キリンのコ

白髪が私を縛ります
喉、腕、足ときて私の空洞を縛り上げました
穴をほじるこどもは、無邪気にそれに必死に
音を立て手を汚し続けます
淡い閃光を過呼吸と瞬きから覗き
心を次第に熱く熱く熱くさせます

誰も冷ましてはくれない
空洞を私は愛せはしません
夜、駆け巡る疾走はまるで夏のようで
心を、冬にしようと努めるのです

上がったら下げる
自然の摂理と人工物に軽く口づけをして
私の血はまた巡る、巡る
一気に巡った血は私を深い硬直に落としました
証に似たような、勲章に似たような
理解のような、痕が私に残りました

羊が見え、遠くに隠れます
温かい食事は、光の如く離れていきます
私は絵を描きました
赤とか青とか緑とか白とか黒とか
塗りつぶされた色は、遠くから見ると黒にしか見えません

もう一度現れた羊は
目を細めて笑いました
私の希望を見て笑いました

気付いたら汗が私を保護するように溢れかえり
灰色のベットを少し濡らしていました
濡れた跡も、また黒でした

捕食者を夢見て
私は目を閉じました

白髪を夢見ました
白の愛を夢見ました

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?