第1回内科専門医/第207問(血液)/2021

※ 2022年5月27日に投稿した内容の訂正記事となります。掲載したガイドラインが古いガイドラインでした。今回新たに2018改訂ガイドラインの内容に変更していますので、必ず再度確認して、覚えなおしてください。申し訳ございません。

第 1 回内科専門医試験
2021年度予想

60歳の男性。全身倦怠感と微熱とを主訴に来院した。1か月前から全身倦怠感を自覚し、1週前から37℃台前半の微熱が持続していた。数日前から、歯肉からの出血もみられた。体温37.4℃。眼瞼結膜は貧血様だが眼球結膜に黄染を認めない。口腔粘膜に点状出血と咽頭に軽度の発赤とを認める。表在リンパ節は触知しない。心基部を最強点とするII/VIの収縮期駆出性雑音を聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾は触知しない。両側下腿に紫斑を認める。
血液所見:赤血球157万、Hb 5.7g/dL、Ht 15%、網赤血球0.3%、白血球1,800(桿状核好中球5%、分葉核好中球13%、好酸球3%、好塩基球1%、単球6%、リンパ球72%)、血小板1.3万、PT 99%(基準80〜120)、APTT 29秒(基準対照32.2)、血漿フィブリノゲン 286mg/dL(基準200〜400)、血清FDP 10μg/mL以下(基準10以下)。
血液生化学所見:総蛋白7.0g/dL、アルブミン4.2g/dL、ハプトグロビン74mg/dL(基準19〜170)、総ビリルビン0.6mg/dL、AST 28U/L、ALT 22U/L、LD 237U/L(基準176〜353)、尿素窒素18mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL、尿酸3.6mg/dL、Fe 325μg/dL。CRP 1.3mg/dL。
骨髄生検のH-E染色標本を別に示す。
正しいものはどれか。2つ選べ。
a. 本症例は、重症である。
b. 染色体異常をきたすことはない。
c. 軽症は経過観察する。
d. 抗胸腺細胞グロブリンの適応がある。
e. PNH型血球陽性の患者では、TPO受容体作動薬の有効性が高い。

< ここから解答・解説になります >

解答

a、d
再生不良性貧血 < acquired aplastic ane- mia : AA >

試験でのポイント

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