「破墓」見てきたよ

本国人気がすごかった情報あったのと、予告でぼんやりと「来る」的な感じかなと期待して行きました。
結果的には「来る」を期待していくとちょっと肩透かしを食らうかもなと。
しかし、異国の呪術的なカルチャーをエンタメで体感できるのはとても興味深かった。
風水師、葬儀屋、巫堂の三つ巴の話だと思ってたけど、普通に仲良しでよかった。割と早いうちにファリムの儀式のシーンが出てきてこの後なにがそんなに尺を食うのかて思ったらそういう~ていう…なるほどなぁ。土地、一族、風俗いろいろを飲み込むと歴史という形を取るし、そこには我らの先祖の姿も見えてくるのだった。
ファリムが精霊と呼んだあの武将の形をしたなにかは結局なんだったのか一回見ただけではわかんなかったんだけど色々な概念が合体してめちゃくちゃになった悪しき物の塊なんだろか。
兜にムカデの装飾だったけども、関ヶ原云々という話で武将のどなたかがモデルなのか。伊達成実が所持していたとも伝わるが毘沙門天の化身という意味合いもあって人気の装飾だった模様なので特定の誰か…というよりかは朝鮮出兵に関わりのある匂いをさせたかったのかしら。毘沙門天といえば北方守護神であり、北へと言っていたのもそういう事なんだろかわからん。
刀を依り代とし、疑似軍神を作り出して風水の龍脈に楔を穿って国土を乗っ取る術式だったて解釈でいいのかな。立ったまま埋葬も坂上田村麻呂などの都守護の軍神としての埋葬方法に倣ったのだろうか。
ちなみに「むらやまじゅんじ」は村山知順という日帝時代の文化人類学者がモデルらしい。

https://minpaku.repo.nii.ac.jp/record/4692/files/AT%EF%BC%9AMIN%2079%EF%BC%9A104-111.pdf

あまりにあの武将精霊が謎でもちゃもちゃ考えたり調べたりしちゃったけども、良かった点はやっぱ儀式のシーン。読経がとても美しい。ボンギルの入れ墨とハーフアップ。入れ墨避けたってあったとき「じゃあ首を狙えよ」って思っちゃったごめんね。風水師と葬儀屋が仲良くてかわいい。ユ・ヘジンさんずっとかわいかったな。
なんかしらのホラーのオマージュがあった気もするけど、電話してくる悪霊はなんだったっけ。見覚えあるけど出てこない。首のシーンはエクソシストってことでいいのかな。
赤ちゃんのシーンが一番きつかった。大人はどんだけひどい目にあってもエンタメ楽しめるけど赤ちゃんはな~。
100年前のことを掘り起こして解決して一族の呪をここで断ち切って新しい命は過去に縛られずに生きていく。
最後の結婚式のシーンもそういう意味を込めてるのかなと。




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