憂さ晴らし

さらっと書くために、陳腐な類型に則ってやるかー。鹿島戦の憂さ晴らし。

1.監督に求めるもの

よく言われる4分類局面、攻撃(ボール保持)、守備(ボール非保持)、ネガトラ(攻→守のキリカエ)、ポジトラ(守→攻のキリカエ)、この整備を行うこと。

個人的に、最低限、監督に求めたいのは、このうち、監督主導でやりやすい部分。すなわち、守備全般と、攻撃のうちビルドアップ局面。プラスして、これ以外の整備もできれば、『良い監督』だと思う。

ツネさんは、解任直前1試合を除き、この最低限のラインをクリアしていた。(解任直前1試合ではクリアしていなかった、ゆえに、解任には相応の妥当性があると思う)。他方、松波さんは、守備全般の整備もビルドアップ局面の整備もできない。最低限の監督でさえないので、そもそも就任させるべきではなかった。はい、終了。

以下は蛇足。

2.攻撃(ボール保持)

カウンタ攻撃はポジトラ分類としておく。主に遅攻場面の整備のこと。

遅攻では、まず、相手FWラインをクリーンに越える(ビルドアップ)、次に、相手MFラインをクリーンに越える(前進)、最後に、相手DFラインを崩す(崩し)、という段階が、概ね、ある。

相対的な書き方をしたけれど、絶対的な尺度で言えば、概ね、ディフェンシングサード、ミドルサード、アタッキングサードに対応する。

崩し局面に関しては、選手の発想を重んじ、敢えて、さほど整備しないってやり方もある。間を取って、狙うべき相対的・絶対的エリアを指定する程度に留めるって手法もある、と理解してる。

なぜなら、チーム戦術上の縛りを設けることで、相手守備陣の想定を上回る攻撃ができなくなる…という側面も、否定できないためだね。理で攻める相手には、理で対応できる。

しかし、個人的には、一回ガッチガチに縛ってから、徐々に緩めるって手順の方が良いのかなーと思うところ。理をベースとして、選手の発想をプラスするって感じだね。

さて、ツネさんに関しては、前進局面と崩し局面に関して、末期には問題があった。が、2018年最終盤では崩し局面を整備、2019年前半戦ではビルドアップおよび前進および崩し局面を整備、2020年は完成度が後退しビルドアップ局面のみを整備、2021年は『最悪の時期でも』ビルドアップ局面だけは機能していた。

松波さんの場合、ビルドアップ局面は崩壊。前進もロクにできず、崩し局面は多少は可能、というところ。崩し局面の良化だけを見れば、多少はツネさん末期よりも改善していなくはないが、ビルドアップ~前進が安定的に行えないため、再現性・継続性は皆無。また、ツネさんの2018年最終盤と比較すると、甚だ完成度が低い。比較になんない。

なお、健太さんの場合は、ビルドアップ局面はそこそこ、前進および崩し局面は不十分、という個人的な評価。

3.守備(ボール非保持)

まずは非保持を2分類する。フォアプレスとリトリート。

ツネさんの場合、2019年前半戦は、いずれも機能していた。後半戦はフォアプレスが効かなくなったが、リトリートは機能していた。2020年はフォアプレスもリトリートも機能。2021年の最悪の時期においても、リトリートのみは機能していた。

松波さんの場合、リトリートもフォアプレスも不可。

健太さんの場合、リトリートは十分に整備でき、フォアプレスはそこそこ。

4.ネガトラ(攻→守のキリカエ)

整然としたフォアプレスとは異なり、相手が配球する時間を奪うためのゲーゲンプレス。あるいは、いかに速やかに守備局面に移行できるか、といった部分だね。

ツネさんの場合は、前者寄りの時期もあったし後者の時期もあったが、いずれにせよ、概ね機能していた。

松波さんの場合は…そもそもそこまで敵陣深くに運べないので、論外。

健太さんは、ネガトラとポジトラこそ武器。

5.ポジトラ(守→攻のキリカエ)

ロング・ミドル・ショートの各カウンタ。相手が守備局面に移行する前に攻め切ること。

ツネさんは、これが非常に苦手だった。2018~2020年まで、概ね機能せず。2021年シーズン、前に早く付けて攻め切ることを目指したが、練習時間が不足し、他要素も含めて崩壊。

松波さんは…もちろん、できていない。フォアプレスが機能しないのでショートカウンタ不可、ミドルプレスからのミドルカウンタは機能していた時期もあったが、ロングカウンタも不可。

6.憂さ晴らし終了

ってなところで、ツネさんについては、ポジトラと攻撃局面での崩し部分が不足してたなーとは思う。が、遅攻(攻撃)については、概ね全期間を通して、ビルドアップ局面は機能していたし、前進・崩し局面も機能していた実績もあるため、一概には、監督の責任とは言い切れないといったところ。

崩し部分について、2018年~2019年前半戦において実現できていたことから、2019年後半戦以降の選手の問題であろう可能性が、非常に高い。

松波さんについては…っつっか監督向いてないね…と思うところ。足りない部分が多すぎる。守備全般を整備できない、攻撃(遅攻)については、崩し局面だけそこそこ整備できるけど、安定的にボールを運べない、ネガトラ・ポジトラは致命的に改善できない。

全部パーフェクトにできなくても良い。しかし、それにしても、松波さんにプロ監督は無理だと思う。申し訳ないけど、ツネさんとも健太さんとも比較できる水準にない。

しかし!!ピンチはチャンス!!(ブラック企業の常套文句)

松波さんを再経験した今、松波さんよりマシであれば満足できるという状況にある。来季監督に足りない部分があっても、『松波さんよりはマシ』と思えば、いくらでも我慢できる。

これぞプロの強化部長の仕事ですな…!(たぶんちがう)…強化費が不十分で、条件に合う監督を獲得できなくても、それでもステークホルダを満足させられるという素晴らしい強化部長だな。

来季監督を楽しみにしましょう。

J2に落ちたら…そうだな、選手の大放出などもあるだろうから、数年は、色々と諦めようか。J2に落ちた+松波さん監督続任だったら…ちょっとG大阪との付き合い方を考えなきゃいけませんね。

30年ほども、付かず離れず?G大阪と付き合い続けた俺でも、こう思っちゃうんだから、年数の短いファンは、一斉に離れて当然だと思う。離れてしまったファンらを、咎めることはできない。

個人的には、J2に降格しても見続ける・応援し続ける・グッズを買い続ける自信はあるんだ、けど、何の希望もない状況だと、それさえ無理なんだよ。もしJ2に落ちた+松波さん続任ならば、G大阪から3年くらいは離れそうなんだよな。あるいは、結果だけ見るとか、そういう見方になりそう。

というか、そもそも、松波さんは、数試合の代行監督の予定が、何故か正式に監督になっちゃっただけでね。おそらくは、予算的な問題などの非フットボールな理由でね。鳥取を最後にプロ監督キャリアを諦めた人に、何か期待する方が間違ってる。現状は、当然の結果ですよ、っと。

という愚痴日記でした。何を見させられているんだ。何の苦行なんだこれは。


#G大阪

#ガンバ大阪

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