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機能不全家族を振り返って〜霧勿レレ〜

改めて……。劇団なが続き旗揚げ公演『機能不全家族』にお越しいただいた皆様ありがとうございました!予想より遥かにお客さんが来て、内心びっくりしていました。本当に嬉しい限りです。

これを機に、霧勿レレを知ってくださった方がたくさんいると思われます。
簡単にこいつの紹介をすると、高三の時にフィルムカメラにどハマりし、またその傍ら映画に片足を突っ込んだ学生時代を過ごしていました(とはいえ、部活と勉強漬けの日々を送っていたのであまり嗜む時間はありませんでしたが)。
それらにハマったきっかけを話すと少し長くなるのですが、先輩に被写体をやってる方がいて、その人に憧れて始めたものでした。本当は被写体とか演技とかやりたかったけど、周りの視線だとか醜形恐怖症だとかで怖くてやれませんでした。だから裏方に回ろうと撮る方をやっていました。それはそれでめちゃくちゃ楽しいものでした。そして、その流れで日本大学芸術学部映画学科監督コースに進学。ここでは撮る方だけではなく、演技に回ることも度々ありました。自分の体を使って表現するのは部活でやっていたダンスしかやったことはなかったのですが、これが意外にも手応えがあって、ぶっちゃけ演技コースに編入したいなとか思ってました。課題少ないし。

また、大学1年の夏のタイミングで何を思ったのかミスiDに応募。今思うと表に出たいという潜在意識があったのかもしれない。その頃の私は中高の同級生とはほぼ縁を切ったから陰口を言われる恐怖はなかったし、受験のストレスで10キロ減量し、見栄えがよくなって写真を撮られることも克服していた。とはいえ、撮る方も楽しいのでありえんスピードで作品をつくった。
その結果ファイナルまで残り、たくさんの人に出会えた。ミスiD受けて後悔ひとつも無いし、このオーディションを受けていなかったら私は劇団にも入っていなかった。
しかしながらミスiDが終わった途端、果てしない虚無感が私を襲った。
とにかくモチベがなく、なにやってもどうせ、てか全部自己満だろ、全部暇つぶし、とか何とか言って本当は行動したいくせにやらない言い訳をしていた。 たしかこの頃ニーチェとかショーペンハウアーとかめちゃくちゃ読んでたな。とにかく暇だったからずっと考え事してた。ずっと考え事してたら無限ループに陥り、自分の存在に懐疑的になってくる(これわかる人にはわかる)。とにかく、離人感が酷かった。でも、私はこの経験は無駄じゃないって思ってるし、なんなら一皮剥けたと思っている。
そんでもって、今年の一月あたりまで自分から行動することはなかった。
誘われたらやる、みたいなスタンス。
いや、誘われてもなんか行動する気が起きなくて断ることもあったくらい、とにかく堕落していた。
みんななんか前に進んでるけど、前に進んだその先になにがあるの?前に進まないのって悪いことなの? 前に進んだら幸せになれるの?自分だけが取り残されてる感じがする。寂しかった。
この時の私はとにかく「没頭感」が足りなかった。我を忘れてなにかに没頭することをしなかったからこうなったのだが、我を忘れたら自分を見失いそうで、怖かった。
この頃の嫌いな言葉「熱量」「パッション」「前に進む」だった笑
結局私はそんな感じの思考回路のまま劇団に誘われ、代役を引き受けた。なにかが変わる気がしたし、変わりたかったから。とはいえ、その時はみんなに迷惑かけないように、ついていくのに必死だった。私に残された練習期間は1ヶ月で、みんなは私が代役決まった時点で、少なくとも全体的な演出は頭に入れてるわけだから這いつくばらないと足引っ張ることになる……。ましてや、逃げ出したいとか堕落願望とかそんなこと考えれないくらい、というより、そんなこと考えるのが申し訳なってくるほど、メンバーのみんなは頑張っていたし、なにより本当にいい人たちばっかだったから、この人たちを裏切らないためにも頑張らざるを得なかった。それに、本当は誰よりも本番を迎えたかったはずのみゆちゃんの分の意思まで担わなきゃと思った。私が半端にやるわけにはいかないから、頑張らなきゃ申し訳なかった。けど、演劇が重荷になってる私を見透かしたのかすくなめさんに「もっと気楽にやっていいよ」的なことを急に言われた(気がする)。すくなめさんは人を見抜く能力に長けてるからなんか常に見透かされてるようで怖いーーーー。でもすごい。頭がいいというか、想像力がある。それだけいろいろ経験してるんだろうなと思う。
誤解されないように一応書くけど、嫌々頑張ったというわけではない、私は私の自意識過剰といっていいほどの思い込みのままにまっすぐ純粋に頑張った。歪んでるかもしれないけど、自分的には筋が通ってる頑張りだと思う。「頑張る」の原動力が、自己実現欲求ではなく、私はたまたま「申し訳なさ」が原動力だったそれだけの話で、頑張ったことには変わりない。し、徐々に稽古を重ねていくうちに「申し訳なさ」が薄れていった。本番迎える頃にはただただ頑張ることしか頭になかった。
人ってめちゃくちゃ急に変わるよね。私自身は変わろうと思って変わった訳じゃなく、いつのまにか変わってた。すげー、。
なんか、いつもなら変わっていくみんなの姿を見て、「私を置いてかないで」と思う側だったのにな。
逆に言うと、それくらいメンバー全員に影響を受けた。それだけ影響力がある人たちばっかで、だからこんなに彼女らを応援する人たちがいるんだと、ファンの気持ちがわかった。本当に尊敬する。そしてそういう熱量がある人の近くにいたら自分も自然と熱量が湧いてくる。熱量が伝播していった。しばらく忘れていた感覚が取り戻されて懐かしかった。
なんだか、中高の頃の部活を思い出す。
私が劇団なが続きのことが大好きなのは、信じられる温かさだったから。
今までの経験上、大人数で創作する時はだいたい人間関係がギスギスしていた。撮影終わり監督の悪口言うとかザラだったし、創作はセックスだとかパッションだとか言って人を傷つけることに躊躇いのない人たちばっかで、私はこれが普通だと思ってたけど、
劇団なが続きは平和かつ、創作に対して化け物並の熱量があった。足りない部分はできる人が補う、喧嘩じゃなくて話し合い、貶すより褒める。久しぶりにこんなに優しくて強い人たちに囲まれて、ガラリと環境が変わって、心の汚い部分が浄化された気がした。
私って育ちのいいお人好しみたいな大した哲学を持たない奴嫌いなんだけど、劇団なが続きのメンバーって一人一人苦悩を抱えてて、かつ、そんな自分と向き合ってる人たちばかりで。だから信じられた。信念のある人たちばかりだった。

お泊まり合宿で、夜、部屋を真っ暗にして仰向けになりながら話してたら、ふと、「幸せかも」と思わず呟いたことがあった。今まで真っ暗な部屋の中で1人泣いてたから大好きなみんなと一緒に寝れるのが嬉しくて嬉しくて本当に幸せだって思ったんだ。

……なが続きのことを思うと泣きそうになる(照)
だから本番1週間前にもなると、正直演劇どうこうより、みんなと過ごす毎日(稽古)が楽しくて仕方がなかった。

でも初めての舞台使ってのリハでセリフ飛び飛びになっちゃって、このまま本番当日を迎えたら……って想像すると怖くて怖くて思わず楽屋でガン泣きしてた。そしたらみんなが駆けつけてくれて慰めてくれた。「1ヶ月間しか練習する時間なかったからしょうがないしレレちゃんは十分頑張ってるよ」って言われて少し悔しかったけど、頑張りを認めてくれることなんて人生の中であんまりなかったから、心が温かくなった。

いざ本番当日、なんかあまり、記憶がないw
6時半に誰かに叩き起されて夢うつつのままそのまま本番って感じで、本番すら夢じゃね?とか思ってる(TT) いや、寝ぼけてるわけじゃなくて、一瞬すぎてあまり覚えてなく……たぶん、極度に緊張してたから記憶飛んだのかも!
その後の打ち上げの方がめちゃくちゃ覚えてる笑
みんなのことが大好きだから打ち上げ終わったあと、バイバイする時ちょっと泣いちゃった。
もう既に会いたいよぉぉおおおお!これは恋か?みたいな感情になってた(照)
だからこれっきりじゃなくて、私は劇団なが続きを長続きさせたいのです////♡♡♡
それも、ファンの人と一緒に!!!!!!
たぶんみんな知らないと思うけど、私結構フォロワーさんのことネトストしてるからね……。
公演後、丁寧に感想を送ってくれた方がいて、それ読んでありえんくらいガン泣きしてた。
本当に皆さんありがとうございます……m(_ _)m
これからもずっと一緒にいようね🥺💕(きょうかメンヘラverボイス)



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