東京医科大学の男女差別入試について藤沢数希氏がノーダメージと主張している件について。
どうも、「ホントのメディア」~ビジネス本の要約・書評・日記サイト~運営者の武信です。
東京医科大学の男女差別入試について藤沢数希氏がノーダメージと主張している件についてというタイトルで話していきます。
目次。
1 東京医科大学の今回の事件の背景。
2 藤沢数希氏の主張。
3 僕の解釈と主張。
4 その後の対応。(文科省や受験生?)
1 東京医科大学の今回の事件の背景。
東京医科大学では2010年ごろからマークシート方式の一次試験で女子受験生の点数を減点し、女子の合格者数の割合を3割前後に調整していたといいます。
大学の言い分は「女性医師は出産などで仕事をやめるケースが多いので、女性医師が3割を超えるとマズイ」というものでした。
他にも、文科省の元局長の息子を「裏口入学」させたとして前理事長の臼井正彦被告ら2人が在宅起訴されているのが東京医科大学です。
2 藤沢数希氏の主張。
藤沢数希氏のTwitterのつぶやきをそのまま貼ります。
「日本の純粋ペーパーテストの模試の成績自体は、トップ1%ぐらいで見ると、男8割:女2割ぐらいになるよ。それが社会的偏見によって、女子がテストで頑張るインセンティブがないからなのか、生物学的な何かかは知らんし、アファーマティブ・アクションを取るべきかどうかも別の議論だが、事実は事実」
「あと、西洋でも、純粋に科学的業績だけを見て、他を一切考慮しないことで世界一の権威になったノーベル賞の自然科学部門もほとんど男やね。まあ、これも社会的偏見によって、女性が差別され高等教育を受けることができなかったから、という解釈もありえるがね。まあ、結果としての事実は事実。」
「そんでも、世間的に大企業の役員なんかの男女比を是正したい、というのはどこでもあるから、女総合職が、男と同じように全国転勤上等、サービス残業は喜んでやって、クライアントと接待飲みもガンガンこなせば、同じパフォーマンスの男総合職よりはるかに出生しやすいと思うけどね。」
「そんなもんだから、純粋ペーパーテストで決まる日本の偏差値の高い国立大学は、どこも男女比が8:2~7:3ぐらいになってしまっている。アファーマティブ・アクションで5:5に持っていくのは、僕は個人的には賛成。」
「僕は常々思っているんだが、日本で企業の役員や研究者なんかで女性が少ないのは、社会的偏見とか男女差別とかではなく、単に日本人の女性が一生懸命働かないから。もっと、ハードにガンガン働いてほしい。怠けるな!」
「日本の大企業サラリーマンは、妻と子供と住宅ローン抱えて、会社の言うことは何でも聞くし、それこそ人生を会社に捧げて働いている。日本人女性もそれぐらいの気概を持って働いてほしい。」
「日本の家庭はみんな必死こいて偏差値の高い大学に子供を合格させようと必死なのに、なんで日本の民意はこれだけ大学関係者に冷たく、高等教育を軽んじているんやろうね。」
「お前たちツイッター民が騒ごうが何しようが東京医科大はノーダメ。子供を医者にしたい家庭はごまんとあって、医学部定員の枠を持ってる限り痛くも痒くもないわ。」
3 僕の解釈と主張。
藤沢数希氏は男子のほうが能力が高い傾向にあり、偏差値の高い大学では男女比が8:2~7:3ぐらいに男子優位になると言っています。
それをアファーマティブ・アクションによって5対5くらいに持っていくのは賛成だとしています。
アファーマティブ・アクションとは「黒人,少数民族,女性など歴史的,構造的に差別されてきた集団に対し,雇用,教育などを保障するアメリカ合衆国の特別優遇政策」のことです。
つまり、完全に平等な競争にするのではなく黒人枠を作ったり、女性枠などを作るということですね。(差別されがちな層を優遇し、一定数確保するということです)
そして藤沢数希氏は女性枠を作るのには賛成しているのですが、東京医科大学は医学部の枠を持っていて、医者になりたい層はいっぱいいるからノーダメージと言っています。
これはおそらく、東京医科大学の今後の受験生が減少しないという意味でしょう。
受験生が減少するかどうかは日大のときと同じようにイメージ次第(メディアの情報操作)で短期的には変わることもあると思いますが長期的に不明です。
ここで僕が言いたいのは男女差別という不平等の問題ではなく、大学間競争の不平等という問題についてです。
ある大学関係者?はこの不正をした東京医科大学に対して大学運営の免許を剥奪すべきだと言っていました。なぜかというとそういう目で他の大学も見られるのが嫌だからというものでした。
男子のほうが優秀なのが事実だと仮にすると、他の大学も男子優遇策を採りたいのが本音のはずです。
しかし、他の大学は今、判明している限りにおいては不正をしていないようです。(今後、発覚があるかもしれません)
つまり、東京医科大学は抜け駆けをしたのです。ズルをしたのです。
これが他の大学から猛攻撃、猛批判を受ける理由になるのです。
そして、合成の誤謬(ごびゅう)という経済学用語があるように「ミクロの視点では合理的な行動であってもそれが合成されたマクロの世界では必ずしも好ましくない結果が生じてしまうこと」の現象が起きます。
例えば合成の誤謬の例では個人が貯蓄、節約をするのは資産が増えるので合理的ですが、みんなが貯蓄、節約をしたら金が回らなくなり不景気になります。
これと同じように、東京医科大学だけが男子優遇策をとれば旨味がありますが、他の大学も追随して男子優遇策をとれば全体の医学部入試では女子が決定的に少ない合格者になってしまうのです。
だからこそ、今回の不正は許されないのです。全体の入試バランスを崩す抜け駆けであり、ズルだからです。
これが僕の考えた発想です。
5 その後の対応。(文科省や受験生?)
「一般的に言って、女子を不当に差別するような入試が行われることは断じて認められないと考えている」と林文部科学相は述べています。
文科省も断固とした対応をとる予定のようです。
以下の記事では「東京医大入試「賠償請求も」 女子一律減点の問題点」ででは女子受験生の損害賠償請求も考えられると書いています。
東京医科大学は受験生の減少についてはどうなるか不明ですが、賠償や文科省の対応(免許の取り消しもある?)などでダメージはありそうです。
藤沢数希氏の視点をもっと膨らませて考察してみました。
ではこの辺で。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?