共感覚という神秘的な世界




こんな本があります。

以下、2015年6月23日に書いた読後感想文です。
【共感覚という神秘的な世界】
「共感覚という神秘的な世界 言葉に色を見る人、音楽に虹を見る人
モリーン・シーバーグ/著 和田 美樹/訳
出版者:エクスナレッジ
出版年月:2012.7」
新生会病院の後、母の病院に行き、その帰りに図書館に寄って本を借りてきました。想像以上に感激してます。
著者自身も共感覚者だそうで、非常に分かりやすい表現に感激です。もしかして訳者もそうなのかもと思いましたが、さすがにそれは無いかも。
作曲家のリストが、あるオーケストラの練習の場面でメンバーに向かって「そこは少し青でお願いします。この調ではそうでないといけないのです。」と言ったという記録が残ってるとかワーグナーが演奏会直前のリハーサルで、会場の色合いが曲の色彩と合わないからとホールを飛び出したというエピソード。
そしてもう一つ嬉しい事例としてWWW(World Wide Web)の名付け親であるロバート・カイリューが、彼の共感覚パレットではWは緑だからと言ったというエピソード。ちなみに私の共感覚パレットではWは茶色がかったグレーです。
また「脳の中の幽霊」の著者のラマチャンドラン博士も共感覚研究を積極的にされていることも知ることができて、共感覚現象が、脳卒中後遺症の脳内の神経ネットワーク再生に役立つかも知れないと考えた私の直感もあながち外れてはいないかもと嬉しくなったのでした。
まだ読み始めて30ページほどなのにこんなに感激し共感できる本に出会えて感謝です。
ここまで書いた後で気になって、訳者が書いたあとがきを読んでみると、訳者もまた共感覚者でした。プロフィールに共感覚者ですと書けないが、全くの偶然から翻訳の話がきたのだそうです。この本の奥深さを感じさせるエピソードです。

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