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Robloxエクスペリエンス リアル連動事例6選!

GeekOutではイマーシブメディア事業に取り組んでおり、日本のIPやブランドをRoblox上のエクスペリエンスとして企画〜パブリッシングを行っています。

世界でも有数の没入型プラットフォームの一つであるRobloxは、ユーザーが独自の仮想体験を創造し、現実とデジタルの世界を融合させる場として注目を集めています。
企業やクリエイターたちは、Robloxを活用してさまざまな新しい取り組みを行っており、その成果は多岐にわたります。新しい収益機会の創出、顧客体験の向上など、多くのメリットが見込まれています。
本記事では、Robloxを利用したメタバースとリアルの融合事例を6つご紹介します。これらの事例を通じて、具体的なアイデアやインスピレーションを得ていただければと思います。

是非、ご一読ください!

と、その前に、、

そもそも「エクスペリエンス」とは?
プレイヤーが作成し、他のプレイヤーが楽しむことができるゲームやアクティビティのこと。エクスペリエンスは様々なジャンルがあり、冒険、シューティング、シミュレーション、パズルなど、プレイヤーが楽しめるコンテンツが多岐にわたります。

それでは、早速エクスペリエンスを見ていきましょう!


リアルなブリトーがもらえる!?「Chipotle Burrito Builder」

https://newsroom.chipotle.com/2022-04-05-FANS-CAN-ROLL-BURRITOS-AT-CHIPOTLE-IN-THE-METAVERSE-TO-EARN-BURRITOS-IN-REAL-LIFE

ブリトーショップ「Chipotle」によるエクスペリエンスです。
このエクスペリエンスは、1993年にアメリカでオープンし大人気チェーンとなった「Chipotle」の最初の店舗をモチーフにお店が再現されており、ユーザーはバーチャルなブリトー作りに挑戦することができます。
リアル連動の取り組みとして、ユーザーがRoblox内でブリトーを巻いて「Burrito Backs」を稼ぐと、現実のブリトーが無料でもらえるキャンペーンを行いました。

またChipotleはメニュー開発の一環としてもRobloxを活用しており、Robloxユーザーの人気投票で新メニューを開発しました。投票に参加したユーザーには、リワードプログラム(※)のポイントを付与し、Robloxのギフトカードに交換できるという嬉しい特典も!
ゲーム内のポイントをギフトカード(Robux)に変えられるレストランブランドはChipotleが初となり、10000枚のギフトカードが配られました。Chipotleはその後も100万Robux(日本円で約200万円)プレゼントキャンペーンを自社のTwitterにて行うなど、大規模な企画を行い注目を集めました。

※リワードプログラム:店頭での決済も含めて、自社のチャネルで購入した顧客にはその購入金額に応じたリワードを提供するシステム


Robloxから生まれるリアル商品!?「Forever21 Shop City」

有名ファストファッションブランド「Forever21」のエクスペリエンスです。
このエクスペリエンスは、プレイヤーが1から店舗設計を行い、トップショップ運営を目指すというものです。
Forever21はエクスペリエンスの1周年を記念して「F21 Metaverse Collection」を発表しました。驚くべきことに、Roblox上で人気を博した(なんと150万個販売‥!)ビーニーが実際に商品化されたのです!

Roblox社のリサーチによると、Z世代ユーザーの70%がアバターの服装から自身のリアル環境における服装へのインスピレーションを得ているそうです!

またForever21は、メタバースでの製品テストがリアルの環境よりも低コストで迅速に行えることを活用し、他のブランドに先駆けて「フィジタル(PhysicalとDigitalの融合)」の実現を目指しています。

https://www.businessoffashion.com/news/technology/forever-21-bets-you-want-to-dress-like-your-roblox-avatar/

この新しいアプローチが、経済的かつ有効な方法として注目される日も近いかもしれません!


メタバースでお買い物も完結!「Walmart Discovered」

小売り大手「Walmart」の取り組みです。
Walmartは2022年よりメタバース事業を行っており、先駆者的存在とも言えます。そんな同社が2024年5月からはじめた取り組みが「Walmart Discovered」です。

ユーザーはWalmartのオンラインショッピングをエクスペリエンス上で体験できます。実際に買うこともでき、購入すると実際に商品が届く他、商品に対応したアバターにカスタマイズできるアイテムが無料でゲットできます。
商品はバッグ、タンブラー、ワイヤレスヘッドフォンの3種類でどれも本物の商品の特徴をつかんだリッチなバーチャルアイテムとなっています。

https://patrickklepek.substack.com/p/i-just-spent-2969-in-roblox-so-walmart

このエクスペリエンスの反響について、WalmartのBrand Experiences&Strategic PartnershipsのJustin Bretonはこうコメントしています。

Robloxは子供向けだという認識がありましたが、Walmart Discoveredでは、このプラットフォームで私たちのブランドと関わる人々の65%以上が18歳以上であることがわかりました。彼らは実際にブランドや購入の決定を行う時期にあり、Robloxプラットフォーム上でコアカスタマーと関わることができています。

この取り組みはZ世代の購買意欲を計測するためのパイロットテスト(期間限定)とのことですが、eコマース業界にどのような影響を与える可能性があるのか楽しみですね!


遊ぶとホテルポイントが貯まる?!「Hilton Slivingland」

ホテル大手「Hilton」のエクスペリエンスです。Hiltonはブランドアンバサダーとして、ご令嬢であるパリスヒルトンとパートナーシップを契約。「パリス流ヒルトン滞在」をユーザーが体験できるようになっています。

Slivinglandでは、Hiltonホテルの客室を楽しむだけでなく、ナイトクラブでチルしたり、ポッドキャストラウンジで限定ラジオを聞いたりと、いろんな楽しみ方があります。

Hiltonホテルのロビーを探索したり、クラブでリズムゲームをクリアするなどのクエストをクリアしていくことで、実際のHiltonホテルで使える特典をもらえるようになっています。特典をもらうためにはHiltonホテル会員となり、Robloxアカウント連携を行う必要がありますが、遊べば遊ぶほどHiltonの宿泊者ステータスがアップグレードするシステムとなっており、エクスペリエンスを体験した人に最終的にホテルを利用してもらうことも目的としています。

またコラボイベントでは限定のバーチャルアイテムがもらえたり、抽選で1111人の当選者に1111ポイントを付与し、11人の当選者に1年間のダイヤモンドステータス(会員ランクの最上位!)を付与したり、私たちが知る事例の中でも脅威のキャンペーンです。

結果として
・初回イベントで88,900回のゲームプレイ
・コラボイベントで50,000個のアイテムを配布

その結果、2024年4月時点でSilvinglandの訪問者数は350万人越えと驚異的な数字を叩き出しています。現在はキャンペーンは終了してしまいましたが、次のキャンペーンがあれば会員になりたいとおもいます。(筆者談)


東京をもっと楽しむ!「HELLO! TOKYO FRIENDS」

東京都による「HELLO! TOKYO FRIENDS」です。東京の魅力をリアルとバーチャル両方で楽しむために作られました。

このエクスペリエンスの特長は、RobloxとARアプリの両方を用いてリアルとのつながりを作っている点です。Robloxでは東京の象徴的なスポットを再現したエリアでトレジャーハントを楽しむことができ、ARアプリでは実際の東京を訪れた際にARカメラで記念撮影が可能となっています。

エクスペリエンスでは東京の有名な観光スポットとその周辺の街が再現され、街を歩いてNPCのクエストに挑戦したり、観光スポットやモニュメントの情報を知ることができたり、ミニゲームをプレイしたり、観光客に東京の街や日本の文化をより好きになってもらえるようなしかけが盛り込まれています。

エクスペリエンス内でクエストをクリアして限定のバーチャルアイテムをゲットできる他、ARアプリを使って現実の東京でチェックポイントを巡りエンブレムをゲットすることで、エクスペリエンス内で着用できるアイテムをゲットできます。
いくつかのチェックポイントを回って全身のアイテムをそろえることで、現地に訪れた人だけのアバターコーディネートが完成するようになっています。

またAR機能でアイコニックなキャラクターと一緒に写真をとることができる特別なチェックポイント(観光スポット)もあり、従来の観光アクティビティの枠を超えた自由なつくりで東京をさらに楽しめそうですね!
参考:https://hellotokyofriends.metro.tokyo.lg.jp/jp/


メトロポリタン美術館がこの手に!?「Replica」

https://www.metmuseum.org/ja/perspectives/articles/2023/8/met-metaverse-replica

ニューヨークの「メトロポリタン美術館(通称:MET)」です。METがリリースしたARアプリ「Replica」とRoblox内のエクスペリエンスの「Replica」が連動しています。

アプリの「Replica」では、現地の美術館内の特定のオブジェクトをスキャンすることで、Robloxでアバターに着用することができるアクセサリーなどをゲットできます。代表的な作品には、ゴッホの「麦わら帽子をかぶった自画像」(1887年)や、アヌビスの小像(紀元前332~30年)、メデューサの頭を持つペルセウス(1804~06年)なども。このエクスペリエンスによって、訪問者が普段見過ごしがちなギャラリーにもスポットライトがあたるような設計となっています。

またRobloxのエクスペリエンス「Replica」では、Roblox上に同館の所蔵作品が一部完全再現されています。

現地で撮影してゲットしたアイテムを着てバーチャル空間で美術館を巡ってもよし、他のエクスペリエンスでも着用することができるので、フレンドと遊ぶときのおしゃれとして自慢してもよし!
この取り組みによって、美術館の楽しみ方が広がりますね!


いかがでしたでしょうか?
上記でお伝えしたような、Robloxとリアルの融合施策は、ほとんどがRobloxの通常の開発機能を用いて実現されているものなので、どんな個人や企業でも取り組むことができます。
GeekOutにご相談いただければ、必要な準備からパートナー選び、企画開発までサポート可能ですので、興味がある方はお気軽にご相談ください!

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