秋山善吉は絶対江戸弁の方が良い

 子供に毎夜読み聞かせていた中山七里の『秋山善吉工務店』が終わった。Amazonではミステリーの区分けだったのだが、読めども読めども謎がない。このまま終わってしまうのか…と思っていると一応の種明かしがある。でも絶対ミステリーじゃないだろう。下町人情小説だ。

 父の焼死でどこか心を欠いた母子たちが、工務店を営む祖父母の家に転がり込むところから物語は始まる。様々なトラブル(流行りの脱法ハーブを中学生が売る、ゆすりたかりのモンスタークレーマーが登場、なんてエピソードもある)を祖父母がカッコよく解決していくうちに、家族の絆や信頼関係が深まっていく。そんな話。

 小学校高学年~中学生の読書感想文にもってこいの小説。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?