
IT企業のビジネスモデル「Googleを倒す方法」PART3
どうも、「ホントのメディア」~ビジネス本の要約・書評・日記サイト~運営者の武信です。
IT企業のビジネスモデル「Googleを倒す方法」PART3というタイトルで話していきますね。
では書いていきます。
目次。
1 前回のおさらい。
2 Googleの力を弱める方法。
3 戦略を採用した結果。
4 Googleが広告ブロックアプリを認めている訳と広告ブロックアプリの認知度が広まるとどうなるか?
5 結論。
6 この記事を書こうと思った理由と背景。
7 捕捉。(過去の対決事情)
1 前回のおさらい。
前回の記事ではGoogleの立ち位置を横取りする方法でGoogleを倒す方法を書きました。
コンテンツをGoogleよりも精度高く、楽に作れるように言語処理の技術を高める方法を書きましたね。
もちろん、スイッチング・コストもあり、そう簡単にGoogleの立ち位置を奪えませんが一つの方法として考えられます。
2 Googleの力を弱める方法。
今回はGoogleの立ち位置を奪うのではなく、ライバル企業などがGoogleの力を弱めるという意味で倒す方法を書きたいと思います。(正確には弱めるという意味での記事になります)
今でも存在する広告をブロックするアプリ(スマホもPCもある)をiPhoneで初期仕様にするというアップルの戦略です。
日本でのiPhoneユーザーは2017年2月のデータでシェア68.2%に対し、Androidのシェア31.8%となっています。
世界のモバイルOSシェアはiOSは19.6%、Android71.9%、その他8.5%となっています。
基本的に広告なんて見たい人少ないですよね?
もしiPhoneが初期仕様で(ブラウザのSafari)、広告ブロックを採用したらどうなるでしょうか?(SafariはGoogleが検索エンジンでデフォルトとなっています)
Safariでは広告が表示されなくなりますが、ということはGoogleAdsenseで食っており、コンテンツをGoogleで作っている人が稼げなくなるか、収入が減るということになり、前よりもコンテンツを一生懸命作らなくなる可能性があります。
特に日本ではiPhoneのシェアが圧倒的に高いのでアップルが広告ブロックを初期仕様にしたら、Adsense(ASPアフィりも?)で食っていた人は大打撃を受けます。
これをやれば日本での検索エンジンのシェアに変動が起こる可能性があります。(Bingが候補?)
なぜかといえば、アップルがそのようにしたら、Googleは当然反発し、アップル製品にGoogleの検索エンジンを入れないようにするからです。
そうなると不便という人も出てきてきます。(Bingが候補になるでしょうがどれだけのコンテンツを提供できるかどうか)
アップルが暗にマイクロソフトと組むということであり、Googleに対決を申し込んでいるようなものでありますね。
マイクロソフトやアップルがGoogleの勢力を弱めたいのなら組んで、iPhoneの初期仕様で広告ブロックを採用すれば、SafariからGoogleの検索エンジンが消えます。
3 戦略を採用した結果。
Googleは大ダメージです。
日本でのコンテンツ制作者が少くなります。
となればGoogleの日本での検索エンジンの地位が危うくなるのです。
しかしこれで利益を得るのは誰なのでしょうか?
BingがGoogle並みのコンテンツを持つ検索エンジンなら日本人に何も問題はないでしょうがそうではないと思われるので、日本人が不便になります。
確かに日本人はiPhoneで広告表示の煩わしさから逃れられましたが不便も逆に被ることになります。
アップルがその戦略を採ったらGoogleからの報復はないのでしょうか?
Googleの検索エンジンでアップルに関する情報が載りづらくするという施策を打つ可能性はあります。
そうなるとアップル信者も困ります。アップル系の情報が検索してもあまり良い情報がヒットしなくなるからです。
というわけでアップルもこの戦略は採りづらいのです。
Microsoftと仮に表面上は組んでなくてアップルの独断でやって棚からぼた餅でBingの地位が上がったとしても、Microsoftにそこまでの利益はあるのでしょうか?
MicrosoftはそもそもBingにせよ、Edgeにせよ、利用者が増えてもそこまで利益に関係ないでしょう。(データ収集という意味はありますが)
MicrosoftはWindowsとOfficeで稼いでおり、EdgeやBingなんかなくなっても、他のブラウザで代替されてもあまり困りません。
というわけでアップルがGoogleの検索エンジンを外されるリスクを侵してまで、広告ブロックを初期仕様にする理由が見当たらないのです。
4 Googleが広告ブロックアプリを認めている訳と広告ブロックアプリの認知度が広まるとどうなるか?
ちなみにGoogleは広告ブロックを認めていますが、悪質な違法的な広告を減らしたいだけであり、広告で儲けているGoogleからすれば良質な広告まで減らしたいわけじゃないのです。
広告ブロックアプリの認知度が広まっても、悪質な広告だけがターゲットとなっており、良質な広告まで表示されないわけじゃないので、Googleは大丈夫なのです。
完全に広告をブロックするアプリをGoogleは認めるわけがありません。
自分たちがやっている広告事業を潰す案を採用するわけがないのです。
5 結論。
アップルがGoogleの勢力を弱める手法としては「広告を完全にブロックするアプリをiPhoneで初期仕様にする」というものです。
これをやればGoogleはかなり困ります。
自分たちの広告事業の根幹を揺るがすモノですから当然です。
例えるなら、TV局に国がCMを流せなくする規制を張るようなものです。(CMで食っているTV局は大打撃です。NHKなどを除いて)
しかし、それをやるのはリスクがあるのと、敢えてGoogleの勢力をアップルが弱める理由がないという点が挙げられます。
アップルの収益源はiPhoneの端末などやiTunesStoreなどのコンテンツなどからであり、ブラウザの検索エンジンを所有しておらず、Googleと競合していません。
いや正確にはAndroidで競合していました。
しかし世界的に見ればAndroidの方がシェアが圧倒的に上であり、アップルが広告完全遮断アプリを初期仕様にしても、Googleは世界的に見たら打撃は少ないのです。
というわけでアップルがリスクを侵してまでAndroid(Google)を攻撃するとは思えません。
なので今後もAndroidの世界的シェアが圧倒的に少なくなり、アップルの方が上という状態にでもならない限り、アップルがリスクを侵してまでGoogleの勢力を弱めようとはしないでしょう。
日本のようなシェアのiPhoneシェア率の高い国限定で広告完全アプリを採用しただけでも報復を食らう可能性があるので、下手に手を出せません。
このような結論が導き出されました。タイトルのGoogleを倒す方法を実現するのはなかなか難しいということです。
6 この記事を書こうと思った理由と背景。
この記事を書こうと思ったのはマナブさんというアフィリエイターの方が以下のつぶやきをしていたことが発端でした。
マナブさんのつぶやき。
「次世代iPhoneとかで、広告ブロックが初期仕様になったら、、、アドセンスのアフィり勢はかなりシンドイですね。それを見越して、僕はアドセンスよりも、ASPアフィりを推しています。」
「悲報。スマホで広告ブロック機能を使うと、アドセンス+アフィり広告がほぼ消えますね...。社会不適合な僕は、アフィリ収益に生かされていますが、広告ブロックされたら、人生がオワコン化します。そしたら秒速でエンジニア職に復帰します」 以上、ここまで。
僕はこのつぶやきを読んで、Googleはこれをやられたら困るのではないか?倒す方法につながる?と思い、記事を書き始めました。
そうしてロジカルだけで進めていったら、どうも初期仕様にならない展開、論理になりました。
僕は自分の頭で考えて、人の意見を鵜呑みにするのではなく、考えてみたのが今回の記事です。
追加としてMicrosoftのWindowsがGoogleの検索エンジンを排除してもGoogleは大ダメージなのですがそうはしていません。
理由はブラウザのEdgeの検索エンジン(Bing)のシェアがいくら上がっても利益にならないからです。(収益源が違うのです)
Microsoftが検索エンジンで同じく広告事業で儲けようとし始めたら、本気でWindowsから排除する可能性があります。
WindowsからGoogleが排除されたら、MacかLinuxが残ります。Google派はMacに移ってしまうかもしれません。
Google派がMacに移らないためにはBingの性能やコンテンツ次第になります。
そして検索エンジンのコンテンツというのは勝手に生み出されるものではなく、仕組みを作って作ってもらわないと質が上がりません。
僕が提案した言語の意味を理解できるAIが作られたら、MicrosoftがBingの質を向上して、Googleを倒しに来る可能性があります。その時はWindowsからGoogleが排除されるかもです。
Googleからの報復手段はあるのでしょうか?
Googleの検索エンジンからWindows系の記事やWindows製品の情報を排除してもBingが普及し、Bingに豊富にあれば意味ないですしね。
ではAndroid端末からWindows系を排除? 何かスマホ系のアプリでWindows系ってありましたっけ? Android用MicrosoftOfficeモバイルアプリがありました。あとはこれがどれくらいの収益源になっているかですね。
GoogleはAndroidという端末(ハードやOS)に進出して正解です。
Windows(PC)から排除されたとしても(その可能性は相当低い)、Android(スマホなど)で生き残れるからです。
Googleが予測して端末やOSの世界に進出したのかは定かではないですが、偶然にせよ正解だったと思います。(リスクが激減しましたね)
7 捕捉。(過去の対決事情)
捕捉として、過去のAmazonとGoogleの対決事情を書いておこうと思います。
Amazonは過去にGoogleのクロームキャスト(ネット動画をTVで視聴する端末)やGoogleホーム(AIスピーカー)を扱う品揃えから排除する動きに出ました。(Amazonで買えないのです)
これに対し、GoogleはAmazon製品(エコー・ショー(画面付き人工知能(AI)スピーカー)やファイアTV(テレビ向きのネット配信端末)でYoutube(Googleが買収した会社)を見れなくしました。
さらにAmazonはGoogleのテレビ向けネット配信でAmazonの動画サービス「プライムビデオ」を見れないようにしました。
AmazonとGoogleは競合にあるので(端末争い)、Amazonはライバル外しに出たのです。(ちなみにアップルTV(アップルのテレビ向けネット配信端末)も品揃えから外されています)
アップルが報復しないのはなぜなのでしょうか?
iPhoneの端末(AppStore)でAmazonアプリやKindleアプリを排除? これをやられたらAmazonは大打撃です。しかしアップルは報復をしなかったようです。
さて、端末(AIスピーカーなど)やクラウドで、Amazonとgoogleはライバル関係にあり、どちらもシェアはAmazonの方が上なのですが潰そうとしたのでしょう。
動画配信ではGoogleのYoutubeとAmazonの「プライムビデオ」が熾烈な争いをしています。
このようにGoogleは報復を仕掛ける傾向にあり、アップルが広告完全遮断アプリを採用したら、報復を受けると推測できるのですね。
ではこの辺で。
参考・引用文献。
https://xera.jp/entry/iphone-android-share
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