苦しいのは分かって欲しいから、分かって欲しいのは分かってないから
会社をはじめた頃、社長として強くなくてはならないというプレッシャー、弱味を外に見せられませんでした。
経営者として打ち出したい自分なりの考え方を、よく両親(特に母親)に感情的に話していたことを思い出します。
根っこにあるのは「分かって欲しい」
会社をはじめたばかりで肩肘をはって、何者かになろうとしていました
奥底にある不安を無条件で許容してくれるはずの母親が、納得できない意見を言ってくると感情的になっていました。
なんでわかってくれないのか…
同じことが、両親や信頼している目上の存在(社内外)に起きることを様々な場面で見てきました。
上司や両親に対して、分かって欲しいからこそ生まれる、憎しみにも近い感情で苦しんでいる人を。
僕は経営を経験したこともない母親に、インターネットも使ったことのない母親に、自分の考え方を理解して欲しい、母親ならそうしてくれるはずだと思っていました。
今なら、子供を持った親がどれだけ急に変わった人生に戸惑いながら葛藤しているのか知っています。
経営者という存在がどれだけ不完全で弱々しい本質を隠して生きているかを知っています。
働く人々が頑張りたいけど、頑張れず嘆いているのか知っています。
部下を持った上司が、不安の裏返しで色々な情報に翻弄されてリーダーシップに迷っていることを知っています。
母親が愛情ゆえに強く諭そうとしてくれていたのか分かります。
自分が相手を分かろうとしていないから、分かってくれない、裏切られたと人は苦しむことを知っています。
それでも、分かっていても、否定されると過剰に反応してしまう人間の弱さを今でも味わっています。
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