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第343回:金融市場と分離することで、暗号通貨は進化する

マレーシアはクアラルンプールに来ております。思いのほかホテルのwifiが入らず、実質無電波状態で過ごしております。週末近くで助かりました。平日だと連絡がスタックし、大変なことになるところでした。

サイバージャヤ始めIT最先端都市を有するマレーシアです。且つ、同国内でもレーティングの高いホテルのはずなので、wifi整備位はちゃんとしてほしいところです。

開発速度を加速させるためにも、ブロックチェーン開発センターの準備と採用を急がなくてはなりません。現地大学関係者とも提携できそうで、話が早く進みそうです。いずれにせよ、最速で準備を進め万全の体制を構築します。

ところで、過日、本稿でもご案内しておりました金融市場の動向ですが、どうもきな臭くなってまいりました。怪しいのは債券市場です。いわゆる、イールドカーブのリスクが言及されつつあります。

参考1)【経済】NYの視点:米イールドカーブ逆転への警戒感強まる

参考2)米国債利回り曲線フラット化が一服、BMOは転換点と指摘

参考3)米国債イールドカーブが危険水域に突入−長短金利逆転が再び視野に

債券市場は常に株式市場より賢い、という相場格言があります。金利は、金融資本市場における絶対神のようなルールであり、法人・個人問わず、あらゆるプレーヤーにとっての前提条件です。

言うまでもなく金利は時間と連動しており、債券市場においては、短期保有者に比べ長期保有者を優遇すべく、長期金利 > 短期金利、という関係になることが一般的です。短期金利は政府の中央銀行にコントロールされ、長期金利は、市場参加者の思惑(需給)によって定められるよりフェアな金利です。

金利、というテーマだけで、論文がそれこそ100本以上書けてしまうくらい、深淵な概念でありますが、本稿では端的に金利と景気の関連性を表現したいと思います。

結論、将来景気の改善を期待すると金利は総じて高くなり、景気の悪化を織り込むと、金利は総じて低くなります。企業・家計・政府というプレーヤーにおいて、金利というのは明確なコストです。金利が安ければ楽になり、金利が高ければ苦しくなります。

将来の金利が高くなる、ということはつまり、金利負担が高くてもそれだけ景気の底上げが期待されている、と解釈され、

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