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タクシードライバーが喜ぶ「目的地の伝え方」

現役タクシードライバー的、タクシー乗車時の「行先の伝え方」をレクチャーいたします。


今は、タクシーアプリ等を使うことによって、乗車時に行先を告げなくても済む場合もあります。

しかし、流しのタクシーを拾う場合や、アプリを使っていない場合には、タクシーに乗ったら先ず「行先」をドライバーに伝えなければなりません。

私のお客様でも、「どのようにドライバーに伝えたら良いか分からない」という声を度々いただきます。

営業地域によっても違いますし、ドライバー個人個人によっても違うとは思いますが、私が思う「伝えて欲しい事」とその逆を書いてみたいと思います。


まず、前提として、目的地までの道順が分かる場合は、「お客様自身で道順案内」することをお勧めします。
私の会社でも、道順の選択をする時に「お客様の指示」が第一順位となります。

今は多くのタクシー会社で運行監視システムを導入していますので、ドライバーが故意に遠回りをすることはほとんどありません。
しかし、ドライバーが選択する道順が「お客様が意図する道順」と違う事は多々あると思います。
その時に、ドライバーを信じることが出来る方は大丈夫ですが、「自分の道」を通ってほしい方は、細かくドライバーに道順を指示しましょう。
道順を指示されることを嫌がるドライバーなら、そのドライバーは失格です。


では、本題に入ります。

基本事項として、「行先」と「道順」はセットで伝えましょう。
もちろん、初めて行く場所などで道順を伝えられないこともあると思いますが、その場合は「住所」を伝えてナビを使ってもらいましょう。

「行先」の伝え方ですが、これもポイントがあります。
例えば、大きな駅に行く場合は、その駅のどこで降ろしてほしいかも伝えると良いでしょう。
「〇〇駅の西口へお願いします」とか「〇〇駅の新幹線口にお願いします」等です。
会社やショッピングセンターや大きなマンションなどでも同じです。
複数の出入り口がある場所や、複数の道路に面している場所などは、細かく伝えることが必要になります。
ドライバーは、建物の場所は分かっても、入口までは知らないことが多々あります。

その他、行先を伝えるときに気を付けて欲しいのが、「同じような名前(地名)」等がある時です。
同じような駅名が近くにあったり、同じお店の支店が複数あったりすると、全く違うところに行ってしまう事があります。
「JRの〇〇駅」とか「〇〇ファミレスの××店」など、一つ付け加えるだけで間違いが大きく減ります。


次に「道順」を伝えるポイントです。
これは沢山あるのですが、大事なことは「ドライバーが分かりやすい目印」を伝えることが一番です。
分かりやすい目印の一例は以下になります。
・大きなショッピングセンターや飲食店
・パチンコ屋
・国道などの大きな道や大きな交差点

逆に、困るな~という目印は、
・小さな寺社や地域の公民館
・昔あった建物(今は無い)
・漠然としたもの(大きな送電線、白い壁の家等)

タクシードライバーが道や目的地を覚えるのは、自分が良く通る道であったり、お客様をお迎えに言ったり送っていく場所になります。
ですから、意外と小さな飲食店でも知っている事は多くあります。
逆に、消防署とか役所の支所とかは、公的な場所だから目印になりそうですが、タクシードライバーの仕事として認識し辛いものなので、案外知りません。


行先と道順を合わせると、

「〇〇駅の××入口までお願いします。道は、国道〇号を通って、Aパチンコ店の角を曲がってください」という感じですかね。

細かく道順を指示する時は、なるべく早めに曲がる場所を伝えてください。
例えば、「この先の〇〇の信号を左に曲がったら、細い路地3本目を右」など、車線変更などにも配慮してお伝えいただくと、お客様を安全に目的地まで輸送することが出来ます。
急に言われると事故の元にもなりますし、曲がれないこともありますからね。

道順が分からない時はナビ頼みになると思いますが、ナビは必ずしも最適なルートを指示するとは限りません。
タクシードライバーにとって、道順はいつも頭を悩ますモノです。
こればかりは、お客様との共同作業だと思いますので、ご乗車の際はご理解とご協力をお願いいたします。

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