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「別冊文藝春秋」のnote

 小説誌「別冊文藝春秋」を社内では「別冊」と呼んでいる。月刊誌「文藝春秋」はジャーナルから論文、小説までなんでもありの風呂敷雑誌といわれているが、それに対して「別冊」は小説誌で、主にエンタメ小説が掲載されている。現在は電子のみの刊行だ。

 そんな「別冊文藝春秋」が2月1日にnoteをスタートした。題して「WEB別冊文藝春秋」。月額800円のサブスクリプションである。

 プレスリリースによると、このサブスクは「小説好きのためのコミュニティ」だという。キャッチコピーは〈読んで楽しむ、つながる〉。「別冊」に連載中の小説を過去に遡ってすべて読めるだけでなく、会員は人気作家と交流できるイベントにも参加できるらしい。

 ああ、うまいこと打ち出したな、と思った。

 単なるデジタルマガジンではなく、コミュニティときたか。〈つながる〉というキーワードも惹かれる。

 小説誌の編集部が運営する小説好きのためのコミュニティは、これまでありそうでなかった(もしあったらごめんなさい)。ちなみに、「別冊」で連載中の小説は、ほぼ全てがのちに単行本となる。書籍化される前の原稿を読むことができ、さらに作家と交流できる。これだけでもかなり魅力的だ。それが月800円か。何度も繰り返すが、「別冊」編集部は、商品としてうまいこと打ち出したと思う。

 小説誌の新たな形になるかもしれない「WEB別冊文藝春秋」。小説が好きだという方は是非チェックしてみてください。


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