ADコンバータとは

ADコンバータを利用するためには、前回説明したSPI通信を使います。この記事では、ADコンバータの説明をします。

ADコンバータとは

ADコンバータは、「Analog Digital Converter」の略で、アナログ信号をデジタル信号に変換します。ADコンバータは、センサとマイコンをつなぐ時に必要です。たとえば、圧力センサを使う場合、センサから、圧力に応じたアナログな(連続的な)電圧値が出力されます。しかしマイコンが受け取れる値は0か1か、つまりデジタル信号のみです。そのため、センサとマイコンが直接繋げず、アナログ信号をデジタル信号に変換する必要があります。これを担うのが、ADコンバータです。

直接繋げない?

ADコンバータのビット数

ADコンバータには「ビット数」と呼ばれる解像度を示す値があります。
ビット数は「センサからのアナログデータ」を何段階に分けるかということを表します。例えば、10ビットのADコンバータであれば、「2の10乗=1024」段階にアナログデータが分けられます。

また、ADコンバータにも電源とGNDが必要で、GND~電源の間の電圧をビット数分、階段状に段階に分けます。
例えば、ADコンバータへの入力を2.048V、ADコンバータのビット数を10ビットとすると、デジタルデータの1段階分のアナログデータの電圧は、
「2.56÷1024(2の10乗)=2」と計算でき、2mV分に相当します。
このような原理で、データが分割され、デジタルデータに分割されます。

ADコンバータ

ADコンバータを扱うのに必要な線

ADコンバータを使うためには、合計で7本の配線が必要です。4本がSPI通信用の配線、うち2本が基準を作るGNDと入力電圧、1本がセンサからのアナログ電圧です。ADコンバータには8本の接続先があることが多いですが、あまりの1本は、センサからのアナログ電圧その2です。扱うセンサーが1つであれば、必要ありません。