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祖母の陽だまり

亡き祖母は、生前、窓のそばの陽だまりを好んだ。そこへちょこんと座り(祖母は本当に小さかったのだ)、縫い物などをしていた。あまりにも陽だまりと一緒にいるから、幼い私は、陽だまりは祖母の作り出すものかと疑った。そして祖母が亡くなってからというもの、あんなに柔らかな陽だまりはついぞ見たことがないのだから、私の疑念は、あながち間違いとも言えないのだ。

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