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熱帯夜たぶんわたしは死にかけの魚のように汗をかいてる
身体は痛みの交差点だから服は絆創膏にすぎない
青春は見た目も味もプチトマトだったと口に放り込む、赤
行先を亡くした舟に満ちているだれかのうたが水面をゆらす
花束の爆心地へと変わりつついまもあの日の傷が癒えない
くりかえし聴けばいいってもんじゃない、心臓の音だってそうでしょ
穏やかに車に轢かれ死ぬ鳩は鈍い平和の象徴として
道端にことばをおいて立ち去ったあなたの声が思い出せない
サイレンと耳つなぐ糸ゆれている ざわめくいのち 咲いた睡蓮
凡庸な石にかわった流星を弔うための冷蔵庫葬
中島はキャッチボールをするときも「野球しようぜ」と磯野を誘う
かいじゅうにことばをあげる。そしたらね、きっとなかよくなれるはずなの。
つぎつぎと頭に浮かぶどうぶつがみんなパズルになるの、どうして