジョブスさんの場合は数多くの発言が残っているため学習しやすい、一方で例えば歴史上にほんの少ししか出てこない人物については書物やデータも少なくLLMの学習材料に乏しいため、演じることが困難です。
とはいえ、今までたくさんのブログや記事を書いてきた方は、それを別途LLMにRAGという方法で参照させることによって、あたかも自分が書いたかのような文章を出力させることも可能です。このあたりは、また別途取り扱いたいと思います。
実際に役割を与えてみよう
最近は、ChatGPT以外にもClaudeやGeminiなどたくさんのLLMが出てきていますが、ここでは便宜上ChatGPTで進めていきますが、基本的な作用に限れば概ね同じです。
朝礼テーマを考えるための役割ってそもそも何でしょうね。
すぐに思いつく人はそのまま進めてみましょう。
思いつかない場合は、それこそ早速ChatGPTに聞いてみましょう。
#朝礼テーマを考えてほしいのですが、どのような役割設定をChatGPTにすればよいですか
出力された回答をさらに調整してみる
5~10秒くらいで5つの役割案が出てきましたね。ただご覧の通り、「んん、そんな難しいテーマは必要ないんだけど」という声も聞こえてきそうです。サンドウィッチマン富澤さんの「ちょっと何言ってんのか、、、」ですよね。
そうなんです。ChatGPTに与えている情報が少ないと、ChatGPTもまずは当たり障りのない、あるいはニーズの高そうな回答をしてきます。
そこで、次々にChatGPTに新しい情報を投げてどんどん自分の欲しい回答に近づけていくわけですね。
では、やってみましょう。
#ちょっとテーマが難しいので、10人くらいの規模の飲食店で話す内容で考えてください。
ChatGPTに対して、①「(先ほどの)テーマだと難しい」ということ、そして②「10人くらいの規模の飲食店」で話すとよい朝礼内容を条件として考えてほしいと、2つの情報を追加して伝えました。
※飲食店での朝礼を考える場合に絞ってみました
そうすると、意図を汲み取って5つの案を考え出してくれました。ChatGPTのサーバの混み具合などにもよりますが、今回は15秒くらいで回答してくれました。
新しく出てきた役割は、飲食店マネージャ、顧客サービス専門家、チーム・ビルディングのコーチ、安全衛生管理者、ベテランシェフの5つです。
この5人の役割ならそれぞれの視点から多くの朝礼テーマ案を考えてくれそうですね。
今回のまとめ
如何だったでしょうか。
今回は、ChatGPTに回答してもらう上で、より自分が欲しい情報を出力するように調整してみることの基本を解説いたしました。
手順のおさらい
解決したい課題は、「朝礼のテーマ」を考えてもらうために、より自分自身の環境に近い「役割」を設定することです。
そもそもどんな役割があり得るのかざっくり聞いてみる
出てきた役割を確認して、さらに自分自身にマッチするように新しい情報(条件)を追加してみる
ChatGPTの回答する焦点が絞り込まれて、質問の意図に近づいてくる
次回は、出力された役割から朝礼テーマと朝礼内容を考える方法をお伝えできればと思います。
それでは、今回もご覧いただきありがとうございました。