総合内科専門医/第273問(呼吸器)/2022

第50回総合内科専門医試験
2022年度予想

(割れ問)
66歳の男性。胸部痛を主訴に来院した。
現病歴:1か月前から持続性の右胸部痛が出現した。1週前から息切れも自覚するようになった。自宅近くの医療機関を受診し、胸部エックス線写真で異常を認めたため紹介されて受診した。
既往歴:胃潰瘍の治療歴あり。
生活歴:喫煙は20本/日を40年間。飲酒はビール350mL/日を40年間。
職業歴:20歳から40年間、ビル建設の仕事に従事。
家族歴:父親が糖尿病で治療中。
現症:意識は清明。身長161cm、体重59kg。体温36.6℃。脈拍80/分、整。血圧126/82mmHg。呼吸数20/分。SpO2 97%(room air)。心音に異常を認めない。呼吸音は右側で減弱している。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。下腿に浮腫を認めない。
検査所見:血液所見:赤血球480万、Hb 15.4g/dL、Ht 44%、白血球8,500、血小板40万。血液生化学所見:総蛋白7.3g/dL、アルブミン3.0g/dL、総ビリルビン0.4mg/dL、AST 25U/L、ALT 25U/L、LD 337U/L(基準176〜353)、ALP 369U/L(基準115〜359)、γ-GTP 60U/L(基準8〜50)、尿素窒素10mg/dL、クレアチニン0.7mg/dL、尿酸5.8mg/dL、血糖96mg/dL、Na 140mEq/L、K 4.2mEq/L、Cl 105mEq/L、CEA 1.7ng/mL(基準5以下)、CYFRA 1.1ng/mL(基準3.5以下)、CA19-9 8.8U/mL(基準37以下)。CRP 4.6mg/dL。可溶性メソテリン関連蛋白 5.0 nmol/L(基準 1.5 以下)。胸部エックス線写真と胸部CTとを別に示す。初期治療としてシスプラチンとペメトレキセドによる抗癌化学療法を開始するも、病勢の悪化がみられ、二次治療を検討することとなった。performance statusは保たれている。
二次治療として有用な薬剤を1つ選べ。
a. ニボルマブ
b. イピリムマブ
c. ラムシルマブ
d. ベバシズマブ
e. ドセタキセル


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解答

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