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【徹底比較】PCIe 4.0と5.0【2024年版】(上)

PCIe 4.0と5.0の違いを知りたいですか? どちらを選ぶべきか迷っているなら、このガイドをぜひご覧ください。以下は、PCIe 4.0とPCIe 5.0の違いを詳しく解説し、どちらがあなたに最適かを選ぶ手助けをするガイドです。

はじめに

パソコンを自作したことがあるなら、マザーボードにある長い水平スロット、いわゆるPCIeスロットをご存知でしょう。PCIe(Peripheral Component Interconnect Express)とは、CPUと周辺機器(主にグラフィックカード、サウンドカード、ネットワークアダプター、PCIe NVMe SSD(などのストレージデバイス)との間で高速通信を行うために設計されたシリアルインターフェース規格です。新しいPCIe 5.0規格の導入により、さらに注目されています。

マザーボードには、x1、x4、x8、x16など、さまざまなサイズのPCIeスロットがあります。x1とx16が最も一般的で、最近ではM.2スロットもよく見られます。スロットの数字は、PCIeのレーン数を示しており、数字が大きくなるほどレーン数が増え、転送できる帯域幅も広くなります。例えば、大きなx16スロットが実際にはx1スロットであることもありますが、これは主に暗号通貨マイニング用のマザーボードで見られる現象です。

これまでのPCIe世代は、各世代が前の世代の2倍の速度を提供し、下位互換性も持っています。つまり、最新のPCIe 5.0は、PCIe 4.0やPCIe 3.0、さらにはそれ以前の世代とも互換性がありますが、デバイスの速度とパフォーマンスには制限があります。

PCIeレーンとは

先に進む前に、PCIeレーンについて理解しておくことが重要です。PCIeレーンには、CPUに直接接続される「CPUレーン」と、チップセットを経由してCPUに接続される「チップセットレーン」の2種類があります。チップセットレーンは帯域幅が制限されるため、複数のデバイスを接続するとボトルネックが発生する可能性があります。一方、CPUレーンは、特にNVMe SSDなどのストレージデバイスに対して、より高速で低レイテンシな性能を提供します。

以前は、CPUレーンをストレージに使用すると、GPUの帯域幅が制限される問題がありました。しかし、PCIe 4.0などの新しいテクノロジーの登場により、このボトルネックの影響は少なくなり、現在ではPCIe 5.0の導入によって、この問題はほとんど解消されています。

PCIe 5.0は必要か

PCIe 5.0は、2019年5月に正式にリリースされたPCIe(Peripheral Component Interconnect Express)インターフェースの第5世代です。最大帯域幅は32 GT/sで、実際の転送速度としては、1レーンあたり約64ギガバイト/秒(GB/s)、またはPAM-4エンコーディングを使用することで128 GB/sに達します。

これに対して、Gen 3の16レーンスロットは、最大で1秒あたり約16ギガバイトの帯域幅を提供します。Gen 4では、1秒あたり約31.5ギガバイトの速度に達します。PCIe 5.0の特筆すべき点の一つは、データ転送速度がCPUの処理速度の6倍にも達する32 GT/sという非常に高速な性能を実現していることです。


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PCIe 4.0 vs PCIe 5.0: ゲーミングの選択

現在のゲーマーにとって、PCIe 4.0は十分な性能を提供しており、ゲーム用途でPCIe 5.0にアップグレードしても、すぐに劇的なメリットは得られないことが少ないでしょう。PCIe 4.0と5.0の選択は、将来の拡張性や予算、そしてシステム内の他のコンポーネント(例えば、超高速SSDや次世代GPU)がPCIe 5.0の追加帯域幅を活用できるかどうかを考慮することが重要です。

もし、最先端のシステムを構築し、その性能と将来性を最大限に引き出したいと考えているのであれば、PCIe 5.0を選ぶのが賢明かもしれません。しかし、現在のほとんどのゲームにおいては、PCIe 4.0でも十分に高い性能を発揮します。


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