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髪型を褒める=セクハラは間違い!セクハラを防ぐ組織づくりとは?

こんにちは、Genesisメンバーの野々山千晴です。
8月23日(金)にフェニクシーの異業種連携インキュベータ施設『toberu(トベル)』にて社会人を対象にセクハラ防止ワークショップを開催しました。Genesis共同代表の高島菜芭が登壇し、私は参加者に混ざりつつサポートをしました。今回のブログでは当日の内容をお伝えしていきます!

⒈ハラスメントってなに??

会場の参加者はほぼ全員社会人で企業のセクハラ研修を受けたことがある方もいらっしゃいましたが、まずハラスメントは何か、という基本的な説明から始まりました。

ハラスメントの定義
職場において、労働者の意に反する性的な言動が行われ、それを拒否したり抵抗したりすることによって解雇、降格、減給などの不利益を受けることや、性的な言動が行われることで職場の環境が不快なものとなったため、労働者の能力の発揮に重大な悪影響が生じること(法務省)

つまり相手が不快に思ったら、それはハラスメントなのです。
ここで高島は「境界線」という概念を使ってハラスメントについて説明していきます。

他人に身体的・心理的に踏み込まれたくないライン=境界線を同意なく超えてしまうことがハラスメントなのです。

⒉みんなの境界線はどこにある??

次に参加者全員で「境界線ゲーム」を行いました。
「あまり話したことのない職場の先輩(恋愛対象の性)に、〇〇をされたら不快?それとも気にならない?」という質問に対し、参加者は地面の線を基準に会場を移動して自分や他者の境界線を認識していきます。

ここで参加者全員大盛り上がり!
私も参加者側で一緒に盛り上がってしまったせいで写真を撮ることを忘れてしまいました。
例えば「〇〇ちゃん、〇〇くんと呼ばれる」シチュエーションでは「リケジョと呼ばれるのが嫌だ」「女子呼びされる(例:飲み会で女子はこっちの席に座ってね、と言われる)のは嫌だ」という意見が出され、それに対し他の参加者は「そうだったのか」と驚いたようでした。他にもゲームを通じて様々な意見、新しい気づきがたくさん生まれました。
またゲーム全体を通じて人によって他人に何をされると嫌か、つまり境界線はかなり異なることもわかりました。

⒊境界線を越えるときは「同意」を取ろう!

境界線ゲームを通じて、境界線は人によって異なる=ハラスメントの定義が人によって違うことがよくわかりました。

では境界線を越えたい時はどうしたら良いのでしょう?
高島は「同意」を確認することが重要だと言います。

同意とは?
推測、想定、威圧、そして搾取によって得られたものではなく、自由で、積極的で、そして個人的な選択。     (PSHE Association guidance)

同意のポイントは
①対等な立場で同意を確認する
②推測やステレオタイプではない
③継続的に、相手の意思を確認する
の3つです。

⒋ハラスメントの無い組織づくり

セクハラを予防するために具体的に何をすれば良いのでしょうか?

まずチームビルディングの段階で境界線を可視化しましょう。
次に相手の意思表示に敏感になりながら、境界線を越えるときには同意を取ります。
もし境界線を越えてしまった場合には、加害者側はフォローを、第三者は「それハラスメントですよ!」と言ったり緊急時には加害者の意識をそらす(例:飲み物をこぼす)などをしてやり取りに介入しましょう。
またセクハラにおいて被害者は何も悪くありません。嫌だと言う意思表示をしても良いのです。

⒋ロールプレイをしてみよう!

最後に実際にセクハラが起こっている現場を想定して、参加者全員でロールプレイングをしました。

チームごとに具体的なシチュエーションが割り振られ、例えば私のいるチームのシチュエーションはこんな感じでした。

職場の新人歓迎会で、直属の上司Aさんが、新人で部下のBさんに「いつ結婚するの?」「パートナー(彼氏、彼女など)はいるのか?」などと聞いています
①ロールプレイ (5分)
●Bさんの境界線を尊重できていないシチュエーションを演じてみましょう。
②ロールプレイ (5分)
●Bさんの境界線を尊重できているシチュエーション(第三者介入などでも可能)を演じてみましょう。

私たちのチームは、①では上司役が「君何歳?」「彼氏はいるの?」「結婚はいつするの?」と段々プライベートに踏み込む質問をするように意識してロールプレイをしました。
一方②では部下役が“彼氏の有無を聞かれるまでは許せるが結婚するかどうかは聞かれたくない”という設定にしました。

さらに「彼氏はいるの?」という質問で他の上司が介入してくる、というシチュエーションにしてロールプレイをしました。

⒌参加者の感想

私たちのチームや他のチームのロールプレイでは第三者の介入によってセクハラを止めさせる例が多かったですが、アンオフィシャルな第三者の介入に頼っていては組織改革にならないので組織が積極的に第三者を「作る」必要があるという意見がありました。
また境界線ゲームがとても好評で、挙手制より実際に動きながら意見を出す方がやりやすくて良かったという感想をいただきました。

私も実際に境界線ゲームやロールプレイに参加していてとても楽しかったです。
社会人の方々の意見はとても勉強になりましたし、みなさん「私/僕は研修で〇〇と言われましたが~」と自身の受けたセクハラ研修の内容を踏まえて発言もされていて、社会にはセクハラが多発している一方できちんとセクハラ防止のために動いている企業もあるのだと知りました。

Genesisでは、今後企業向けの研修も行なっていきます。ご希望の方は費用や時間、目的などをお問い合わせください!
お問い合わせ☞ team.genesis.tsn@gmail.com

また今回のレポートを読んで興味を持った方はぜひGenesisのワークショップに参加してみてください!
イベントの最新情報はTwitterで流しますので、要チェックです
Twitter☞ https://twitter.com/Genesis_for_All

文責:野々山千晴