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夏。 まずは一科目(二)

(二)

「うーんっ」と、ユイはノートを前にして背伸びをした。
気づけば、2時間経っていた。
「大学の学びってむずかしいなぁ。この科目はいいけど、そのあとどこから手を付ければいいんだろう。。」
受験のときに、勉強するくせはついている。でも、合格がゴールの勉強じゃない。
「頭がスポンジになる」とぶつぶついいながら部屋から出て、冷蔵庫にあった飲み物をとりにいく。ちょうどお母さんは買い物に出かけたようで居なかった。
コップを持ったまま部屋に戻る。

「また芸術教養入門をみようかなぁ。あ、そういえばこれってテキスト科目なんだよね。なにか教科書ってないのかな」
ユイはairUマイページからシラバスに入り直した。
「えーっと。そうだairU学習ガイドがテキストだったんだ。この学習ガイドって、入学ガイダンスで先生たちが「何か困ったことがあったら学習ガイドをみてください」っいってたやつだ」。
ガイダンスで配布されたプリントをみたら、脇に「ヨホドのことがない限り学習ガイドに書いてあるbyノムラ先生」と自分で書いていた。
「ヨホド」だなんて難しいことばを使う先生なんだなぁと改めて思い返して、ユイは思い出し笑いをした。

改めてairU学習ガイドを見た。1から14まである。
「芸術教養入門で聞いてたコトは、3の学習方法だよね」ブツブツ独り言をいいながらクリックする。受験勉強のときに独り言が癖になっている。
「入門でもガイダンスでも、履修計画を立てよう」と先生がたが連呼していた。
履修計画ってどこにあるんだろう。。
「5の学習のアドバイスかな」とクリックする。
「あった。「履修計画の立て方」」

履修計画の立て方のページには、
1.何年で卒業するか
2.履修計画を立てる
3.学習をはじめる
4.履修プランを見直す
とならんでいる。

4番の「履修プランを見直す」は、ガイダンスでノムラ先生が「履修計画は必ず崩れます」ってどや顔で話をしていた。
「とりあえず、最初の履修計画は「履修モデル」を参考にしよう。入門の課題にもあったし」とユイはさらにコースガイドの履修モデルに進む。
履修モデル(4月・1年次入学)と履修モデル(4月・3年次編入学)がある。
「私は1年次入学だよね、うわぁ」
ユイは居並ぶ科目数の多さに改めてため息がでた。
最後の赤字で示されている「卒業研究*(必修)」まで長い道のりである。

(続く)

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