韓国人から見た日本の朝鮮学校
日本には日本国内に居住する朝鮮人を対象とした民族学校として知られる朝鮮学校が存在します。韓国系の在日コリアンを対象とした韓国学校（東京韓国学校など）とは別の学校で、日本国内に60校以上存在し7000人以上の生徒が通っています。この朝鮮学校について、同じ民族ながら北朝鮮とは異なる国に住む韓国人はどのように見ているのでしょうか？
出典：ナムウィキ（朝鮮学校）
https://namu.wiki/w/%EC%A1%B0%EC%84%A0%ED%95%99%EA%B5%90
※ 例の如く、ナムウィキの翻訳記事です。
概要・歴史・区分
在日本朝鮮人総連合会系列の民族学校。光復（注：韓国では韓国独立を光復と呼ぶ）後、日本に残っていた在日朝鮮人のこの子どもに朝鮮の言語と歴史を教えるために自立的に設置した。学生の約70％が韓国国籍、約30％が朝鮮的であり、その他日本国籍も多数ある。2018年基準で日本全国に64校が残り、学生数は約7,000人だ。
日帝強占期当時、日本内に居住していた在日朝鮮人は主に個人住宅あるいは工事立学校・工場を賃貸する形態として、朝鮮語による民族教育を行う教育施設である「国語講習所」を全国各地に設立した。
解放後、朝鮮半島の情勢が悪化すると、連合軍最高司令部（GHQ）は文部科学省を通じて「朝鮮学校閉鎖令」を宣布した。これに在日朝鮮人は反発して反対運動が展開された（阪神教育事件など）。
1949年10月に在日本朝鮮人連盟が「団体等規定令」によって解散され、政治的に中立的な白頭学院（現在の建国小学校・建国中学校・高等学校※）を除くすべての朝鮮学校が閉鎖された。1950年代以降、在日本朝鮮人総連合会と北朝鮮は朝鮮学校を再び起こした。
※ 現在、三校は朝鮮学校とは異なり、学校教育法第1条による認可を受けた「一条校」である。
金日成の指示で、1957年から1984年までの27年間、朝総連に約350億円（3,557億ウォン）が送金された。キム・ジョンウンも朝鮮総連を通じて支援したことが知られている。
幼稚園、初級学校、中級学校、高級学校、大学（朝鮮大学）があり、教育課程は6・3・3・4で韓国と日本の学校制度と同じだ。
特徴
朝鮮総連と北朝鮮の支援を受けており、北朝鮮と同様に思想教育の一環として、高級部（高校）教室には実際に金日成、金正日の肖像画がかかっている。過去には初級部（小学校）、中級部（中学校）教室にも肖像画がかかっていたが、時代の変化で高級部（高校）にしかかかっていない。
各種民族行事に朝鮮学校の学生を動員することもある。特に朝鮮総連本部がある東京の東朝鮮中高級学校は、朝鮮学校の代表学校という自覚があり、他の朝鮮学校よりも厳格に行事を準備するという。
20世紀までだけでも日本の普通学校に通っていた在日韓国人学生たちを朝鮮学校に包摂するための動きを組織的に行った。朝鮮学校に通う学生たちが休暇期間を利用して地域別に人員リストを割り当てられ、包摂活動をした。また、朝鮮総連系が運営する朝鮮大学に入学させる学生数に割り当て量があり、教師たちが予備卒業生徒を捧げた。
教科書は北朝鮮の教育内容と類似しているが、日本の資本主義社会に住んでいる実際の生活と北朝鮮の教育内容には大きな違いがあり、自作して使用する。当然ながら、北朝鮮にとって有利な内容で歴史的事実を歪めることはもちろんであり。
朝鮮学校の中では、日本語の授業時間を除いては朝鮮語（文化語）を１００％使用するのがすべての朝鮮学校の学則だ。小学校1年生の場合、まだ韓国語が慣れていないため教師たちが日本語を交えて教えているが、2年生以降からはほぼ100％の朝鮮語で授業を進めており、学生同士でも休み時間などの時間に朝鮮語で会話をする。高校生程度になれば、和風イントネーションが残っている可能性はあるが、韓国人と大きな不便なく韓国語で話すことができるようになる。もちろん語彙は当然北朝鮮式だ。
一方、南韓式韓国語（韓国から見た標準語）を使用する場合、いじめの対象になる。そのため、韓国国籍の学生たちの場合、柔軟な子どもたちは家族と話をするときは南韓式で、学校にいるときは北朝鮮式で話すという。朝鮮学校は明らかに北朝鮮側の施設であり、在学生も極一部の韓国人や思想が珍しい日本人を除けば絶対多数は朝鮮籍だったり北朝鮮と関連している家庭の子供たちだ。しかし、実際には教師たちも朝鮮語の使用に困難を経験することが多く、学生たちも日本語を使って育った場合が多く、教則を妥協する学校もあるという。
修学旅行では主に北朝鮮の平壌を行く。この過程がドキュメンタリーとして放映されたこともある。だが、外国人扱いを受けながら観光コースだけが回ることができるという。修学旅行コースは施設も大丈夫で平壌を訪れることができるということ自体が一種の特権であるため、学生たちの評価も悪くないという。
女子生徒の韓服制服である白いチョゴリと黒スカート[3]が有名で「スカート・チョゴリ」という単語が日本でも有名になるきっかけを提供した。しかし北朝鮮を嫌う人々の視線のため、現在は通学するときはブレザーを着て校内でのみその制服を着るという。
補助金支給中止／高校無償化対象外
朝鮮学校に対する補助金支給の延期・中断論議があり、韓国でも関連のニュースが報じられている。元々は地方自治団体で日本全域に存在する68の朝鮮学校に補助金を支給してきたが、北朝鮮との関係がますます悪化し、補助金支給延期を装った事実上支給中断の状態に至っている。（2016年）
2007年から日本では朝鮮学校の無償化、補助金支給問題が大きな問題として浮上し始めた。元々は補助金を支給したが、日本人拉致事件や北朝鮮の核実験などで対北朝鮮感情が悪化し、少しずつ補助金を問題にする世論が起きた。ここに2010年3月26日天安襲撃事件、同年11月23日延坪島砲撃事態が起こり、東京都が補助金支給を取り消した。また、大阪当局は北朝鮮の賛美と反日思想などの教育内容に問題を提起し、結局学校側で金日成の写真を撤去したが、学生たちを訪朝させて金日成を賛美する公演をしたことが問題になり、補助金の支給が中止された。
日本の対北朝鮮感情は非常に否定的なため、こうした措置が取り消される可能性は当分ない。実際、朝鮮学校では日本を敵対勢力として教育するため、支援金を払えば日本政府の立場で反体制勢力に支援金を出している。
2020年6月28日、教徒通信は、日本政府が2019年10月に始まった幼児教育・保育無償化の対象で、朝鮮学校付設幼稚園を除いて差別したことに抗議する署名運動の参加者が46万人を超えたと報道した。
2020年7月29日、連合ニュースは朝鮮学校を助ける韓国の団体や日本の市民団体が京都・滋賀の4つの朝鮮学校に快適な学習環境を造成するためクラウドファンディング方式でエアコン設置キャンペーンをすると明らかにした。関連記事該当団体はまだ移籍団体に指定されていない状態である。
補助金論議に関連する訴訟で日本の右翼が処罰された事例がある。2020年10月、朝鮮学校に対する補助金中断に反対する弁護士団体に不満を抱いて弁護士を相手に、懲戒請求をした日本右翼勢力（男女6人）に現地裁判所が賠償命令を確定した。東京高等裁判所は訴訟を提起した弁護士２人が右翼勢力の根拠のない懲戒請求により受けた精神的被害事実を認めた。
無償化除外について愛知県にある朝鮮学校の学生たちが日本政府に訴訟をかけて敗訴した。
2020年10月30日、福岡県にある朝鮮学校が訴訟で敗訴した。福岡高等裁判所は、高校無償化朝鮮学校除外取消及び国家側の損害賠償を要求した九州朝鮮中高級学校卒業生68人の訴訟を原告敗訴で判決した。裁判長は、朝鮮学校に対する朝鮮総連の不当な支配が疑われると述べ、無償化を除くことは国家裁量権の逸脱または乱用ではないと説明した。
朝鮮学校６４カ所に対する日本地方自治体の補助金が１０年間で７５％急減した。
2021年7月に最終的に訴訟中の朝鮮学校補助金件をすべて敗訴した。
卒業後の進路
家業を継いだり、朝鮮総連界隈の社会から抜け出せなかったまま、そのコミュニティ内で就職することが多い。以前は（日本の）一般企業就職は想像もできず、本当に一部の人間が芸術やスポーツ・学問の才能で頭角を現わして僅かな席を取る程度だった。一部の少数は韓国語-日本語通訳や翻訳仕事をする事例もある。相当数はパチンコ、金融業関連、ヤクザおよびキャバクラ、ファッションヘルス関連、売春業など、暗い道に陥る場合もある。
……残念ながら、この辺りはかなり酷い偏見がありますね。差別による就職困難があるのは事実かもしれませんが、だからと言ってヤクザ・風俗というのはちょっと視野狭窄な感じがします。私自身はテコンドーという趣味柄、朝鮮学校出身の日本社会・国際社会で活躍されている方々にお世話になっているので、非常に心苦しい文章です。
朝鮮総連が支援する大学である朝鮮大学が存在するが、ここだけで大学教育を任せるには力不足であり、それでもここでもまだ完全に正式大学にまで承認されていない状態だ。大学に準ずる教育機関程度の地位。
日本側でも朝鮮学校の学力を一般学校と同じように認めるのは困難なことだが、これは朝鮮学校では金一族偶像化教育をはじめとする思想教育を重点的にしているからである。実際、朝鮮学校の中で唯一の高等教育機関の役割を担っている朝鮮大学では米国と日本を壊滅させることを誓い、金正恩に忠誠を誓う手紙を送ったこともあった。それでも2003年頃から朝鮮高等学校の学力を高卒学力として認定するように日本の文部科学省方針が変わっている。
サッカー選手の大部分は日本の名前なしで北朝鮮式の名前で活動している。「韓国式」ではなく「北朝鮮式」であることに留意しよう。頭音法則（著者注：韓国式の発音。単語の初めに子音「ㄴ」「ㄹ」がヤ行の母音や「ㅣ」 と結合するとき、子音の「ㄴ」「ㄹ」が脱落すること）も当然適用されない。
韓国国籍者の朝鮮学校進学
韓国人が統一部の許可なく渡日して朝鮮学校を入学すれば、国家保安法及び南北交流協力法違反で処罰される。
朝鮮総連系列の学校だから朝総連系列の学生たちだけが通うようだが実際には朝鮮籍だけでなく在日韓国籍者も通う。事実、在日韓国人の中には情緒的に北朝鮮に近く、便宜上韓国国籍を保有している人々がかなり居り、韓国内の保守派が問題を提起している。日本は韓日協定を根拠に、まだ北朝鮮を国家として承認しておらず、当然北朝鮮と交わっていないため、北朝鮮国籍を取得する場合、日本では認められない。しかし、日本は大韓民国を国家として承認し、正式に修交したので、大韓民国国籍を持っていれば外国人として認められる。したがって、このような在日韓国人が大韓民国国籍を持っているからといって、私たちが考える一般的な大韓民国国民ではない。教育、思想、アイデンティティともに北朝鮮人だが、単に便宜上大韓民国国籍だけを取得しておいたのだ。
一方、非常に特異的にも元々朝鮮籍ではなく韓国から移ってきた在日韓国人（ニューカマー）もまれに朝鮮学校に通う場合がある。韓国国籍者ももちろん韓国語を学べる学校に送りたいと考えている。日本にも在日本大韓民国民団が運営する「韓国学校」があるが、朝鮮学校に比べてその数が非常に少なく私立学校に分類されるため、小学校を通っても学費を払わなければならない。小学校から中学校、高校までの学費の連続だ。もちろん、国家補助金や大韓民国政府から出す支援金はほとんどないかあっても雀の涙ほどのレベル。そのため、一般的に庶民層が通いにくく、外交官や駐在員、またはちょっとハイソな家の子供たちが通っている。
これに対し、朝鮮学校は学費が安い。さらに、学校の数自体は朝鮮学校がさらに多い。韓国系の在日本大韓民国民団は、まだ朝鮮学校のような教育をきちんと推進していない。日本全体に韓国学校がわずか４カ所しかない一方、朝鮮学校は５８カ所（朝鮮大学を除く）で朝鮮学校が格段に多い。地域によっては朝鮮学校しか選択の余地がない。
お金がないのに朝鮮語を学びたくて北朝鮮教育を選ぶというのは事実一般人の頭では理解しにくいが、それでもごく一部の韓国で生まれ育った韓国人たちは北朝鮮との連携性がある。日本で子供を育てる場合、子供たちが韓国語教育を受けることができる朝鮮学校か、朝鮮民族のアイデンティティ教育をあきらめて日本の現地学校に行くかというジレンマに陥る場合があると思う。
もちろん日本系公立学校に進学する場合も多い。この場合は義務教育対象の中学校までは学費が免除であるため、金銭的負担もない。ただし、当然学校で日本語だけを書いて韓国語は全く学べないため、この場合は韓国語を全く話せず、親が一生懸命教えても非常に不器用になることが多く、日本人としての教育だけを受けるため、子供のアイデンティティも日本人に近づく。
また、まれに日本国籍を選んだ在日朝鮮人が入ってくる場合もあるようだ。さらに、チョン・テセの場合のように、韓国と北朝鮮の両側の国籍をすべて持っている場合もある。色々と朝鮮学校の特殊性が見られる事例だ。
方向は違うが、これと少し似た事例が韓国の華僑学校だ。韓国の華校学校はいずれも中華民国系（台湾系）学校なのに、大陸の中華人民共和国出身の学生も入学が可能で、実際に大陸出身の学生も少なくない。だが中華民国式学際に従い、教育過程も中華民国のアイデンティティを強く帯びているため、これを不便に考えて通わない学生もいるという。
もし、本人が日本に居住していて子供がいるなら、できるだけ朝鮮学校には送ってはならない。学際が一般的な韓国国籍の教育と異なるだけでなく、北朝鮮政権を賛美する学校だ。さらに、先に述べたように、国家保安法のような法的な問題も大きい。
南北統一後は民団が買収して統一韓国系国際学校に改編される可能性が高い。
これを読むと、韓国国内でも日本における韓国語教育の面でやむなく朝鮮学校に入れている家庭が有る事を認識しているようです。
此処からは個人的な見解ですが、在日韓国人の人数に対して、建国高校や金剛高校などの韓国学校が少ない事は問題だと思います。特に両校は大阪の高校であり、韓国系の高校は東京には一校も存在していません。
在日韓国人は40万人も居る訳です。
人口40万人の町田市にも10校以上の高校と20校近い中学校がある訳ですから、文科省は韓国教育部（韓国の文科省）と協力して、韓国系の学校を増やしてはどうでしょうか？
2002年には国連の社会権規約委員会が
「委員会は、かなりの数の言語的少数者の児童生徒が在籍している公立学校の公式な教育課程において母国語教育が導入されることを強く勧告する。さらに委員会は、それが国（日本）の教育課程に従うものであるときは、締約国が少数者の学校、特に在日韓国・朝鮮の人々の民族学校を公式に認め、それにより、これらの学校が補助金その他の財政的援助を受けられるようにし、また、これらの学校の卒業資格を大学入学試験受験資格として認めることを勧告する」
との見解を表明しています。朝鮮学校ではこれを無償化すべき根拠の一つとしているのですが、民族教育が出来れば良い訳ですから、朝鮮学校ばかりではなく韓国教育部と文科省の管理下で韓国式の教育が出来る韓国学校の数が増えていく事を期待しています。
で、韓国学校にテコンドー部が出来れば日本のWTテコンドーも今よりは栄えるという訳です。
おあとが宜しい様で。