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補助金、助成金の難しさ(Part3)

この数年間、補助金、助成金支援の数がかなり増えていたので、振り返りにと描き始めて3回目です。

6:最後の関門

補助事業が進むとみなさん当然そちらに集中するので、これが補助事業だったということが自然と頭の中から抜け落ちていってしまいます。当然、補助事業をやることがメインなのではなく、自身の事業を進めることがメイン(たまたまその事業が補助事業になっただけ)なので、当たり前と言えば当たり前。

そして、「これが補助事業だった!」と思い出すのが事業の終盤ということが結構あります。ここで、一つ落とし穴なのが、補助事業の場合は事業計画の通りに事業が進み、支払関係も交付決定時の内容と相違なく進めたかということになります。

ほぼ全ての事業は、最後のお金をもらうために「完了報告」が義務付けられています。この時に証明しなければいけないのが、上記の2つ「実施した内容」「支払った内容」です。そのために、完了報告で提出する書類がかなりの数に上ります。

もちろん、その粒度は事業によって異なるのですが、こちらも、額が大きく国事業の場合はど提出する書類が多く確認される内容も厳しく、自治体の方がそこまでもないのが傾向としてあります。とは言え、目的としては「きちんと当初の通りに実施した」ことの証明なので通常の取引+商習慣部分のずれの修正になります。

ここで、「商習慣部分のずれ」という書き方をしたのは、業界によっては補助事業の事務局が求める書類を作成しないケースがあるからです。(フルパターンで、見積依頼書、見積書、相見積書、発注書、受注書、契約書、納品書、検収書、請求書、領収書、金融機関の支払証明、通帳の明細コピー、元帳といった、取り引きの一連の書類、支払う費用項目によっては更にプラスα)こちらも、事務局へ説明すればOKなケースから、絶対作ってくれないと通さないというケースまで幅広いです。こちらはお金を補助してもらう立場なので、基本的には、事務局の求めに応じる努力が必要になります。

「実施した内容」については、現在は実施前と実施後の写真を撮るケースが多くあります。新規で購入や導入する場合は、そのものが納品された時の写真等です。一番厄介なのは「実施前」の写真を求められるケースです。撮り忘れ内容に注意しましょう。「支払った内容」は取引の書類が中心になります。一般的な取引の流れに沿った各種書類の日付の整合が崩れていないか?取引先は問題ないか?金額は一致しているか?をみられます。取引書類なので取引先も巻き込んでの話になります。こちらも、後から間違えが発覚すると大変です。

そのため、完了報告を見据えて、事業実施前に完了報告までに必要な書類は何か?どこが作成しないといけないのか?スケジュールは問題ないか?をしっかり把握しておく必要があります。各種補助金・助成金では完了報告に向けた案内や説明会が実施されているので、案内に目を通しておいたり説明会に参加したりすることが重要です。基本的には、これらの申請代行は行政書士さんに頼むと有料でやってもらえますが、事業によっては「経営者本人で申請することが必須」と謳っているものもあるので注意してください。

当然、完了報告をした後も、書類不備や内容についての質問等で事務局とのやりとりはかなりの時間を要します。

7:いよいよ支払

完了報告の結果、無事に報告がOKとなって、いよいよ補助金、助成金の入金となります。この時には、支払先情報を事務局に送ると、指定の日数をおいて入金となります。一旦はお疲れ様でした!

8:着金で終わりではない

入金があって「めでたしめでたし」と言いたいところですが、完了後も注意すべき点があります。事業によっては完了後数年間の報告義務が課せられるケースがあります。この場合は、定期的に事務局から求められる報告フォームに沿って状況を記載していきます。

国の大型補助金では、基本的には事業が立ち上がる補助の位置付けなので、あまりにもその事業で収益が出た場合は補助した分の返還が求められるものもあります。また、補助事業で導入した設備等を売却したり、事業そのものをやめる場合も報告が必要だったりしますので、注意が必要です。

9:最後に

3回にわたって、補助金、助成金についての話を書いてきました。これらは新しいことに取り込む上での助けになる反面、対応すべきことが多くかなり時間が取られます。一方で、本当に必要なことに使う時には強力な助けになります。自社の状況にあわせて、活用するか考えていくのがいいと思います。



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