11-なに言ってんの?

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概要:

「私はロンドンに住む母親です。3年前、私の美しい、複雑な、優しい、愛しい娘が、実は自分は男の子だと打ち明け、癒やしの変身というよりはまるで生々しい傷のような道を歩み始めました」
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私はロンドンに住む母親です。3年前、私の美しい、複雑な、優しい、愛しい娘が、実は自分は男の子だと打ち明け、癒やしの変身というよりはまるで生々しい傷のような道を歩み始めました。娘は18年間の人生でこれまで一度だって、男になりたいそぶりや自認は見せたことがありません。

「それはその子がジェンダーのステレオタイプに曝されて育ったから、この家父長制度的な社会に適応したんだろう」という人もいるかもしれません。そういう人には「馬鹿言うな」と言ってやります。そして男性的な母親である私も、女性的な父親も、ステレオタイプなジェンダー観など押し付けなかったと断言します。

娘が望まない限り、女の子っぽい服を着せたこともありません。娘は誕生日とクリスマスにもらったお金でパン焼き機とメイク用品を買いました。私たち両親からのプレゼントがレゴのテクニカルシリーズと、プライズの本や音楽だったからです。娘がダンスを習いたがったので、12年間バレエとタップダンスとポインツと、やりたいことをやらせました。私は自分ではやったことがなかったのでYouTubeの動画を見て娘の髪の毛を結い、メイクして、他のお母さんたちと一緒の待ち時間に、発表会の衣装にスパンコールやネットを縫い付け、ポンポンとプラスチックの宝石を糊付けしました。

そして思春期と○○(聞き取り不能)が訪れ、娘は自分の身体の変化に苦労していることが明らかになりました。変化した部分を見るのも嫌がり、望まない注目も浴びました。この時期に、娘の身体醜形障害は始まったのかもしれません。

娘は昔からとてもいい子でした。口喧嘩もドアを乱暴に閉めたりすることもありません。極端なほど道を外れない性格でしたから、私も気にかけませんでした。他の何より勉強を優先します。娘の友だちは少なく、外出も滅多にしませんでした。私たちは運のいい両親だと思っていました。今になって、娘はおそらくASDなのだろうと気付きました。私たちは娘が自分たちより大人だと信じるようになり、もっと外に出て世界を知るべきだと考えました。「人生を楽しんで、失敗も経験しなさい」と。まさか娘が、この言葉を推奨ではなく命令と受け止めるとは思いもしませんでした。

大学に入ったある年、帰省した娘は話があると言い出しました。きょうだいも私もお父さんも、家族みんながその場にいました。「僕は男の子なんだ」 私の最初の反応は、(何言ってんの?)でした。ビールに手を伸ばしながら口から出てきた言葉は、「そういうこともあるかもね。なにか飲む?」でした。それから立ち上がって娘をハグした時初めて娘が苦痛を感じ怯えていることを知りました。娘は私に助けてもらうつもりがないと分かって、私の世界は崩れ落ちました。

私はただ側にいて、娘が「真の自分」を求めて自分の身体を切り刻み、投薬するのを見るだけなのです。手術なんかで真の自分が見つかるはずがないと知りながら。なぜそれが分かるかというと、私の姪が、数年前に同じパターンに陥ったのを見たからです。(ジェンダーアイデンティティを)受容されテストステロン投与、手術、それに続いてアルコール依存になりました。気にかけてくれる人たちの目を避け、不幸を求めて怒り狂います。一応説明すると、姻戚まで含めて他に10人の同じ世代の子どもたちがいて、その内1人はゲイでレズビアンはいません。統計的には変則ですが、トランス男性が2人いてどちらもゲイ自認です。後は言わずもがなだろうと思います。

最近では、うちの娘がテストステロン投与を1年続けています。怠そうな目つきをして、娘が(性別移行して)なった男はちょっと嫌な奴です。攻撃的で、口論したがりで、創造性もないし、コミュ障です。娘は成人なので私たちには止められません。側で見ているしかできないのです。

希望があるか? 分かりません。私はどうにかして娘に身体醜形嫌悪と恐怖症について助けてもらえるセラピーを受けるようすすめています。何があっても自閉症の診断と支援を得るつもりです。何があってもあの子を愛するでしょう。でも、あの子がなった男は好きではありません。娘があとどれくらい私たちを自分の人生から締め出すつもりなのかも分かりません。私たちの愛情と理解は、あの子にとっては耐え難いものだからです。

どのカルトもそうですが、ネット上のトランスファミリーは、娘と私たちの縁を切るよう推奨します。娘にとっては素晴らしい変化の時期のはずですが、ではどうして私たちみんな、こんなに悲しいのでしょうか?

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