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障害のある学生は「誰かの役に立つ経験」を積みづらい

「誰かの役に立つ経験」が積みづらい?!


障害のある学生にとって「キャリア選択」は大きな課題。

就職活動がうまくいかず学校を卒業しても進路が決まらない。選択肢を知らないために無理をして就職をして心身の調子を崩してしまう。能力があるにも関わらず補助的な業務につく。

これらは「障害者雇用あるある」ですが、実は障害のある学生に起こりやすい(新卒採用に多い)ものですが、それは、障害のある学生が、学生時代に「誰かの役に立つ経験」を積みづらいからです。

なぜ、積みづらいのか。そこには3つの理由があります。

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理由① 「できないかもしれない」と思ってしまう

1つ目は「できないかもしれないという意識が働いてしまう」ことです。

チャレンジしてみたい!と思ったことがあっても「障害があるからどうせ無理、できない」という思考回路に陥ってしまうことがあり、せっかくの意欲が諦めに変わってしまう場合があります。

また、周囲の家族や友だちから、危険だの無茶だのと、チャレンジを止められるような声をかけられ、積極性や主体性が育ちづらい場合もあります。

理由② 多様な人との接点や交流が少ない

2つ目は「多様な人との接点や交流が少ない」ことです。

このプロジェクトを立案する上で、いくつかの大学の障害学生支援室に聞き取り調査を行いました。

そこで印象的だった言葉がこれです。

「障害のある学生は、小学校から高校までの期間を特別支援学級などで学んでいることが多く、教員が先手で配慮してくれる環境に慣れている傾向がある。そのため、多様な人と関わる・初対面の人と仲良くなる必要が生まれる、大学のような環境に飛び込んだとき、自発的に行動しようという振る舞いが弱いかもしれない。」

常に同じメンバーで、物事に受け身の姿勢であれば、社会経験が少なくならざるを得ません。

理由③ 障害のある学生が社会経験を積める機会が少ない

3つ目は「そもそも障害のある学生が社会経験を積める機会が少ない」ことです。

大学生の多くは、アルバイト経験を通じて、他者と協力することや、誰かに貢献をすることなど、社会人になる前の基礎として身につけておきたいスタンスを育んでいきます。ここには、上下関係の厳しさ、ちょっとした理不尽体験も含まれるかもしれません。

しかし、障害のある学生がアルバイトをしている事例をあまり耳にしたことがありません。

身体障害があれば、移動の難しさ、コミュニケーションの取りづらさ、限定された活動範囲などの影響で、物理的にアルバイトの機会が少なくなりがちです。

また、精神・発達障害の学生の場合、誰かと働くことへの苦手意識などが強くあり、自分に合うアルバイト先を見つけることが難しくなる傾向にあります。

障害の種類や程度によりますが、簡単に「バイト探そう!」とは言えない現実があるのです。企業でのインターンシップや学生団体での活動なども、同じような背景があるはずです。

「誰かの役に立った経験」が、自分の未来をつなげる

アルバイト経験など「誰かの役に立つ経験」は、自己肯定感や「障害があっても別に構わないんだ」という自尊感情を芽生えさせてくれるものです。

また、大学生が就職活動に臨むときにも、こういった経験などから志望業界や業種などを考えることがあります。誰かの役に立った経験が、自分の未来をイメージしやすくするのです。

その機会が、そもそも積みづらいのは、大きな課題です。

障害者には、それぞれに多くの困りごとや困り感がありますが、「自身の成長機会の損失」については、まだあまりフォーカスされていません。

学生のうちに、失敗や成功も含めていろいろな経験をしておくことが、社会で活躍していくために必要です。そのチャンスをつくることも、私たちGATHERINGの役割だと考えています。

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