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「渋谷」ラフレクラン・西村真二

1月20日(水)~27日(水)、渋谷PARCO5階「PARCO de YOSHIMOTO」にて月刊芸人初の写真展「月刊芸人 PHOTO EXHIBITION @SHIBUYA PARCO」を期間限定で開催いたします。

開催を記念して、ラフレクラン・西村真二 、空気階段・水川かたまり蛙亭・岩倉美里オズワルド・伊藤俊介の4名が、『渋谷』をテーマにコラムを執筆してくれました。
彼らの想う・感じる『渋谷』を覗いてみてください。


お祭りでもやってんのかな・・・?

そんな常套句を並べながら僕は17年前に初めて渋谷の地を踏んだ。忠犬ハチ公やスクランブル交差点、センター街に109。それまでテレビの中だけで見ていた景色が次々と立体になり高揚する気持ちを抑えられなかった。巨大ポスターに写るヒュージャックマンと目を合わせながら地元の友達に「俺今渋谷におるんで!すごいじゃろ?」と田舎っぺ丸出しの電話をしたのを覚えている。お気に入りのスライド式のガラケーで。

そんな渋谷が僕にとって今は職場になった。
この街は本当に選りすぐりのオモシロい人間が集まる。

喧嘩をしているカップル。
ビラ配りをする地下アイドル。
真冬に半袖の外国人観光客。
下心を隠し切れないままフリーハグを掲げる若者。
電飾を身にまとい踊る東大卒の発明家。
青信号と共に走り出すYouTuber。
警察に止められるまで歌うストリートミュージシャン。
タピオカに別れを告げた高校生。
メニュー表を指先で回す居酒屋のキャッチ。
アンケートをお願いしてくるサンバイザーおばさん。
カフェでネズミ講の勧誘をしている男。
鏡張りの洋服屋の下でパンツを見ようとする性欲くん。

芸人なって10年、この特殊な人種のサラダボウルから数々のネタを提供してもらったことに至極感謝している。
だから今も僕は当てもなく渋谷をただ歩くことが多い。
ネタのニオイがする人にはストーカーばりに跡をつけ妄想する。

もしカップルの喧嘩にレフェリーがいたら?
ビラ配りのアイドルがド級の金持ちなら?
真夏にダウンジャケットを着る外国人はいる?
フリーハグを掲げる人が2人いたら顔で選ぶ?
東大卒の発明家に凸ってみたというYouTuber?
警察官の大好きな歌手がストリートライブしてたら?
タピオカに使った合計額の該当調査?
居酒屋のキャッチはメニュー表以外にも回せるのか?
アンケートに答える途中で長電話したら?
ネズミ講の勧誘するときの勝負ドリンクは? 
パンツを見ようとする奴のパンツは何色?

そんなことを考えながらいつも歩を進めている。
側から見ればきっと僕も職業不明のサイコパス野郎というカテゴリーでサラダボウルの一品目を担っている。

「ってかiPhoneとあいみょん似てね?」

今日も渋谷からはこんな音があちこちで聞こえてくる。
これらをただのノイズにするか、話の小ネタにするかの僕の裁量はさておきそれらを全てメモに取るようにしている。お気に入りのiPhone11proで。

取り留めのない文章かつメッセージもクソもないので最後にこれだけは言わせて頂きたい。我々のYouTube「ラフレクランちゃんねる」のご登録をお願いします。


ラフレクラン・西村真二

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