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帯状疱疹って、200色あるねん

失敗した。ストレス1号2号3号の襲来に敢え無く負けてしまった。

左胸と背中がビリビリするなー。息もしにくいな。おかしいなー。気胸とかかな、もっと酷いやつかも。やだなーこわいなー。頭の中でイマジナリー稲川淳二が季節外れの怪談を話しているうちに、ビリビリは激痛に変わったのであった。やだなー。

とはいえ生活がある。痛みに体を二つに折りながらも出勤。歩いても、座っても、ご飯を食べても激痛。しかし人には伝わらない苦しさ。これはなんなのか。受診するべき病院を検索しているうちに、とある印があらわれた。

帯状に現れし、赤き発疹たち。それは紛れもなく帯状疱疹の証

よーしよし、発疹が見つかって3日以内に抗生剤を飲めばオッケーってどこかに書いてあった。いけるいける。病院から処方された抗生剤を1週間飲み続けたら治るはず。

あれ、おかしいなー。やだなー。

イマジナリー稲川淳二ふたたび。治るどころか凶暴化していく痛み。背中や胸、右腕を剣山で刺すような荒っぽさ。息を吸っても吸っても足りない恐怖がじわじわと心も蝕む。

「たーすけてくれよ、オイ(※)」イマジナリー横山剣と共に、かかりつけ医に縋り付く。 ※クレイジーケンバンド「7時77分」より

「急いで紹介状を書くから!」と言うかかりつけ医。目指す総合病院の受付窓口終了まであと30分。出来上がった紹介状を握りしめて小走りで向かう。やっとのことで待合所ソファにたどり着いた。いたいいたいいたい。なんでこんな想いをせねばならんのだ。心が豆腐のように弱くなっていたようで、採血されても涙ぐみ、持参したおにぎりを口に含んだ瞬間に涙ぐむという始末。いたいつらいかなしい。イマジナリーおじさんたち2人も、何処かに行ってしまった。

あっという間に入院患者。早い。展開が早すぎん?
1時間だけ猶予をもらって、入院に必要なあれやこれやを自宅でかき集めている内に、感情が高まってうわんうわんと大泣きに泣いた。

これ、ペインクリニックと心療内科合わせ技の病状だ。1週間強の入院の間、これからの人生について考える良い機会かもしれない。

処置1日目。初下ろししたOOFOSサンダルを履いて調子に乗っている入院患者

病状は【帯状疱疹後神経痛】発疹が治ったあとも、重い神経痛が続いているため、硬膜外ブロックを行うことになった。背中から硬膜外膣という空間に細い管を入れて、常に局所麻酔剤を流し続けるというもの。

背中をぐっと丸めて、痛い麻酔をした後、硬膜外ブロック処置。わかりやすい痛みではなく、なーんか嫌ーーぁな痛み。途中、右脇がぞわぞわぞわ!っとして苦しさを覚えて中断することも。細い管を入れる硬膜外膣というのは、脊髄を覆う硬膜の外側にある空間らしい。そんなところにピンポイントで管を刺していく先生、すごいなぁ。処置中、手を握ってくれた看護師さんたち、ありがとうございました。めちゃくちゃ涙ぐんでいました。

起床、朝食、寝る、昼食、寝る、夕食、寝る。
とにかく寝る。こんなに眠れるのか?というくらい寝る。元来寝ることが好きなので、罪悪感なく寝続けることができるのは楽園としか言いようがない。合間にオットが面会に来てくれるのだが、寝こけていて「来たよ」メッセージに気づかないこともあった。ごめんなさい。


3日間ほど寝続けて、やっとメンタルが豆腐から高野豆腐くらいに回復。少しずつ物事を考えはじめることにしよう。予定をリスケして不義理をしている方への個人メッセージ、合わせてSNSで入院について報告していたのだが、返信内容に帯状疱疹体験が多いこと多いこと。顔や口に出来て食事ができなかったとか、足に出来て歩行困難になったとか。2回3回と再発しているとか…。

帯状疱疹って、200色あるねん

発症のタイミングや患部は人それぞれ。みんなしんどい想いしてるんだなぁ。自分だけじゃないなと姿勢を正す良い機会になった。さぁ、再発防止にむけて自分の生活をデザインしていこう。お金ないけど、できることからしたらいいやんね。

傷病手当、医療保険、限度額適用認定の申請を忘れずに!
薬でぼんやりしながら書いたら、マイコマイ5になっていた。やだなー。怖いなー。おかしいなー。(イマジナリー稲川さん、おかえりなさい)

そういえば、敷地内に古墳を見つけました。多分違うけれど。いやいや、法隆寺の植え込みが古墳という例もあるし…ね。


1基でも多く古墳を巡りたいです。毎年開催している古代フェスで、更におもしろいことを企画する活力になります。