【詩】「渚、逃避行」

走る跡が僕の視線の先
波間と砂に形づいた
いつもより甲高い声は潮騒になんて負けることは無い

例えば君が嫌だったとして 僕は迷うこと無く有り続けるだろう
例えば君が走り抜けるなら 僕は間違いなく隣を君よりも早く駆ける

笑みが僕の指の先を掠め
触れられなくとも
満ち引きな君を
ありふれたものと同じになんてしない

僕の脛を落ちる雫が
君の頬を流れる雫が
すぐ乾かなくとも

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