衆院選と参院選の違い

今週末は参議院議員選挙ですね。

私は政治がとても苦手なので、投票する際の参考とするために、今回は「衆院選と参院選の違い」を簡単にまとめてみたいと思います。選挙制度は出典から引用していますが、解釈自体は個人的な考えですのでご了承ください。


その1:任期が違う

●衆議院議員の任期は4年
 ※ただし任期満了前に衆議院が解散する場合がある
●参議院議員の任期は6年
 ※3年ごとに半数を入れ替える

という違いがあります。参議院議員の任期は衆議院より2年長く、さらに解散がないので、6年間まるまる議員として活動することになります


その2:年齢が違う

●衆議院議員には25歳から立候補できる
●参議院議員には30歳から立候補できる

これはなぜでしょうか?

なぜ参議院のほうが被選挙権年齢が高いのかというと、日本は「二院制」という制度を採用しているからです。

参議院は政治の状況を俯瞰して慎重に審議する役割が求められており、中立で公正な立場から審議をすることを期待されています。この役割を「良識の府」「再考の府」といいます。

任期が短く解散がある衆議院に対し、任期が長く解散もない参議院は、いわゆる衆議院の「行き過ぎ」を抑え是正する役割を担います

出典:選挙ドットコム

【以下解釈】
なんとなく衆議院のほうが派手でオラオラしているイメージがありますが、そもそも二つの院は異なる立場が求められており、その立場を維持しやすいような選挙制度になっている──ということですね。

それにしても25歳と30歳という違いは微妙ですね。確かにその5年間で私も価値観は大きく変わりましたが、実際にどれほどの意味があるんでしょうか。まぁそこはおいおい検証するとして、とりあえず「参議院は良識の府」を覚えておきたいと思います。


その2:選出方法が違う

●衆議院議員選挙は、小選挙区比例代表並立制
●参議院議員選挙は、選挙区と全国比例

どちらも2種類の制度を組み合わせています。こういう話って何度聞いても覚えられないのですが、あらためて整理してみます。

・・・

まず、衆院選の「小選挙区」と参院選の「選挙区」の違い。文字通り「小選挙区」のほうが小さい単位で分かれています。

◎小選挙区:全国を289個のブロックに分け、それぞれから1人を選出(合計289人)
◎選挙区:ほぼ都道府県単位のブロックに分け、それぞれの人口に比例した人数を選出(合計74人)

東京都を例にとると、衆院選の小選挙区では25個のブロックに分かれる(25人選出される)のに対して、参院選の選挙区では東京都全体で6人が選出される、という違いがあります。

【以下解釈】
素人考えですが──「選挙区」のほうが自分の票が有効に使えるような気がします。「小選挙区」の場合、勝手に割り振られた中で、政策バッチリかつ1位になれそうな人ってあまりいないものです。でも東京全体で6位に入れそうな人ならみつけやすい。

ただしこれは東京という過密都市の話。選挙区で1人しか選出されないという都道府県もあります。よく聞く「一人区」というやつです。一人区を確実に仕留めていくことが、選挙戦としては重要なようです。

それと、「小選挙区」は地域の単位が小さいため、「この人いいよね」という話がご近所さんとしかできませんが(いや、そんな話をするご近所さんがそもそもいないけど)、都道府県という大きな単位であればSNS等でも調べたり意見交換がしやすそうですね。

・・・

次に比例代表について。

◎衆院選の比例代表は、全国を11個にブロック分け(合計176人)
◎参院選の比例代表は、全国単位(合計50人)

こちらも先ほどと同様に、参院選のほうがブロック単位が大きいのですね。

さらに参院選には「特定枠」という制度が2019年から導入されました。簡単に言うと、政党が当選させたい人をあらかじめ決めておき、比例代表で優先的に当選させることができる、というもの。

参院選の比例代表の投票用紙には政党名だけでなく個人名を書くこともできます。でもその人よりも「特定枠」で決められた人が優先的に当選するかもしれない、ということです。

なんだかよくわからない制度です。しかし前回の参院選で「れいわ新撰組」が特定枠にALS患者や身障者の人を選び、実際に当選したのは印象的でした。れいわ内で圧倒的最多得票の山本太郎氏が落選し、代わりに彼らを“送り込んだ”形になりました。


個人的な感想

ざっくりとした感想になってしまいますが、参院選はけっこうわかりやすい選挙なのかもしれない。と感じます。

任期6年解散なし、は言い換えれば「しっかり6年分の仕事をしてもらえる」ということ。議員も解散によって職を失うことにビクビクしないで済みますしね(笑)また候補者が少ないため投票者にとって比較しやすい(情報を得やすい)とか、賛否はあれど「特定枠」により政党が推しを前面に出しやすい、という点でも「わかりやすい」ですね。

確かに衆議院のほうが力は強いですが、参議院の第一党が変われば(=ねじれ国会)それなりの影響力があります。

・・・

国会議員だけでなく地方議員にも言えることですが、若い世代の票は、たとえ今回の当落を左右しなくても、長い目で見て政策に影響します。なぜなら、若い世代の投票率が上昇すると、「若い世代にも媚びなければ当選できない」という危機感を議員がもつようになるからです。

高齢者票が圧倒的に多い現状では、当選するために高齢者に媚びるしかないですよね。当選しないと彼らは仕事ができません。だから政策が高齢者寄りになるのは仕方ないことです。誰でもいいというわけではないけれど、選挙に行くだけで意味があるというのは事実です。

(ただ、今回書いたのは単純に自分の頭の整理のためです。もう少し政治を勉強したいという気持ちがあります)


参考にしたサイト



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