大きくとらえる教育

教育という構図において、教師側から見ると、担当段階(小中高)は基本的には変わらずに、子どもが入れ替わる。子ども側から見ると、段階に応じて担当教師が変わっていく。


言いたいことは、教師は子ども側の目線になってみるということが必要であるということ。そして、他の教育段階でどのような教育がなされているのか、ということに気を配るということ。

例えば中学校教師であれば、基本的には子どもを中学校段階でしか見られないわけであり、その3年間仕事を全うし、子どもの教育に全力を尽くすこととなる。しかし、その3年間だけに意識を向けてはあまりよくないのではないか。つまり、子どもにとっては教育を受ける中でのその3年間は一部にしか過ぎない。他にも小学校や幼稚園・保育園などの教育機関での教育がある。そこでどのような、どのように教育がなされてきたのか、ということを子どもごと、学年ごとに見極め、対応していく必要があるのではないか。時代の流れというものはあるであろうから、それは年度によって変化していくこととなるでしょう。

例えば、保育では「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」といった5領域の考え方に則り、それぞれの活動がどの領域に当たるのかということを考えながら教育を行うが、小学校では教科での学習となることの違いを理解しているのか、といったことはあげられるだろう。保育で表現といったところでたくさんごっこ遊びとか演技をしていたのに、小学校であまりそういうことをしなくなったがゆえに、中学校でそのようなロールプレイや演劇的な手法を用いたような教育を行おうと思っても小学校でやってないのだから、なかなか導入には時間がかかるであろう、といったことが例えば挙げられる。この例でいえば、小学校でも保育で取り扱った表現に関わる内容を継続・レベルアップさせながら教育することで、継続的に中学校、そして高等学校に引き継いでいけるのではないかといったことが考えられる。

そのことから、特に学校段階が高い学校種で教育を行う場合、特に今までないような新しいことにチャレンジしたいといった場合には、その時の子どもがどのような教育を受けてきたのか、今何ができて、何が不得意なのかといったようなことを把握したうえで教育をプランニングしていく必要があるのではないか。子どもをその学校段階だけで考えるのではなく、あくまでも教育といった大きな枠組みでその前後でどのような教育がなされていたのか、また、なされていくのか(何をできるようにさせなければならないのか)といったことを考えながら教育ができると良いなと思います。

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