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楽しくないのに時が過ぎるのがはやいのはなんでだろう


もう8月も終盤に差し掛かっている。



まだバンドで飯を食う前の話だったと思うが、渋谷のライブハウスでライブをした後、打ち上げには出ずに駅に向かっていた。


サチモス(当時はsuchmozだった。suchmozのが俺は好きだ)というバンドのボーカルの河西と一緒に駅に向かっていた。




終電間近の渋谷は、まだまだ渋谷で遊ぶ人や電車に乗り遅れないように家路へと急ぐ人が多く、駅まで行くのに一苦労だった。


河西とはお互い前にやっていたバンド時代からの友達なので、雑踏ににうんざりしたのもあり、ちょっとタバコを吸おうと言い、円山町の駐車場で二人してタバコに火をつけた。



「東京ってスピード感やばいよな。なんか取り残されそうになる気がして不安になるよ」
というような事を言った気がする。


河西は「東京に住んでたらあっという間に年取って死にそうだよな」と言った。


根拠はないが、絶対にその通りと思った。




あれから10年くらい経って、俺は2023年の夏を東京で過ごしているのだが、時の経過のはやさに打ちひしがれている。


まじではやいんだ、時が過ぎるのが。

歳を重ねる度に、1日が終わる速度が上がっている気がするから何も東京だけのせいじゃないのかもしれないが、間違いなく時が進むのが早い。

夜になっても街は明るいし、上京してきた(ようなツラ)大学生が浮き足だって騒いでいるのを見ると、つくづくこの街は俺には合わないと思う。

周りの速度の速さに取り残されるような感覚は、10年前とはまったく変わらない。
なんなんだろう。この街は魔法がかかっているのかもしれない。

今だに人混みをうまく歩けず、人にぶつかりそうになっては「すんません!」というが、確実に無視されるね。
おい!お前にも原因はあるぞ!と思うが、決まって俺の顔も見ずに横を通り過ぎていく。

なんだここは!!!おかしな所だよ本当にな。
こんなに人間がたくさんいるのに、みんな自分一人しか存在してないかのような顔して過ごしているところをみるとゾッとする。

歩きスマホしてSNSのチェックに余念がないクソガキ共よ、そんなところで築く関係性も大事なのか知らんが、現実世界でぶつかりそうになったらすみませんの一言も言えねえような愚か者は、SNSでも碌でもない関係性しか築けていないだろうに。情けない。

これは東京に限った話ではないだろうけどさ。

まぁ、東京の全てが嫌なわけではなくて、良いところもあるとは思うよ。



まぁ嫌なりゃ出ていけばいい話だけどね。


そう、俺は次に住むところをそろそろ決める必要がある。


一刻も早くおさらばしたいけど、現実的にそんなにすぐは無理だから、年内を目標に引越しをしたい。


次はどこに住もうか。
離婚や子供のことはとりあえずかたがついた(というと言い方悪いかもしれん)から俺は関東に留まる必要がなくなった。
面会はさせてくれないみたいなのでいよいよ関東にいる必要がない。

西日本にしようかな。
和歌山凄い良かったんだよな。
和歌山か奈良か岡山がいい。


とりあえず年内に家を探しに行こう。


どこに住もうが、この不安感は拭えないのかもしれない。
が、いつまでも東京にいたらまじで頭がおかしくなってしまう気がする。

仕事等で東京を離れられない人がたくさんいるのもわかるが、まじでみんな何が良くてこの街にいるのか、俺には到底理解ができない。


最近ふと河西の言っていた言葉を思い出す。

みんな何を求めてここにいるのだろうか。
何かしら答えがあるのならば教えてもらいたい。
この街じゃなきゃ叶えられない夢など、本当にあるのか俺には甚だ疑問である。




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