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花束の爆心地へと変わりつついまもあの日の傷が癒えない
くりかえし聴けばいいってもんじゃない、心臓の音だってそうでしょ
穏やかに車に轢かれ死ぬ鳩は鈍い平和の象徴として
道端にことばをおいて立ち去ったあなたの声が思い出せない
サイレンと耳つなぐ糸ゆれている ざわめくいのち 咲いた睡蓮
凡庸な石にかわった流星を弔うための冷蔵庫葬
中島はキャッチボールをするときも「野球しようぜ」と磯野を誘う
かいじゅうにことばをあげる。そしたらね、きっとなかよくなれるはずなの。
つぎつぎと頭に浮かぶどうぶつがみんなパズルになるの、どうして
風がさらうものはすべてがこの色になるのだろうか 灯らない街
きみの波寄せては返す毎日を口づけでまた繋ぎとめてる
スポンジに吸収された水たちが記憶のようでどこか優しい
鳥居です。きみによく似た鳥居です。いたるところに傷があります。
少年のラジコンヘリが花びらに秘めた少女の夢巻き上げる