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MOON FIGHTERS!設定話まとめ04【作品メモ】

※Twitter上で書いた「MOON FIGHTERS!」の設定話21〜25をまとめました。
完全にオフィシャルな設定ではなく、作者の備忘録くらいの感じです。
いうまでもなく、作中とこの設定話が矛盾した場合、作中の描写が優先されます。

ムンフ設定話その21
月の飲酒について。作中で、居酒屋やビールの存在が言及されていますが、この場合の『ビール』はビール風の合成発泡酒です。麦芽は入っていません。6分の1Gなので炭酸も弱くしてあります(地球よりも泡が出にくい)。
(続く)

そもそも6分の1Gで飲酒したらどうなるのか、まだあまりわかっていません。アポロ11号のオルドリンは少量のワインを持ち込んで聖餐(せいさん)を行ったそうですが、酔っ払うほどの量ではないでしょう。ISSは飲酒禁止ですが、こっそり持ち込んでるらしく問題も起きていないので意外と大丈夫?

MFの世界では、酒は最初禁止だったのですが隠して持ち込む人が続出して、なるべく濃い酒の方が得だからってウォッカを選んで火事になって大変……ということで度数の低い酒はまあOKになった
というところでしょうか。
調べてたらいい本があったんだけど邦訳してない。大変だけど読むか……。



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ムンフ設定話その22
月の隕石について。地球にも月にも日常的に隕石は落ちています。地球の場合、大気があるのでほとんどの隕石は燃え尽きてしまいます。でも月は大気がありません。なので、どんな小さな隕石でも超高速で地表に落下してきます。コワイ。
(続く)

しかも真空なので燃えて光ったりしません。1ミリくらいの隕石が秒速10km以上の速度で唐突に落ちてくるわけです。さらに落下時の破片も危険です。大気がないのでどれだけ離れてても減速しません。空高く上がった石はもちろん重力で減速しますが、やがて衝突時と同じ速度で落ちてきます。
(続く)

ただしそう頻繁に落ちてくるわけではなく、MFの世界でも人間に直撃した例は数えるほどです。五センチ程度より大きな隕石は事前に警告が出るので、まず心配いりません。しかしお役所仕事や技術的不具合によって警告が出されず、大きな隕石が民間施設に直撃して死者が出たこともあるようです。
(終)

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ムンフ設定話その23
月のゴミ問題について。紙やビニール(パルプや石油製品)は月では貴重品なので、リサイクルするとお金になります。一方飲食物はアルミの缶が使われてます。アルミは月では非常にありふれた材料なので、安く、再利用する旨みが足りません。
(続く)

アルミも一応リサイクルの仕組みがあるのですが、価格が高いので金持ち向けか観光客向けに消費される程度です。では再利用されなかった缶などはどうするかというと……穴掘って埋めてます。ひどい。
しかし地球に運んでゴミ処理するなんてのも現実的ではありません(燃料も月の水だし)
(続く)

悪徳業者が集めたゴミを不法投棄して、極地の目立たないクレーターがアルミ缶で埋め尽くされたりなんて事件も起きたりしてます。もちろん100パーのリサイクルを目指してる人たちもいますし、環境税のような仕組みを取り入れたり、色々頑張ってはいるのですが、なかなか上手くいってません。(終)

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ムンフ設定話その24
月の警察制度について。規模の小さな施設では責任者が研修を受けて「保安官」を兼務します。電気銃を携行することもありますが、火元責任者くらいのノリです。専従の保安官がいるのはレヴァニア市などの都市だけで、それも五〜二〇人くらいです。
(続く)

逮捕者にどこの国の法律が適用されるかは非常に複雑です。加害者と被害者の国籍、事件が起きた場所(ユニット)の管轄(船籍)が関わってきます。ドア一枚隔てて日本とカリフォルニア州の法律の違いがあったりします。更にMDO(月開発機構)の管轄権との綱引きもあったりでグレーゾーンも多いです。(続)

管轄の問題は常人には判断がつかないため、AIによる推測が端末にARで表示されるアプリがあるくらいです。「そいつを殴る場合そっちの部屋の方が刑期が●●日短くなる(70%)」とかいった具合です(あくまで推定)。善良な宇宙飛行士の性善説で通った時代ははるか昔の話です。
(終わり)

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ムンフ設定話その25
月の安全保障の話。軌道上の宇宙船は全部ミサイルみたいなものです。使い方次第で壊滅的な打撃を月面都市や軌道施設に与えることができます。なので危険な軌道に突入しそうな船は管制所から強制的に制御を奪えます。
(続く)

管制所の制御を受け付けない場合(ここでほぼ敵対行動とみなされる)、迎撃を行う必要があります。この辺は本編と関係ないのであまり考えていないのですが、機動爆雷(まあミサイル)とかでしょうか。レーザーは敵の軌道は変えられないけど終端誘導を妨害することはできるかも?(続く)

迎撃をかわすには、たくさん動ける(推進剤を使える)船が必要になります。一定以上の機動力を持つ船(不必要な推進剤を持つ船)は「軌道戦闘に転用可能」と見なされ、規制あるいは監視の対象となります。これもグレーな部分が多く、規制が緩い&厳しい国の船などがあります。(終)

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