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下北沢にて’23

下北沢にて’23が終わった。わたしはトーキョーコーリングに引き続き、ボランティアスタッフとして下にてに参加した。仕事の合間に自分のみたいバンドを見に行くことができたので、そのことを書き留めておく。

事前準備は学校の期末と丸かぶりで全く行けなかったのだけれど、当日どんな音楽に出会えるのか、どんな人が集まってくるのか、とても楽しみにしていた。

わたしはシャングリラ配属で少しドキドキしていた。なぜなら会いたくてたまらなかったボイガルに初めて会えるから。まだボイガルを見れていなかったけれど、とうとう会えるのが今日、しかもわたしの配属先!ということで緊張していた。

8時半に集合してなんやかんや準備してるうちにあっという間に会場、開演。わたしはトッパーから見に行きたいバンドがあったのでその時間に合わせていったん近松へ向かった。

トッパー。HATAKE。正直に、わたしが今まで見たライブの中で1番良いと思った。
最近はウェイバックからの生まれの流れが多かったけど、今回はそこで漣を入れてきたので、おっ!ってなった。ちゃたん様めっちゃ歌詞間違えて、メンバー苦笑いしてたのもこっちとしては愛おしかった。選曲にはいい意味で裏切られたし、その後luxuary linerがきた時はおおおっ!ってなった。確かに下にてはお祭りって感じだからアガる曲持ってくるのも納得だなとも思った。
そしてわたしは結構luxuary linerが好きだということに最近気づいた。
でも最近1番好きなのは夕顔。いつもHATAKEのライブはウェイバックで始まり、子供時代の気持ちに引き戻される気がする。サブタイトルつけるならウェイバック〜back to the childhood〜って感じ。それで子供時代に戻った気分になって散々遊びつくした頃に夕顔。例えるなら五時の鐘的存在。夕顔が始まるといつも、そろそろ現実に戻らないといけないよ〜ずっと子供じゃいられないのよ〜って言われる気がしてそれが耐えられない。もっと駄々こねて子供でいたいのに、と思う気持ちと、そうだよね、帰らなくちゃね、と言う気持ちがごっちゃになっていつも涙が出てしまう。それで終わりかと思いきや、最後にどかーん!!とboysで締める。ああほんとに最高。

わたしはHATAKEのライブでいつかやってみたいことがある。それは夕顔の時にフロアを走ること。走りたい人は走れー!と言ってくれるんだけど、本当にフロアを走り回る人は見かけない。でも今日は1人だけ爆走してる男の子がいた。すごいな、と思ったけど、わたしもみんなでいつか走りたい。1人じゃなくてみんなで走りたい。秘密の夢ね、これ。

まとめると、ハタケのライブはナルニア国みたいな、またはネバーランドみたいな、一種のファンタジーなのかも、と思った。扉が開いてから閉じるまで。HATAKEのライブは全体を通してみた時に作品としても好きだなと思った。

そのあとは自分の箱に戻って、しばらく仕事をこなした。そしてボイガルの時間が来た。しんごさんが現場入りしてきた時、ボランティアスタッフにも目を見て挨拶してくれて、気持ちがシャンとした。そして本番。ボイガルの時は混むだろうから、人を誘導しながら聴けるくらいかなと思っていたけれど、行ってきていいよ!と言ってくれたのでがっつり見れることになった。しかも舞台袖で。
初めて聴くボイガル、こんな特等席で聴いていいのか?と思ったけれど、ありがたく横から見させていただいた。ギター、ベース、ドラムも、お客さんの顔も、全てがしっかり見えてこんな景色でライブをしているのかと感動した。カメラマンの方が、涙ぐみながら真剣に写真撮っていて、それに心打たれた。最後に一緒にボラスタしてて、めっちゃ身長高い子がしんごさんを肩車してて、感動してたのに面白すぎて、泣き笑いになってしまった。
しんごさんもでか!でかすぎ!!って何回も言っててめっちゃ面白かった。
最後に、ボランティアスタッフ今年めっちゃ多くて、こういう人の支えがあることに感謝。みたいなこと言ってくれてもう号泣。事前準備も行けてないし、大して頑張ってない(と思う)けど、わたしたちのこと見ててくれたのかなって思うとその心遣いというか、気持ちが嬉しくて幸せでどうしようもなかった。
出会えたことが奇跡だし、この場に居合わせることができたのはもっと奇跡だと思った。こんなに軽々しく奇跡なんて言っていいのかわからないけど。
幸せで大好きなバンド。流石に1回目で舞台袖はわたしには刺激が強すぎた。今度はフロアでみよう。友達のなぎも連れて行こう。

Bye-Bye-Handの方程式も観に行けた。普段曲は聞いていたけど、観に行けたのは初めてだった。めちゃくちゃ伝えようとしてくれてるのが伝わったし、端々から余裕を感じた。やっぱりお客さん側としては、目を合わせて頷いてくれたりするとすごく嬉しいし、横のギター2人がお客さんが楽しめる雰囲気を作るのがすごく上手だと思った。
先入観なしに1番何も考えずにただ楽しむことができたバンドだったかも。

そして最後に、Blue Mash。出演の公表されたのがが最後の方だったので、知った時はあまりにも嬉しくて小躍りしそうだった。最近ヤングスキニーのツアーで対バンを二回していて、ヤンスキが好きなわたしの友達のなぎは2回とも見に行ってまんまとブルマシュの音楽にハマった。なぎも他のライブハウスでスタッフをしていたので、一緒に見に行った。

まだ前のアーティストの公演中の時間についたけど大混雑だった。後ろ振り返ったらソラくんがいてびっくりしたし、様子見に来ててかわいかった。
まず一つ言いたいことがある。ライブハウスが小さい。わたしが思ったことをライブのはじめに優斗くんが完全に言ってくれてめっちゃスッキリしたし、その時点で既にバンドが成長したんだなと思って泣けた。今までにない(毎回記録更新してる気がする)熱量で歌い、叫ぶ優斗くんは、ちょうど日中ばったり元カノに会ったらしく、歌詞を今の心情にすごくリンクさせて歌ってた。
「春のまま」のとき、みんなお客さん優斗くんに向かって小指を突き出してて、最高にロックだった。つぎはFコードの形して突き出してやる!みんなして大声で歌いすぎて、優斗くんに俺の歌だから歌うなって怒られた。しょぼーん、まあ全然その後も歌ったけど。ごめんなさい。優斗くんの歌は優斗くんにしか歌えないから歌っちゃいけないよね。反省してバケツ二杯持って廊下に立ちます。

そして優斗くんは
「眠れない夜を超える」と言う歌詞を、
「眠れない夜を超えた」に変えていた。(多分)

そっかそっか超えたのか。。。と思って涙腺崩壊。他のメンバーも最高に輝いていた。見た目じゃあんまりわからないけど見たことないくらいボルテージ上がってたソラくん、げんげんの閃光が走るようなギター。どんな時もバンドを支えるかっこよくてかわいいスギちゃん。ナギはBlue Mashのことをコンプレックスのバンドだよね〜という。確かに。コンプレックスを全部歌に昇華させてる。いつまで抗うんだろう彼らは、と、時々思う。でも、大人になんかなるな、と言ってくれた。それだけで救われる。
私もいつまで彼らを追えるか、ついていけるかわからない。でも優斗くんは「正直、ずっとこうしてられるかわからない。何十年か後に、「みんな今日は楽しんでってね」とか言っちゃうような、全然話したり、叫んだりしない、歌ってばっかりになるのかなとか思っちゃったりした。けど今は叫びつづける」みたいなことを言ってた。それだけなんだろうな、いまが続いていくだけ。永遠なんてないけど、今この瞬間というものが永遠に続く、ということだけは確定している。だから、私も今を見つめ続けるつもりだし、今は彼らを追い続けるだけ。でも、優斗くんはずっと歌い続けてくれるつもりなんだな、と思って少し安心感に包まれた。
そんなことを汗と涙と心と他人との境目が全て無くなりそうな、全てが曖昧な、大人と子供の狭間で思った。

いつも答えに導いてくれるバンドだ、と思った。だからわたしのHEROなんだなと思う。その答えが正しいかなんてわからないけどね。また改めてBlue Mashと言うバンドを好きになった。

最後、またシャングリラに戻ってお仕事。主催者のTheラブ人間の公演が最後にあって、また舞台袖から見てていいよ!って言ってくれたので横で見てた。本当に愛で溢れてた。温かくて、お客さんの顔が優しく溶けていくのが舞台袖から見えた。スタッフもたくさん集まって観に来ていて、愛されているバンドなんだなと思った。

全ての公演が終了して、こんなに満たされた日はないと思った。

なぎと合流して少し休憩してから終電で帰路に着いた、、つもりだったのだけど、うとうとして快速に乗り換えそびれて地元の電車の終電を逃してしまった。でもタクシーに乗ってしまったら今日の幸せが全部現実に引き戻されてしまう気がしてどうしても嫌だった。だから、歩いて家まで帰った。3時間かかった。

最初で最後のアデューを何回も聴きながらブルーマッシュとHATAKEのタオルブンブン振り回しながら、時に口ずさみながら、時に涙流しながら帰ったあの3時間。たぶん忘れない。
そして、誰にも目撃されてないことを祈る。

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